ぼくらは、まだ少し期待している (単行本)

  • 中央公論新社 (2022年10月7日発売)
3.39
  • (20)
  • (27)
  • (38)
  • (16)
  • (5)
本棚登録 : 381
感想 : 46
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784120055768

作品紹介・あらすじ

町田そのこ氏、おすすめ!

「自分を誰かに明け渡さない。それが、誰かを救うことにもなるのだ」



札幌の進学校に通う土橋輝明は、数学と生物が得意な高校3年生。同学年の特進クラス国立文系で第一志望は北大文学部という秦野あさひとは、「優等生」同士ということで、学校行事にペアで駆り出されることも少なくない「腐れ縁」だ。ある日、あさひに相談を持ち掛けられた輝明は、予想外の内容に驚き、思わず席を立ってしまう。翌日、彼女が失踪したことを知った輝明は、片親の違う弟で「料理研究部」では彼女の後輩でもある吉川航とともに、その行方を追い始める。彼女はどこへ消えたのか? 輝明は東京へ、そして沖縄へ向かう。徐々にあさひの過酷な生い立ちを知るにつれ、輝明は……。

親に期待できなくても、人生を諦めなくていい――名作『氷の海のガレオン』『悦楽の園』の著者、10年ぶりの新作長篇。



【目次】

前口上

起 二○一三年七月中旬、北海道札幌市

承 二〇一三年七月下旬、埼玉県所沢市

転 二○一三年七月下旬~八月上旬、沖縄県那覇市~慶良間諸島

結 二○一三年十二月下旬、北海道札幌市

納め口上

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

複雑な家庭環境に育った高校生たちの成長と友情を描いた物語。主人公の土橋輝明は、失踪した同級生の秦野あさひを探す旅に出る中で、彼女の過酷な過去や、自身の心の葛藤に向き合っていく。旅の舞台は北海道から埼玉...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 頭脳明晰な高校生の土橋輝明が、異母兄弟の吉川航と共に、失踪した同級生の秦野あさひの行方を追う物語。

    高校生が主人公なので、割と今時のポップな文体で物語が進行していく。しかし話の内容としては複雑な家庭環境で育った登場人物達ということもあり、児童虐待など重いテーマを含んでいる。本来頼るべき大人に頼れなくて、ままならない現実と戦っている姿が印象的。

    舞台は北海道→埼玉→沖縄→北海道と移り、ややロードノベル的な要素もあったりする。輝明は旅を通じ、色んな世界を知り、自分にとってあさひの存在がどういうものだったかに思い至る。終盤、輝明があさひからの電話で思いを伝えるシーンは本当に熱い。普段斜に構えることの多い人物だけに本音のメッセージが聞けてグッとくる。

    この本は娘が読んで面白かった、と紹介を受けて手に取ってみたが、大人こそ読むべき本かもしれない。若者達が少しでも未来に期待を持てるように。

    作中で登場した『アルジャーノンに花束を』を読んでみたくなり、早速本棚に登録したけど、読みたい本が加速度的に増えて追いつかない!一日が24時間じゃ全然足りないと思う。

  • 「ぼくらは、まだ少し期待している」書評 親に傷つけられても生きていく|好書好日(2022.10.29)
    https://book.asahi.com/article/14754537

    ぼくらは、まだ少し期待している -木地雅映子 著|単行本|中央公論新社
    https://www.chuko.co.jp/tanko/2022/10/005576.html

  •  先日、『ねこの小児科医、ローベルト』という絵本を読んで、その作者の木地雅映子さんを調べていたら、町田そのこさんがお薦めしている著作があるということで読んでみました。

     それぞれの理由で、親に傷つけられ、もう期待をしていない高校生が、自分の力でもがき、抗い、成長していくお話。暗さも内包されていますが、暗さよりも若者の、工夫して生き抜く等身大の力から感じるエネルギーに満たされていて、楽しく読めました。

     読み始めは、いわゆる現代の子が使う独特な言葉や、オタク言葉だらけの会話にもやもやとし、ついていけないかもと構えましたが、そのうち、その言葉遣いも、彼らの個性の愛らしさを増すものと感じられるようになりました。

     児童自立支援ホーム、東日本大震災の話も絡んできます。虐待を受けた人、PTSDに悩む人が実際にどんな事に苦しみを感じているのか、作品自体はフィクションですが、その部分はルポのように、生の声を聞いているようでした。

    ○主人公輝明の母の言葉
    「どんな時でもテルの決断を尊重する。ただ、苦しくなったときに「大丈夫だから、気にしなくていいから」って、あさひちゃんを蚊帳の外に置くことだけは、絶対にやっちゃだめ。それは相手を心配させまいと思いやっているつもりで、実際は自分のプライドしか守ってないの。話し合いなさい。二人で、どんなときも、どんなことでも。それだけ約束してくれたら私の子育ては完全に終了するから。」

    ○前の世代よりも今の世代が、今の世代よりも次の世代が、ほんの少しでも良くなっているのなら、それ以外の事は、割と何でも良い。あの人は自分(の人生)よりも、自分の娘の人生を豊かにすることに成功した。そうやって俺の手に届けてくれたんだから、安全圏から感謝するくらいのことはしてもいいのかもしれない。

     読み応えがありましたが、家出をしたあさひが東京でどんな日々を送っていたのか、もう少し知りたかったです。

     今までに感じたことのない独特な読後感で、戸惑いもありましたが、読んで良かったと確かに思える一冊でした。

  • 町田そのこさんお勧めの作品。ということで読んでみた。52ヘルツのくじらたちで号泣してしまったからねー…

    始まりは、コロナ禍を逆に利用してこのタイミングで入籍しちゃえば結婚式あげなくていいんじゃない?ってカップルの話。その理由として、彼女側の両親に問題があり関わりたくないから…

    そんなの非常識だよ!いくらなんでも親でしょ?って読者に向けて、じゃぁどうして自分達がそんな発想に至ったのかを知りたい?と…
    そこから彼らが高校生だったころに遡る…

    主人公は土橋輝明。子どものころ父の趣味の株を教えてもらい才能を発揮。神童のように崇めたたらえるが、最終的には父親に降りまわされ家庭崩壊。莫大な資産を持ち見知らぬ人につけ回され、異母兄弟の祖父にまで誘拐された過去もある…
    そんな輝明に相談事があると話してきた同級生の秦野あさひ。彼女は親の離婚と共に引き離された弟の行方を探す力を貸して欲しい。とお願いをしてくる(金込み)
    しかし輝明は、そんか秦野の相談を受け入れない…そして、彼女は行方不明になる…秦野の後輩で輝明の異母兄弟の航と共に秦野を探す旅にでる…



    旅先で輝明はいろんな人と関わりながら、閉じ込めてた自分の本当の気持ちに向き合い成長していき、秦野の壮絶な過去をしるんだけど…

    虐待を受けて育ち社会に適合できない子の施設…そしてその親……
    虐待から救ってあげた。ってのは親から子を離すだけではない…虐待を受けてそだった子の精神面ってものすごい複雑で親がいなくなればOKって訳では決してない。
    反抗期は順調にそだった証拠。なんて言うけど、親に反抗しても自分は愛されているから。って揺るがない確信、意識しなくてもわかる根拠みたいなのがあるからなんだろうな…
    逆に虐待されてきた子の方が親への依存が大きい…
    でも親は親で…子どもを生んだから育てたからって親になれるわけではないし受け入れられないものはムリなんだよね…
    難しい………
    秦野が学校で読んでいた「アルジャーノンに花束を」あの本も母親に愛されたい知的障がい者の話…


    内容は重めだけど、高校生を主人公にしているからか、会話がポップで読みやすい感じはあり、スラスラ読めた。

    輝明が自分と向き合い成長していくシーンがあまり入り込めなくて…★3

  • 自分はまだ第三者かもしれない。

    前半は2人の会話のリズムに違和感があって、正直あまり楽しく読み進められなかった。
    でもいつの間にか気にならなくなって、最後はその会話がすごく愛しく思えた。

    分かってしまった事は、自分は今だに大切な人に対して第三者なんだろうと。感情を素直に出せなくて自分の感情を嘘っぽく思う所があって、寄り添っている振りをしてるだけなんだなと。分かってしまって切なくて寂しい気分になった。主人公みたいにしたいと思った事を出来るようになりたいな、心から。

    虐待の話は別の本でも、何回聞いても、辛くなる。実際に受けていた側よりも、兄弟が酷い扱いを受けているのを見ていた側の方が回復が遅いと言うのは、衝撃を受けた。やっぱり人には優しさがあってそれを出せなくて、攻め続けてるけどそれも出せなくて。まっとうな感情を抑えつけられると壊れてしまうんだろうなと思った。想像するだけで息が苦しくなる。

    人の嫌な部分が見えて辛くもなったけど、次の世代が良くなるように生きた人に会えて、それが世間一般からしたら足りなくても、それってすごい事だと思った。何だか自分の言葉が足りなさ過ぎて、うまく伝えられなくて悔しい。

    それから、久しぶりに紙の本を読んで、やっぱり良いなーと思った。読んで良かった。

  • 新感覚な読み心地だった。
    町田そのこの帯に惹かれて初めて読んだ作家さん。
    冒頭の前口上の小気味よい文章でグッと掴まれたと思ったら、随所に散りばめられている現実的な事象や問題。それによって単純な読む楽しさだけではなくて、ドキュメントを読んでいるようなリアルさを感じさせて遠い世界の出来事ではないように感じさせてくる。
    「家族再統合」というような知らなかった知識、家族神話のようなものからの脱却と、だけれでも捨てきれない親への期待とそれを経た上での良い意味での諦めと断絶、冷静な主人公が巡り巡って辿り着いたシンプルな愛情、そして予期していなかった人物との邂逅で生み出される濃密な時間。本当にたくさんの要素が詰め込まれていて、安易にジャンル分けできない何層にもなった面白さにのめり込んだ。
    読み終わった後にはタイトルがグッと印象深いものになっていた。

  • すごかった。めちゃくちゃぶっ刺さった。面白かった。まじですごかった。
    読み終わった直後の率直な感想。いや、語彙力(笑)。でも本当にびっくりするぐらい刺さったからなぁ。買ってからしばらく置いてて、読んだタイミングもあったと思われるが…。
    出てくる登場人物の背景がまあほぼ重い…。でも、作中何度もクスッと出来る部分があって、結構すいすい読めた。これもすごかった。土橋君のキャラは下手したらいけ好かない方向にいくと思うけど、ちょいちょい素直で可愛い部分があって、そこでほっこりさせられる。
    航君の土橋君に対する傍観者的な指摘が刺さった。
    原発の話もすごかった。こういうこともあったのかもなぁと。報道されない、報道できなかったこと、あったんだろうなぁ…。
    土橋君と喜連川さんの会話がツボ。生涯賃金いくらさがったでしょうね?それな。とか(笑)。まず生涯賃金が〜とか出てくるのがすごい。あと土橋君とホテル従業員とのやり取りも面白かった。親指立ててグッジョブの部分、まじで吹き出したし(笑)。自分の事を自意識過剰の童貞って思うし、それに軽く傷つくし(笑)。
    好きだと言うシーンも良かったなぁ。もうね、耳をすませばの天沢聖司のセリフ同様キャー!ってなった(笑)。佐藤さんのセリフは泣けた…。泣けたけど、そう想えるほどの人に出会えたのが少し羨ましかった。
    この本はもっと沢山の人に読んでもらいたいなぁ。内容少々重いけど、なんか色んな事の目線が少しだけ変わる気がするんだよなぁ。上手く言えないけど…。うーん、語彙力(^_^;)

  • “だけどとにかく今は、この世界に、実在するきみに会いたい。目で見て、声を聞いて、手で触れて。記憶の中にしか存在しないような状況から脱したい。もう、自分の頭の中を探し回るような旅は、二度とごめんだ”

    ヤングアダルト小説、といえば木地雅映子さん

    いつの時代も、ティーンは迷うし悩むし恥ずかしい。恥ずかしいの方向がわからなくなるほど恥ずかしい。自意識が過剰なんだ。

    未成年とは、まだ成人にあらず。保護責任者の庇護のもと、社会に参加し始める。

    他者と自分の違い。あれ、この考え方は私と違う。私が、間違ってるの??って、足元がしょっちゅう揺らぐ。

    幼児期に愛された記憶が無く、虐待を受けた子供の脳には萎縮している部分が真っ黒に映るという。そのまま愛される実感もなく、求められるままに要求を受け入れ、母になり、愛を与えられない。それは、必ずしも起こる事ではないが、30%ぐらいは同じことが起こるという。

    それでも、ぼくらは、まだ少し期待してしまうんだ。親からの愛情に疑問がある場合、他のもので埋めたりできる、こともある。どんな環境で、どんな人に会えるか、会おうとできるか。自分次第なのかもしれない。

    木地雅映子さんらしい、ボーイミーツガールでもあるこの物語。子供が知っておいて損はない、お金の話もちりばめられてる。私も勉強になったよ。ヤングアダルト世代に是非読んでもらいたい、辛いばかりじゃない、この世の中との向き合い方のヒントがある、物語。

  • 北海道の進学校の3年生、輝明。同じ高校のもう一人の秀才ひかりとは、学校の行事などで何かにつけて引っ張り出される。そんなひかりから相談を受け、その内容にたじろぐ。そして、翌日ひかりは姿を消す。輝明の異母弟の航とともに、夏休みを使ってひかりを探し始める。
    登場するほとんどが何らかの問題を抱えている。育児放棄・ネグレクト・家庭内暴力などなど。とんでもなく暗くなりそうな内容を支えるのは、輝明の知性と航の明るさだ。そして、しょうもない親がいる一方で、無償で手を差し伸べてくれる明るい大人たちもいる。ぜんたいとしては、かなり特殊な環境下の高校生たちなのだが、ある意味平凡ともいえる輝明たちの未来に「少し期待」できた。

  • 文章のテンポはよかったけど、情景を想像することが難しかったり、感情移入できる登場人物がいなくて、入り込めずに終わってしまった…
    一人一人のキャラが濃くてセリフの勢いで読んでて頭に入らなかったのもある。
    テルとあさひが幸せであれば良いかな。

  • とんでもなく寡作だが、書き上げる1作1作がとんでもなく読み応えある、木地雅映子。本作も期待を裏切らない傑作。

    育てるべき親たちにひどい目にあわされた子供たちの物語。
    主人公もその弟も、ヒロインもヒロインの弟も、それぞれがツラい育てられ方をして年齢にそぐわない辛い生き方をしてきている。

    人の親として、育児放棄や虐待のシーン、駄目クソ親描写、子供の耐え忍ぶ姿を読むのは辛いが、親や読者の想いをこえて子供たちは必死にたくましく、時にはしたたかに生き抜いていく。そこには子供たちを見守り力となり少しでもマシな生活の場を与えようとする大人の姿もあり、それが少し救いになる。

    後半、斜に構えた醒めた態度で生きる(ざるを得ない)主人公が、心に秘めた思いをドバっと吐き出すシーンがあるんだが、そのシーンが、もうね凄い涙滂沱で、とにかく応援したくなる。

    子供を産むしても育てるにしても、環境がドンドン悪化する現状。少子化になって当然だろと諦念を込めて思うのだが、その少なく生まれた子供たちに少しでも希望ある未来を生きてもらうために、俺たちは何をすべきか、じっくり考えてみたいと思わされた傑作。

    「孫の顔がみたい」がジジイのたわごとどころではなく、子供へのハラスメントになっているような現実社会、なんとかならないもんか。ほんまに

  • 町田そのこ、につられて読んだ。
    出だしはよかったけど後半の内容のシュールさと文章の軽さに気持ちがついて行かず、流し読み…
    結末も悪くはなかっただけに残念。
    虐待の連鎖とか家庭の複雑さとかに加えて株やら投資やらで無駄にお金のある主人公が高校生で、佑荘の人たちや沖縄編あたりで挫折した。
    よかったキャラはお母さんの夕子さんくらいかも。

  • 意外や経済のこともわかるラブストーリー。北海道〜東京〜沖縄と舞台が変わり、かつ登場人物も多く複雑だが個性が粒立っており混乱はしない。
    精神疾患の描写がライトで物足りなさを感じなくもない。

  • 10年近く前、2013年のひと夏の少年少女たちの経験が中心になっている物語。親による身体的やネグレクトなどの虐待を受けてきた彼らが立ち向かい乗り越えていく。
    まったくゲームをやらないんだけど、どこかゲームやアニメのような世界観が気になる。主人公の輝明とあさひの会話もその世界の人たち、あるいはその世界を信奉するオタクな人たちのような口調になっているのはなぜだろう。北海道から首都圏の自立援助ホーム、そして沖縄へと舞台が移っていくのもどこかゲームでステージが変わっていくのと似てないだろうか。
    たぶん、中心的に描かれているのは虐待に遭った子どもたちの大変さなのだろうけど、その一方で、人と人のかかわりみたいなことも考えさせられた。
    頭脳明晰で物事を判断するには余計なものを省いて効率的にジャッジすることをよしとしてきた輝明が、途中から傍観者にしかなっていないことを指摘され、(たぶん)変わっていく。
    あわせて、現代(2020年代のコロナ下)であさひとの結婚を決めた輝明が母親に言われる「苦しくなった時に『大丈夫だから、気にしなくていいから』って、あさひちゃんを蚊帳の外に置くことだけは、絶対にやっちゃだめ。それは、相手を心配させまいと思いやっているつもりで、実際は、自分のプライドしか守ってないの。話し合いなさい。二人で、どんな時も、どんなことでも。」(p.339)ってところも、けっこう響いたなあ。
    相手のためによかれと思ってかカッコつけてか、相手が求めない対応をしてギスギスした関係になることってわりとある気がする。虐待もいってみればかかわりがゆがんでのことだし、人と人がかかわっていくのって難しい。素直にありのままにというのが理想的解なんだろうけど、それがまた難しい。それでも人と人のあり方に「ぼくらは、まだ少し期待している」って感じ?

  • なるべく深く関わりたくないような問題が,世の中にはたくさんある
    幼児虐待の話も,そのうちの一つで、深い悲しみを伴うので,読んでいて辛い。
    だが、この主人公テルが他にぶれずに存在してくれ、ともに、進んでいくことができた
    少しの期待は,生きる糧になる

  • 読み進めていくととても辛い内容が多かった。
    話のテンポなど少しわかりづらかった。

  • 読んで良かた。これは本当に未来へのメッセージだ。

  • 家族に問題を抱え、失踪してしまった腐れ縁の女子生徒の行方を追う男子高校生が主人公の小説。
    タッチは軽いが、児童虐待などを取り上げた重くて深い内容で、刺さる人には刺さるのかもしれないが、文体というか、登場人物のキャラを含む小説全体のノリが自分にはちょっと合わなかった。

  • どんなに辛いことがあっても
    どうしても期待を捨てられない。
    それは絶望の中でも寄り添ってくれる存在に希望を見出しているからかもしれない。

  • 高校生の青春ものかと思っていたら、子育てに関わる虐待もの。
    突然姿を消した友人を探して東京、沖縄と旅する主人公。それは家出した彼女を探す旅であるとともに、閉ざされた自分の心を開く旅でもあった。偉そうな高3の主人公だが優しさも秘めていて、不器用な彼が素直な気持ちになって通じていないアイフォンに告白するところが良かった。

全41件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

1971年石川県生まれ。作家。
日本大学芸術学部演劇学科卒業。1993年「氷の海のガレオン」(群像新人文学賞優秀作)でデビュー。作品に『ねこの小児科医ローベルト』『悦楽の園』「マイナークラブハウス」シリーズ、『あたたかい水の出るところ』『夢界拾遺物語』『ぼくらは、まだ少し期待している』などがある。

「2023年 『ステイホーム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

木地雅映子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×