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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784120056659
作品紹介・あらすじ
戦争の過酷さは“戦後”も続いていた。1945年3月、日本軍が仏領インドシナ北部の町で300人を超える捕虜を殺害したランソン事件。その6年後、戦犯裁判を経て、捕虜殺害という上層部の命令に従わざるを得なかった4人の将校が銃殺刑に処された。その一方、捕虜殺害の命令者が罪に問われることはなかった。命令を拒むという選択肢があり得ない日本軍にあって、罪を負うべきはいったい誰だったのか。無謀な作戦、敵味方を問わない人命の軽視、曖昧な責任の所在、個人と組織の間に生じる相克……。知られざる事件の顛末と、裁きを受けた将校たちの思索を手掛かりに日本人が避けられない問題に向き合う歴史ノンフィクション。梯久美子氏、推薦。
感想・レビュー・書評
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1945年、300名以上の仏印軍捕虜殺害事件。本書は事件そのものから戦後の逮捕、裁判過程から刑の執行までを追う。
死刑に処せられたのは佐官と尉官の計4名だが、その上の将官ひいては国家の責任は曖昧なまま、という著者の問題意識は強く感じる。当時の状況と命令を前に、彼らが違う選択肢を取り得なかったのもそうだろう。
ただ、捕虜殺害は明らかに国際法違反で、しかもこれ程の大量殺害。本書からは、彼らや家族の悲痛は伝わって来ても、彼ら自身がその行為をどれだけ認識しているかはよく分からなかった。 -
A級戦犯を裁いた東京裁判に比べ知られぬBC級戦犯。罪の重さでなく単に種別の違い。
太平洋戦争末期、仏印にてフランス人を大量処刑したランソン事件。死刑判決を受けた4名の軍人を描いた労作。
歴史、戦争、組織。大きな歯車に押し潰される極めて普通の人々。上官の命に従っただけで戦犯となる不条理。大義なく命を奪われる無念さに胸が痛む。 -
知られざる捕虜虐殺事件の顛末と、裁きを受けた将校たちの思索を通して日本人が避けられない問題に向き合う歴史ノンフィクション。
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