名場面でわかる 刺さる小説の技術 (単行本)

  • 中央公論新社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120056574

作品紹介・あらすじ

名場面があれば小説は勝てる!人気書評家の著者が、小説の名場面を例に、「読む技術」と「書く技術」を指南。

感想・レビュー・書評

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  • そんな簡単にオールタイムベストの3冊なんて決めれるか!( ゚д゚ )クワッ!!

    はい、著者曰く「小説要望書」らいしいです

    こんな小説が読みたい!というのを「刺さる名場面」から解説していきます

    なるほど〜
    うん、なんか面白かった
    なんか面白かったんだけどね

    わいが思うにだよ

    書評ってさ
    読む前に読んで面白いのと、読んだ後に読んで面白いのと二通りあると思うんよね
    「あ、なんか面白そう!」ってのと「なるほど〜、そんな風にも読めるのか」みたいなね

    この場合書き手の意思なんて知ったこっちゃないです
    あくまでわいがどう思うかです
    当たり前だろが!

    で、本作で言うとたぶん読んだ後に読んで面白いタイプでした
    なのに、2冊くらいしか読んだことあるやつなかった
    こりゃダメだ
    もったいな

    でね、レビューにもね
    皆さんの書くレビューにもそれはあると思うんよ
    読む前向きのレビューと読んだ後向きのレビュー

    例えば、秋さんのレビューは読む前向きよね
    なんかワクワクして期待感煽りまくり

    例えばさてさてさんのレビューは読んだ後向きのレビュー
    なるほど〜そういう視点もあったのか〜っていう

    繰り返しますが、本人の意図は知ったこっちゃありません

    で、ひまわりめろんさんのレビューですよ
    まぁ、それは後世の評価に任せましょう(そんな大層なもんじゃないだろ!)

    • ultraman719さん
      何も考えんと書いてる…(^◇^;)
      何も考えんと書いてる…(^◇^;)
      2024/09/18
    • bmakiさん
      土瓶さんの評価は、我々も楽しんでるところありますしねd( ̄  ̄)
      土瓶さんの評価は、我々も楽しんでるところありますしねd( ̄  ̄)
      2024/09/18
    • ひまわりめろんさん
      ウルちゃん

      いいのいいの、誰もがわいみたいに緻密に計算して書くの難しいよね
      人それぞれです
      ウルちゃん

      いいのいいの、誰もがわいみたいに緻密に計算して書くの難しいよね
      人それぞれです
      2024/09/18
  • この本は書評家・三宅香帆による「小説指南書」ならぬ「小説要望書」なのだそうだ。

    とにかく、面白い小説が読みたい!そう思って読書を続けている方は多いと思う。
    でも「面白い小説」とは、どんなものか?
    三宅さんはこう結論づけた。

    「自分が好きな場面を揚げられること」

    そこで、読者、書評家、そしてアマチュア作家(ある漫画の二次創作小説を書いているのだそう)の目線から、「この小説のこのシーンが刺さる!」というところをピックアップ。
    何故そのシーンが「刺さる」のか。そこで行われている創作上の作家の技術とはどんなものか、小説の引用も挟み、鮮やかに解説を展開。
    小説を読むひと、小説を書く人、小説を批評する人だけならず、就職のエントリーシートなどで、文章を書くのにも参考になる、と書いている。

    取り上げられる小説家は高瀬隼子、辻村深月、角田光代、京極夏彦、有川ひろ、などの現役人気作家がほとんど。

    並み居る作家たちの「刺さるシーン」が並ぶので、その度こちらグッと来る。
    綿矢りさの『蹴りたい背中』の引用も読んでいたら、綿矢さんの文章がとても読みたくなって、ついついネット書店のカートにいくつかほうり込んだ。

    三宅さんは名場面に不可欠なふたつの要素があると書き、それは「①予想外の展開 ②盛り上げ演出」と看破する。

    小説というのは、テクニックを見破られるか、見破られた上でも(また、見破られたからこそ)読者の心を動かすことができるのか、という、作家と読者の勝負みたいなところもあると思う。

    勝っても嬉しいし、負けても気持ちいい、そんな小説に私も出会いたい。

  • やぁーすごいな、この人の頭の中のデータベースには、いろんな小説や映画のいろんな場面がストックされてんのかー。同じ小説を読んだはずなのに、私は全然覚えてない…。

    小説を書きたい人のために、読者目線で「こういうポイントで書いて欲しいのよ!」という意味で「名場面の必要性」が書かれている。

    「名場面があると、感想が書きやすい」
    私は小説を書きたいわけではないけど、読後の感想を書くのにあたり「そういうことか!」と納得。
    ブグログに感想を書こうとして、「一番印象に残ったシーンはどこですか?」とか「これを読んで、あなたの生活にどんな変化がありましたか?」とブグログからのメッセージを見て、「さて…?」と考えていた。
    なんとなく、おもしろかった。
    なんとなく、好きな雰囲気だった。
    好きな場面、好きなセリフ。私はそういうものを記憶にとどめようとしていないから、読んだかどうかもすぐに忘れてしまうのかもしれない。

    読み終わってから、印象に残った場面を思い返せる余韻があるのは幸せだ。そういうことに頭と時間を使える生活は、幸せだ。ただ、いまの私には読後に小説の世界に浸れる自由な時間は少ない…。
    最初から目をギラギラさせて「名場面を探してやる」と意気込むのはなんだかな…とは思うけど、あらすじだけでいいなら、なにもその本にわざわざ時間をかけて読む必要なんてない。これからはちょっとだけ、どこが自分にとっての名場面になりそうか、意識しつつ読みたい。

    そもそも、小説は映画や漫画と違って、自分の脳内で風景や登場人物を自由に想像していい。
    私は小説が映画やドラマ化されると、先に小説を読みたくなる。それは、映像のイメージがくっきりとついてしまうのがイヤだから。これからは小説の名場面を探すのにハマりそう。

    余談だけど、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の紹介で著者のことを知り、とりあえず図書館ですぐ届きそうな著作を取り寄せた。

    中盤で「この小説の、この場面、このセリフ、良くないですか!?いいですよね!?」と押し付けられ感がスゴくて、ちょっと圧に負けそうになった。
    私の読解力や共感力のなさが問題なのか、全然読み取れない解説には、国語の問題文を解いてるような感じ、いや、その答えの解説を読んでる感じで、うっすら不快感もあった。
    いったん不快になると「当然読んだことあるよね?」みたいなテイストを感じてしまってそれも気にいらず、「この人、同級生だったら絶対仲良くなれないし!」と、思いっきり星を下げてしまおうかと思った。

    でも、著者に共感する部分も多くて、最終的には「同級生なら絶対お友達になりたいし!」と思った。
    小説の登場人物に助けられてきた人生でいいと思う。同じ小説を読んで、感想を言い合える友人ってすごくいいと思う。「この場面、めっちゃ感動しなかった!?」とか「〇〇の、ここの、このセリフに胸キュン」みたいな話は楽しい。

    さて…私はなんのために小説を読むんだろう。
    「話題になっているから」
    「賞を取った本だから」
    キッカケはそれでいい。でも、最近は読んだところで何かを手にできないと、なんだか時間を損したような気分になってしまう。

    フィクションだけど、自分の生活に通じる何かを見つけられたら。
    登場人物のセリフや生き方に共感したり、感動したりしながら、自分の人生も楽しめたら。

    なんだか小説読みたくなってきた。
    この本のおかげで、これから色々広がっていきそう。ということで、最終的に★5つ。

  • 【書評家・三宅香帆さん】「好き」がすべての始まり。京大院生の書店スタッフから最注目の書評家へ。本への愛が新しい扉を開く - やる気ラボ - やる気の出る毎日をつくる、ライフスタイルマガジン -(2022.12.19)
    https://www.yaruki-lab.jp/miyakekaho/

    三宅香帆 lit.link(リットリンク)
    https://lit.link/m3myk

    名場面でわかる 刺さる小説の技術 -三宅香帆 著|単行本|中央公論新社
    https://www.chuko.co.jp/tanko/2023/05/005657.html

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      <書評>『名場面でわかる 刺さる小説の技術』三宅香帆 著:東京新聞 TOKYO Web
      https://www.tokyo-np.co.jp...
      <書評>『名場面でわかる 刺さる小説の技術』三宅香帆 著:東京新聞 TOKYO Web
      https://www.tokyo-np.co.jp/article/257258
      2023/06/20
  • 三宅さんの著書、初めて拝読しました。
    「こういった切り口があるのか!」と発見させて頂きました。
    「名場面のここが刺さる」といった内容ですが、つまりは「読み解き方」の本。
    同じ小説を読んでも、人によって受けり方、もの事の見かた、は違うもの。
    これは三宅さんなりの「切り口」で、その小説から何を感じ取ったか? その情報量や感性の豊かさをインプットすることができます。
    真っ先の感想は「自分もこうなりたい!」と憧れを感じました。
    本が好きで、自分の愛読書をここまで深く読み解くことができたら幸せですね。
    (というか、著者の三宅さんはこれを職業にまで高めてしまったのが尊敬です)
    例えば本の帯にあるコメント一つで「読みたい!」と直感する本との出会いがあります。
    そんな素敵な出会いのきっかけを作ってくれる三宅さんが唯一無二の印象です。

    「三宅香帆さんの本に出合えて良かった!」
    これからの活躍が楽しみな予感がする一冊でした。

  • 小説の名場面と聞くとミステリ系とか、どんでん返し系が好きな自分としては『十角館』のアレとか『新世界より』のアレとか、ド派手だったり衝撃的な場面が思い浮かびがちです。

    一方でこの本で取り上げられる場面はさりげない場面が多いです。姉妹の朝食の場面とか、生徒が図書室に足を踏み入れる場面であるとか、自分だったらさらさらと読み逃してしまいそうな場面の数々。

    著者の三宅さんはそんなさりげない部分に独自の視点を光を当てます。

    文体もあると思うのだけど、取り上げる場面に対して偉そうに解説や講釈を加える、というよりかは「ほら、ここ、めっちゃすごくない!?」と、語らずにはいられない推しの魅力を、とにかく熱心に語っているような感じの文章でした。
    この小説が、この作家が、そしてこの場面が本当に好きなんだろうな、ということが読んでいて伝わってくる。

    個人的に「それは深読みしすぎなのでは…」と思うところもなくもなかったのですが、
    でもファンの人の語りってそうした深読みとか、独自の考察も含めた偏愛っぷりが濃ければ濃いほど面白いとも思います。

    そういう意味ではこの本の細かい場面の取り上げ方は面白かった。

    三宅さんは面白い小説には必ず名場面があると書かれていて、それで改めて思ったけど、たしかに自分が☆5をつける本は、ストーリーが面白いとか、キャラクターが好きとか、構成がすごい、描写が素晴らしいとかいろいろあるけど、印象的な場面も必ず思い浮かぶなと思いました。

    これからは派手な部分だけでなく、さりげない場面、細やかな描写からも自分なりの名場面を見つけてみたくなりました。

  • これを、全部活用ようになるまで、時間かかるかもだけど、すぐ使えそうで、いい技術は、予想外を作ること、予想外っていうのは、普通じゃない展開にすればいいから、かなり、楽!
    読んでみて、知らんこといっぱいありました…。

  • 15分の(ほぼ)ワンシーンのシナリオ執筆に挑戦することになったはいいものの、ワンシーンで何を表現すればいいのかと悩んでいた時に本屋さんでこの本を見つけ、これだ!と購入を即断。

    最近は全体の構成ばかり考えていましたが、好きな作品には語りたくなる名場面があるという指摘にそうだよなぁ〜と頷きまくりでした。
    様々なシチュエーションについて名場面が紹介されていて勉強になることばかりでした。

    本書に弊害があるとすれば、紹介されている作品がどれも面白そうで、執筆よりも読書を優先したいと思わせてしまうところでしょうか。

  • 2023 今をときめく三宅香帆さんの著作

    婦人公論連載「書きたい人のための名場面読本」をまとめたもの
    参考にしたい名場面が見つかる!本

    二次創作 原典となる創作物を利用して、独自の漫画、小説、フィギュアやポスター、カードなどの派生作品を二次的に創作[注 1]することを指す

    pixiv
    https://www.pixiv.net/
    pixivノベル(小説総合サイト)
    https://novel.pixiv.net/

    本)『小説家になって億を稼ごう』松岡圭祐著

    参考になる本を集めた本を書こうとした

    面白い小説とは、自分の好きな場面が挙げられること
    つまり
    ぐっときた場面のある小説 つまり名場面

    名場面に不可欠な2つの要素
    1予想外の展開
    2盛り上げの演出

    『犬の片しhをしているもの』高瀬隼子

    読者は常に予想する

    『マナーはいらない 小説の書きかた講座』三浦しをん

    名場面
    ライバル『スロウハイツの神さま』辻村深月
    友情『最愛の子ども』松浦理英子
    恋愛未満『純情エレジー』豊島ミホ
    恋愛『アンソーシャルディスタンス』金原ひとみ
    師弟『銀橋』中山可穂
    家族『キッチン』
    動物との関係『ことり』小川洋子
    出会い『空飛ぶ馬』北村薫
    関係性の変化『ナラタージュ』島本理生
    ハードル=障害『塩の街』有川浩
    回想『喜嶋先生の静かな世界』森博嗣
    片思い『愛がなんだ』角田光代
    孤独『蹴りたい背中』綿矢りさ
    別れ『ジョゼと虎と魚たち』田辺聖子
    学校『図書室の海』恩田陸
    食卓『何様』朝井リョウ
    職場『わたし、定時で帰ります』朱野帰子
    買い物『上流階級 富久丸百貨店外商部』高殿円
    異世界『後宮小説』酒見賢一
    どんでん返し『死ねばいいのに』京極夏彦
    卒業式『こころ』夏目漱石
    夏休み『放課後の音符』山田詠美
    季節の変わり目『自転しながら公転する』山本文緒
    クリスマス『太陽の塔』森見登美彦
    結婚式『細雪』谷崎潤一郎

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著者プロフィール

文芸評論家。京都市立芸術大学非常勤講師。
1994年生まれ。高知県出身。京都大学大学院博士前期課程修了(専門は萬葉集)。京都天狼院書店元店長。IT企業勤務を経て独立。著作に『人生を狂わす名著50』、『妄想とツッコミでよむ万葉集』、『妄想古文』、『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』、『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』、『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない——自分の言葉でつくるオタク文章術』、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』など多数。
X(旧Twitter): @m3_myk
Youtube:@KahoMiyake

「2024年 『30日de源氏物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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