ロング・アフタヌーン (単行本)

  • 中央公論新社 (2022年3月9日発売)
3.62
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784120055119

作品紹介・あらすじ

新央出版の編集者・葛城梨帆の元に突然、原稿が届く。それは以前新人賞で落選した志村多恵からのもので、学生時代の友人が時を経て再会するところから物語は始まっていた。立場の違う二人の会話はすれ違い、次第に殺意が募っていく。「いっそのこと、最後にこの女を殺してやろうか」――。そんな物語の女たちの苦境に思いを馳せるうち、梨帆自身も忘れられない出来事と原稿内容がリンクし始める……。

私たちのシスターフッドがここにある、著者渾身のミステリー。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

女性たちの苦悩と美しさを描いたこの作品は、思わず心を揺さぶられるミステリーです。物語は、新人賞に落選した作家から届いた原稿を通じて、編集者の葛城梨帆が過去の出来事と向き合う姿を描いています。登場人物た...

感想・レビュー・書評

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  • ★5 悲しく、苦しく、それでも美しく生きる女性達 世相を抉る社会派ミステリー #ロングアフタヌーン

    ■レビュー
    この作品、めちゃくちゃ面白いぞ。

    結構ヘビーなテーマにも関わらず、最初から最後まで、読ませる読ませる。プロットが上手だし、文章も丁寧だし抑揚もあって流れるようです。
    300ページ程の長いお話でもないですし、起承転結もバッチシだし、何から何まで小説としての完成度が高すぎ。

    ミステリーとしては決して派手ではない。しかし物語全体として美しくまとまっており、読み終わった後は、ゆっくり紅茶でも飲みたくなるような作品です。

    本作の魅力は、何といっても登場人物の主人公の二人の女性。
    心情描写が秀逸なんですよ、心に刺さったセリフに付箋を付けながら読んでたんですが、20か所以上付箋を貼ることになってしまいました。

    特に作家の多恵。追い詰められたギリギリの叫びが「小説」の中に表現され、悲痛な叫びが聞こえてくるんです。溢れ出る情念の引力が強烈で、男性として心を大きく揺さぶられました。

    そして物語の終盤です…二人の主人公の行動に、私はマジで涙を流してしまいました。ぜひ読んでみて、感じた思いを体感してほしいです。

    よく小説は映像化がされることがありますが、本作は小説でないと良さが伝わらないと思っています。読書が趣味で良かったな…と思える、最高の作品でした。

    ■推しポイント
    かつてスイミングに通っていた息子が、初めての水泳大会を迎えました。
    毎日毎日つらい練習を重ね、ここ一番の大舞台。ガチガチに緊張した彼に、ひとこと声をかけたことがあります。

    「胸を張って、いってらっしゃい」

    人生、どんなに努力を重ねても辛いことばかりで、上手くいくことなんて少ない。それでもギリギリのところで一歩踏み出す人間にだけ、未来がやってくる。

    試合結果は十分ではありませんでしたが、堂々と試合に向かった彼は、誰よりも輝いて見えたんです。

  • パソコン復活しました。今日午後イチでK‘s電気さんにきてもらいました。10分少々で直ってしまい。あーよかった!
    私はパソコンが壊れるとパニックになって体調おかしくなります。
    ご心配くださったゆうママさん本当にありがとうございました!


    初読みの作家さんです。ずっと勘違いして、葉真中顕(あきら)さんという男性作家さんだと思ったら、葉真中顕(あき)さんという女性だったの?どう考えても女性の作品なので思ったのですが、あとからレビューを拝見すると男性?って書かれていて2度びっくりしました。


    葛城梨帆という小説の編集者のところに送られてきた、『犬を飼う』という短編小説からこの作品は始まります。『犬を飼う』は近未来小説で人間の野蛮な男性が犬になってしまい、人間は女性だけになるというストーリーです。
    梨帆は志村多恵という50歳の女性が送ってきたこの小説を強く推しますが落選します。
    梨帆は多恵に「また作品を送ってください」と言います。

    多恵は7年後『長い午後』という私小説にしか見えないものを送ってきます。
    それは人生の選択を要所要所で間違えた女性の話で、離婚経験のある梨帆は深く共感します。
    人生のいくつかあった女性としての選択をもし、あの時、ああしていたら、していなかったら…。
    主人公のター坊は望まぬ妊娠をして、その相手の男に愛されていると無理やり思い込み、望まぬ結婚をします。
    この話に救いはないのかと思いながら読みつづけました。
    編集者である梨帆も、この作品にまた違った意味で共感します。

    なんて淋しい話だろうと思いながら読みました。
    そしてミステリーだと思って読んでいたのに全然ミステリーじゃないなあと思いながら。
    そしたら、最後に震撼する話でした。
    それにしても、この作品や作中作に登場する女たちはなんて哀しいんだと思いました。

    • アールグレイさん
      良かった!\(^_^)/
      なによりです。
      これで、私のようにスマホでちまちまハハハ・・・・
      私はスマホになれているので、ちまちまとは思いませ...
      良かった!\(^_^)/
      なによりです。
      これで、私のようにスマホでちまちまハハハ・・・・
      私はスマホになれているので、ちまちまとは思いませんよ(*^_^*)
      とにかく新しく買わずに済みましたね!
      ~~(m`´)m
      2022/04/16
    • まことさん
      ゆうママさん。こんばんは!

      おかげさまで、復活できました。
      買わずにすんでよかったです。
      スマホは私はまだ歴1年半で使い方がよくわ...
      ゆうママさん。こんばんは!

      おかげさまで、復活できました。
      買わずにすんでよかったです。
      スマホは私はまだ歴1年半で使い方がよくわからないのです。
      でも、スマホはコメントがくるとすぐわかっていいですね。
      スマホとパソコンの良い所を使っていきます。
      ご心配ありがとうございました!
      2022/04/16
  • 新央出版で編集を担当している葛城梨帆が主人公、彼女の元に7年前に新人賞に応募して落選した志村多恵から新たな原稿が届く…。その原稿「長い午後」は7年前の「犬を飼う」からその後のリアルなのか…。「長い午後」の主人公ター坊と友人の亜里砂から呼ばれている女性は志村多恵なのか…。

    この7年前の「犬を飼う」が、面白かったなぁ~村田沙耶香さんの作品を読んでいるのかと錯覚しちゃうくらい(^_^;)。「長い午後」を紐解きながら、葛城梨帆のこれまでの人生をも重ねていく…。今まで読んだ葉真中顕さんの作品とは、ちょっと違う印象も受けましたが、一気読みしちゃいました。作中の夫と息子、嫌な奴だったなぁ…!!エンディングが曖昧だと少し思いましたが、これも曖昧にすることで余韻を持たせたのかと感じました。

    • かなさん
      ヒボさん、こんばんは!
      ヒボさんも「エヴェレスト」の読了、お疲れ様でした(^^)

      この「ロング・アフタヌーン」は
      今まで読んできた...
      ヒボさん、こんばんは!
      ヒボさんも「エヴェレスト」の読了、お疲れ様でした(^^)

      この「ロング・アフタヌーン」は
      今まで読んできた葉真中顕さんの作品とは
      ちょっと違った感じを持ちました。
      ミステリーだったから、なのかぁ~!!
      そういう言われれば、うん、そうか(^^ゞ

      すごく面白く読めたんだけれど
      ラストがなんとも言えず、もうちょっと踏み込んでほしかったので
      評価は4にしました(^^)
      ヒボさんとおんなじですね!

      「赤い月の香り」は本屋さんでは売ってないので
      お取り寄せすることにしました!
      読める目処がつきましたぁ~
      ただ、借りている図書館本をまず読んじゃわないと(^^ゞ
      2023/05/07
    • ヒボさん
      「赤い月の香り」お取り寄せにしたんですね♪

      GWで全然減らせなかったので、私も頑張って積読減らさないと^^;

      「赤い月の香り」お取り寄せにしたんですね♪

      GWで全然減らせなかったので、私も頑張って積読減らさないと^^;

      2023/05/07
    • かなさん
      ヒボさん、こんにちは!
      家から一番近い本屋さんは、規模が小さく
      週末の度に覗いてみましたが、「赤い月の香り」がなくて( ;∀;)
      お取...
      ヒボさん、こんにちは!
      家から一番近い本屋さんは、規模が小さく
      週末の度に覗いてみましたが、「赤い月の香り」がなくて( ;∀;)
      お取り寄せしました!!
      読める目途がつき、今からわくわくしています(*^^)v
      2023/05/08
  • 久々の葉真中顕作品、たまたま気づいてしまったんです。

    本書の発売日当日に...そしたら我慢出来ず、仕事を早目に切り上げて有隣堂へ。

    そこからの一気読みとならなかったのは本作が決して満足出来なかった訳ではなく、単純に期末で仕事に忙殺され、帰宅してから寝落ちまでの時間が短すぎるというだけのことです。

    「ロスト・ケア」で感銘を受け、積読もありますが、これで4冊目の読了となりました。

    主人公は編集社に勤める梨帆ですが、本作に限ってはもう1人の主要登場人物である多恵とのW主演って感じでしたね。

    それぞれの立場で進む物語は後半で一気にクロスします。

    「社会派」ってイメージが強く、改めて本作がミステリー作品だってことに気づかされました。




    説明
    内容紹介
    新央出版の編集者・葛城梨帆の元に突然、原稿が届く。それは以前新人賞で落選した志村多恵からのもので、学生時代の友人が時を経て再会するところから物語は始まっていた。立場の違う二人の会話はすれ違い、次第に殺意が募っていく。「いっそのこと、最後にこの女を殺してやろうか」――。そんな物語の女たちの苦境に思いを馳せるうち、梨帆自身も忘れられない出来事と原稿内容がリンクし始める……。
    私たちのシスターフッドがここにある、著者渾身のミステリー。
    著者について
    葉真中顕
    1976年東京都生まれ。2013年『ロスト・ケア』で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞しデビュー。2019年『凍てつく太陽』で第21回大藪春彦賞、第72回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。

  • 「犬を飼う」がとんでもないインパクトだった。
    何だ、このストーリー!

    そこから、どんどん引き込まれ、ハートをわしづかみ!

    編集者の梨帆の生き方と、50歳の主婦の生き様、
    リンクしあいながら、7年の月日を開けて再会する。

    男性作家なのに、なぜここまで女性心理に詳しいの?
    二人の心模様に、何度も感情移入しっぱなし。

    今一番読みたい作家さんはこの方!

  • なんの情報も頭に入れないで読んだ「犬を飼う」。
    これは何なのだ…という驚きのまま本文へ。
    それは、公募型の新人賞に応募してきた50歳の主婦の作品だった。
    最終選考まで残ったものの受賞は逃したのだった。

    それから7年後の送られてきた「長い午後」。
    凄いなぁ、と。
    引き込まれてしまった。
    現実と小説とが交錯しながらも「長い午後」が気になって仕方なかった。
    編集者である梨帆自身の出来事と絡めながら進めていくのだが、圧倒的な比率は「長い午後」のなかのもしかしたら多恵ではないかと思わせる内容なのである。
    フィクションなのに。
    思わず多恵を重ねてしまう。
    これが小説をテーマにしたミステリーなのかと納得してしまう。

  • 何かを変えたいけど変えられない。
    結局押しの強い方に流されるし、流されてる方が楽だと思い込んでしまう‥ぼくの「ほんとう」にも触れるものがしっかりありました。

    事前の知識、先入観なく手に取った図書館の本。
    作中作のスタートがとにかく不穏で、想像と違う系かな‥と感じた不安もすぐに吹き飛びました。
    作中作に隠された「謎」と、主人公が持つ「謎」が次々と湧き出てきて、先が気になる、気になるw


    本筋とは別かもしれませんが、
    小説家や出版業界の世界が分かるのもおもしろかったです。(かつて子どもの頃に憧れていた一人として)

  • 出版社に勤める葛城梨帆と小説家になりたい志村多恵の物語

    ん〜、わたしの中では何か不思議な感じになる作品でした
    何が不思議な感じか…?

    読んでいくうちに、葉真中顕さんが書いた『ロング・アフタヌーン』なのか…?
    志村多恵が書いた『長い午後』なのか…?
    どちらを読んでいるかわからなくなる感じ…
    両方が同じ小説?そんな風に感じた作品


    ちなみに志村多恵が書いた『犬を飼う』
    これはおもしろい!★5です♪

    中高年男性による自分をモデルにした自伝的小説『おじさん武勇伝』ちょっと読んでみたいかもw

    • おびのりさん
      あら、読んでらっしゃる
      あら、読んでらっしゃる
      2025/11/20
    • 1Q84O1さん
      読んでいましてよ( ̄ー ̄)ニヤリ
      読んでいましてよ( ̄ー ̄)ニヤリ
      2025/11/21
  • 作中作。
    冒頭の作中作「犬を飼う」がインパクトあり。
    その後も2つ目の作中作「長い午後」と雑誌編集者の視で点話が構成。
    作中作が面白く。気になって一気読み。
    結末色々考察させられる。


  • 30代の女性編集者と50代の作家志望の専業主婦の人生がシンクロしていく物語。

    何だか凄い作品だったな…というのが正直な感想です。前情報なしで読み始めたので、冒頭の作中作に驚かされ、どういうことなのかと気になって引き込まれてしまいました。
    二作目の作中作「長い午後」は私小説のような作風で、女性編集者は虜になっていくのですが…
    終始不穏な空気が漂い、ドキドキしながらもページをめくる手が止まらない。現実とフィクションの間で揺れ動かされました。

    特筆すべきと思うのは、葉真中さんの女性の心理描写の秀逸さです。社会派ミステリーで世相に切り込むのが巧い印象はありましたが、こんなに深く繊細に女性が描けるとは。世代の違う二人のヒロインの生きづらさや心の叫びがダイレクトに伝わってきました。

  • 戸惑う一冊。

    作家の描く世界と編集者の世界の交じり合いはまるで時計の長針と短針が時に重なり、また離れていくような物語。

    序盤から戸惑いを感じ、ただ時が刻々と過ぎるように読まされていき、ジャンルは何だろう⁇と終始、骨格が見えない、掴みどころのない作品という印象がつきまとう。

    ロングアフタヌーン。 
    このタイトルは好き。

    誰もが一度は感じる人生のロングなため息の時間っぽい。

    そのため息は回想やもう一つの世界を彷徨える時間みたい。

    そんなことを考えながら連れて行かれたラスト。

    これはどう捉えれば良いのか。今回は戸惑う葉真中さん。

  •  スゴい本を読んでしまった。読み終えた今、私の頭の中を占めているのはそんな漠然とした想いだ。

     編集者の葛城梨帆の元に、かつて新人賞に落選した志村多恵から小説が届く。小説の私と現実の梨帆がリンクしていき、梨帆はこの小説に自分の〝ほんとう〟に触れ、世に出したいと強く願うようになる。

     まず、冒頭に物語があって、この世界観のまま物語が進むのは辛いなと思っていたら、それは志村志帆が応募した作品だとわかる。その後、また志村志帆から作品が送られてくるわけだが、それがどんどん面白くなっていき、やがて現実とフィクションの区別が付かなくなっていき、この物語の行く末が気になって仕方なくなってくる。それと同時に葛城梨帆の現実が並行して進んでいくのだが、それも読ませてくれる。

     欲しくない子どもを生むことへの葛藤や、息子がレイプ加害者になるなど、大いに考えさせられる内容が盛りだくさん。

     読者に考えさせるようなラストも秀逸。文句なしの⭐︎5。

  • 少し時系列が自分には難しかった
    読んでいくなかで、少しずつ小説の中の
    話が意味がわかると怖くなっていった

  • え、著者って男性だったの!
    にしては、女性心理の描き方が上手すぎる。初めて葉真中顕(あき)氏の本を読んだがはじまりから圧倒されてしまった。

    「犬を飼う」作/志村多恵
    2013年「小説新央短編賞」の最終選考に残った作品の全文記載で始まる物語。
    研ぎ澄まされた文を読みながら次第に不快な気分が高まっていく。
    「チキ、チキ、チキチキチキ——」
    とカッターの刃を伸ばす音がすると、一旦ページを閉じずにはいられなかった。

    2020年師走、新央出版の編集者・葛城梨帆に原稿が渡される場面からが本文。
    「長い午後」作/志村多恵
    7年前、新人賞で落選した多恵の私小説と思わせる物語。梨帆と多恵の視点が入れ替わりながら物語は進行していく。
    「もう死んでしまおうと思っていた」
    梨帆は届けられた小説を読み私と同じだと思う。——これは私の物語だ——
    生きていてよかった。

    多恵が親友の亜里砂が亡くなったと知らず独白する場面に胸が締め付けられた。

    もし、あの子を産んでいなければ、あの人と結婚していなければ、あのときあの人を拒絶できていれば、あの会社に入っていなければ、短大ではなく大学に行っていれば——私は選べたかもしれない過去をいくつも数えた。

    この物語には作家と担当編集者の関係や、小説家になるまでとなった後続けていくことがいかに大変か、知らないことも沢山書かれていて興味深く読んだ。

    物語の種が芽吹き、伸びて枝分れして、葉がついてゆく。はじまりと結末を考え、物語の骨格(プロット)が出来上がる。頭に浮かんだフレーズを書きタイトルが決まる。

    著者の『ロング・アフタヌーン』と、
    志村多恵の紡いだ「長い午後」が見事にリンクしてゆく。 女性たちの「if」が読み手に次々と手渡されていく物語だ。

  • 冒頭の「犬を飼う」が衝撃的で文学賞の投稿作品だった事にある意味ほっとした。この話の流れで長編はきついぞ、と思ったので。当時賞は逃したが7年後、これに力量を感じていた編集者の葛城莉帆の元に作者、志村多恵から「長い午後」という原稿が届く。女性である故に被る夫他からのモラハラや理不尽を私小説風に綴る内容に共感しつつ自分の過去を振り返る梨帆。成人した息子と夫と暮らす小説上の多恵と子ナシバツイチで仕事に邁進する梨帆という立場の違う2人の心象描写がもうあるあるで葉真中さんって男性だったよね?と疑う。犯罪で終わる「長い午後」の多恵は現実の多恵とどこまでシンクロしているのか?という謎が結局明かされない不気味さが上手いと思う。梨帆サイドがある意味では報われて終わるから余計に。カテゴリ、謎があるからミステリにしたけどずれているのは自覚しています。

  • これは現実か虚構か……女性心理を描ききった圧巻のミステリー  葉真中顕『ロング・アフタヌーン』 | レビュー | Book Bang -ブックバン-
    https://www.bookbang.jp/review/article/729259

    <訪問>「ロング・アフタヌーン」を書いた 葉真中顕(はまなか・あき)さん:北海道新聞 どうしん電子版
    https://www.hokkaido-np.co.jp/article/673686?rct=s_books

    小説で今の時代を切り取りたい〜「ロング・アフタヌーン」葉真中顕さんインタビュー : オンライン : 入門!デジタル部 : ライフ : ニュース : 読売新聞オンライン
    https://www.yomiuri.co.jp/life/digilife/online/20210305-SYT8T1879963/

    ロング・アフタヌーン|単行本|中央公論新社
    https://www.chuko.co.jp/tanko/2022/03/005511.html

  • 作中作の話がどちらも怖すぎる。
    きっと多恵の時代には、こんなふうに旦那にただ我慢するしかなかった人が今より多かったんだろうなぁ。
    にしても歪みが怖すぎた。
    「犬を飼う」のラストが後味が悪すぎて、後半も引っ張られてしまった。

  • 最近ハマりだした葉真中顕さん。
    心の中をえぐってきますね。

    「ロング・アフタヌーン」は冒頭から何やらざわめいてきます。
    まるで男性に対する宣戦布告?のようにも感じる内容。
    それもそのはず、今回のテーマは「男女雇用機会均等法」となっております。
    この法律は日本全体の価値観を大きく変えた法律なのではないでしょうか。こういったものはバーーン!と「この法律導入します!」と発表があったからといって、すぐに変わるものではない。
    まず、人の心が法律に追いつかない。(現に今でもこの法律による混乱が生じているのはご存じの通り。)
    そして、何よりこの法律が出たことにより不利益を生じる人間が大多数存在するのも事実なのです。
    この法律がもたらした女性の葛藤を二人の女性を通して描いています。

    私は生き方が梨帆(バツ一、編集者)に似ているのですが、考え方はちょっと違う。
    登場人物の考え方と自分の考え方を比較して読むのも楽しいかと思います。
    (私の場合、仕事がそんなに突出して出来たわけではないので、キャリアも出産もそこそこのところで落ち着かせた)

    梨帆がキャリアと出産の狭間でした決断。
    人によってその選択が良かったのか、悪かったのかはすぐに結論が出るものではありません。
    後悔がないように選択をするしかないんですよね。後悔がずっと心の中で生き続けると、ホント不幸しか生まれないような気がします。

    現代に生きる私たちに多いんじゃないかな~、と思ったのが下記のフレーズです。

    ”ねえ、タ~坊、あなたは幸せ過ぎてうんざりしているんじゃないよ。幸せだって思い込まなきゃいけないことに、うんざりしているんだよ”(抜粋)

    自分が不幸だということを認めたくない。
    だから他人と比較して「○○さんよりはまし。だから自分は幸せ」「●●がある、▲▲が出来ている。だから自分は幸せ」。
    そこに自分の意思は見えないんですよねぇ。
    こんなふうに自分を騙し騙し生きることもできるのですが、その感情が容量を超えて漏れてきたときに、人って爆発しちゃうもんなんだと思います。その時、自分で自分を抑えることが出来ればいいのですが、おかしな方向に向かって(世間でいう事件ってやつです)暴走しまうと誰も止められない。。。

    多恵の小説は彼女自身と思われますが、小説と現実の境目はどこなのか。事実は彼女しか知る由がありません。
    (読者にラストを想像させるので、いつまでも記憶に残ります。あぁ、著者の思惑通りだ!)

    葉真中顕さん、最高過ぎます。
    社会派をテーマにして重量感あるものが好きな方はハマると思います。

  • 「犬を飼う」 作 /志村多恵

    新央出版の「小説新央短編賞」は公募方の新人賞だ。そこに送られてきた『犬を飼う』という作品から物語は始まる。この「犬を飼う」のあらすじ、作品の中で〈犬〉と呼ばれている生き物は実は〈男〉のことで 近い未来 世界から〈男〉は消滅していて 世界には平和が訪れる…というなんとも奇妙なお話。
    当時 小説を手がける部署にいた葛城梨帆は この小説に感銘を受け、「志村多恵が新人賞を受賞した時には自分が担当になりたい」と編集長に直談判する。
    しかし、多恵の作品は最終選考で落ちてしまった。
    7年後、別の部署に異動になった梨帆のもとに 志村多恵から手書きの小説の原稿が送られてくる。どうやら今度の主人公〈ター坊〉は多恵自身のことのようだ。読み進めていくうちに、梨帆は自分と〈ター坊〉とのある共通点を見つける-。

    梨帆は多恵に言う。
    『私をあなたの、共犯者にしてください』

    小説の中の出来事は 実際に起こったことなのか。
    なぜ7年の月日を経て送られてきたのか。

    ✍︎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
    「ロスト・ケア」を予約した時に なんとなく一緒に予約した本。
    全然わからんかった笑
    結局 言いたいことは 男性批判だったのかな?
    たしかに多恵のまわりの男性はホントにクズとしか言いようのない奴ばかりなんだけど。
    それでも全然 多恵に共感できなかったし、梨帆のとった行為にも恐怖すら覚えた。ミステリーとしても、あーソーユーコト、くらいの感想です。

    物語にコロナ禍を絡めてきたのも 何の意味があったのか読み取れず(´-`).。oO()

    よし!図書館いってこよ٩( ᐕ)وGo



    • みんみんさん
      この作者当たり外れありそうだよね(*_*)
      この作者当たり外れありそうだよね(*_*)
      2023/04/06
    • ゆーき本さん
      まだ2作しか読んでないけど、いろんな経歴あるみたいですね。児童文学賞とってたり。ドラマになってる作品あったり。今回はちょっとわたし的にハズレ...
      まだ2作しか読んでないけど、いろんな経歴あるみたいですね。児童文学賞とってたり。ドラマになってる作品あったり。今回はちょっとわたし的にハズレちゃったな
      (。'ヮ'。)
      2023/04/06
  • 編集者の葛城梨帆のもとに届いた新人作家・志村多恵からの原稿が、梨帆自身の忘れられない過去と重なり、虚実入り混じるミステリー。自殺を決意した女と再会した学生時代の友人という設定で、二人のすれ違う会話から殺意が募り、「共犯者にしてください」と始まる物語は、現代女性が抱える閉塞感や社会の歪みを描き、読者にも共感を呼ぶ「シスターフッド」ミステリー

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著者プロフィール

葉真中顕

1976年東京都生まれ。2013年『ロスト・ケア』で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞しデビュー。2019年『凍てつく太陽』で第21回大藪春彦賞、第72回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。

「2022年 『ロング・アフタヌーン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

葉真中顕の作品

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