戦後政治と温泉 箱根、伊豆に出現した濃密な政治空間 (単行本)

  • 中央公論新社 (2024年1月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784120057311

作品紹介・あらすじ

吉田茂、鳩山一郎、石橋湛山、岸信介、池田勇人。戦後のある一時期、首相たちは敗戦の影が色濃く残る東京を避け、熱海、伊豆、箱根の温泉地で政治を行っていた! サンフランシスコ講和会議や抜き打ち解散など、大勝負を控えた吉田は決まって箱根に籠った。吉田の影響か、鳩山、石橋、大野伴睦、河野一郎ら反吉田勢力も伊豆や箱根に滞在するようになり、重要な決定を下していた。敗戦直後の1940年代後半から1960年代前半にかけて、東海道筋に点在する温泉地に、濃密な政治空間が出現していたという知られざる史実を解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  •  首脳会談を保養地で行うのは今もあるが、特に吉田茂と鳩山一郎があまりに長く温泉地にこもっていたのに驚く。訪れる政治家や官僚は苦労しただろう。滞在先は旅館のほか、現在の政治空間には出てこない、本人や民間資産家の別邸。しかも、かなりの程度はこのようなスタイルが国民のコンセンサスを得ていたようだ。
     どれもこれも、現在ではなぜ異なるのかあれこれ想像してみた。首相の業務が増え多忙化したからか。別邸なるものを使えないほど政治家が大衆化したからか。又は、一般庶民と乖離しているスタイルが批判の対象になるからか。

  • 【本学OPACへのリンク☟】
    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/713282

  • 吉田、鳩山

  • 吉田茂、鳩山一郎、石橋湛山、岸信介、池田勇人。戦後のある一時期、首相たちは東海道筋の温泉で政治を行っていた!

  • 戦後の宰相たちが多くの時間を過ごした温泉ほか保養地。箱根、伊豆、軽井沢。温泉を舞台とした濃厚な政治空間を描く。通信手段の未発達な時代の方が首相が首都不在の期間が長いのが面白い。

    通信手段も交通手段も未発達な時代、天皇皇后両陛下の那須や葉山の御用邸で過ごすように、当時の首相は温泉に滞在し、英気を養っていた。現代の方が危機管理の観点から首都不在なだけでマスコミが大騒ぎする時代との違いは何なのだろうか。毎週末公用車で湯河原の別荘を訪れた舛添都知事を思い出した。

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著者プロフィール

1962年生まれ。早稻田大学政治経済学部卒業,東京大学大学院博士課程中退。放送大学教授,明治学院大学名誉教授。専攻は日本政治思想史。98年『「民都」大阪対「帝都」東京──思想としての関西私鉄』(講談社選書メチエ)でサントリー学芸賞、2001年『大正天皇』(朝日選書)で毎日出版文化賞、08年『滝山コミューン一九七四』(講談社)で講談社ノンフィクション賞、『昭和天皇』(岩波新書)で司馬遼太郎賞を受賞。他の著書に『皇后考』(講談社学術文庫)、『平成の終焉』(岩波新書)などがある。

「2023年 『地形の思想史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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