愛子の格言-新装版 (単行本)

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  • 中央公論新社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120054754

作品紹介・あらすじ

「強い男は、弱い女がいることによって強い男になれたのである。

女が強くなった今、かつての『強い男』は寂しくも弱々しい男になって行くであろう。そうして弱い男は女の庇護を得て心強く生きられるようになるだろう。しかし強くなった女が、この後どうなって行くか、今のところはよくわからない」。男と女、嫁と姑、親と子……。世の常識、風潮に斜め後ろから物申す。愛子節炸裂のユーモアエッセイ集。文字が大きく読みやすい新装版。

感想・レビュー・書評

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  • 佐藤愛子さんのエッセイ。
    大きく二つに分かれていて、前半は世の中の様々な事に対する佐藤愛子さんの考えを述べたもの、後半は実際に佐藤愛子さんが旅行に行き経験した事を書いたものとなっている。

    前半のエッセイはとにかく時代を感じるもので、読んでいて感覚の違いを感じるばかり。
    かなり古い考えの私ですらそうなんだから、若者がこれを読んでも何を書いてるんだろう?となるんじゃないかと思う。
    例えば、「狐の威を借る虎」という話では、ダンナさんが成功者の場合、奥さんはイジワルでダイヤの指輪をして狐の襟巻をして「ざァます言葉」を使うなんて像はまるでギャグのようだし、男友達と若い娘が旅行に行けば結婚すると思う話もさすがに時代錯誤。
    昔はそうだったろうとかろうじて分かるものの、今の感覚としてはとらえられないのでエッセイの内容もどうしても響かない。

    旅の話で良かったのは、旅先で友達がとうもろこしを大量にもらった、佐藤愛子さんは反対したのに。
    それを持ってヒイヒイ言ってる友達に対して、佐藤愛子さんは、ちょっと荷物を持とうかと言わなかったこと。
    私ならついつい、ほっておけなくて持ってしまう。
    ・・・けれど、後でずっとその事で相手にしこりを残すと思う。
    お互いが不機嫌になって歩いてもそれに屈しない佐藤愛子さんがいいな・・・と思った。

  • 愛子さん、会って、話を聞きたい。

  • 昔に書いたものの書籍化とのこと。この方は面白い

  • この秋98歳。「この頃は元気だったなァ」。40年前、全盛期の愛子節が、装いも新たによみがえる。面白エッセイの決定版!

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著者プロフィール

大正12年、大阪生まれ。甲南高等女学校卒業。昭和44年、『戦いすんで日が暮れて』で第六十一回直木賞を受賞。昭和54年、『幸福の絵』で第十八回女流文学賞を受賞。平成12年、『血脈』の完成により第四十八回菊池寛賞、平成27年、『晩鐘』で第二十五回紫式部文学賞を受賞。平成29年4月、旭日小綬章を授章。近著に、『こんな老い方もある』『こんな生き方もある』(角川新書)、『破れかぶれの幸福』(青志社)、『犬たちへの詫び状』(PHP研究所)、『九十歳。何がめでたい』(小学館)などがある。

「2018年 『新版 加納大尉夫人 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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