夢の上1 翠輝晶・蒼輝晶 (単行本)

  • 中央公論新社 (2024年8月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784120058103

作品紹介・あらすじ

この作品がなければ『レーエンデ国物語』は書けなかった(多崎礼)

輝晶が語り出すのは、光神王の圧政に夜明けを夢見た人たちの物語――ささやかな幸せを願いながらも、死影に憑かれた領主の妻が、宮殿から逃げ出してきた王子に托した夢(「翠輝晶」)。望むものすべてを手に入れてきた騎士団副団長・アーディンの唯一叶わなかった夢(「蒼輝晶」)。中公文庫『夢の上 夜を統べる王と六つの輝晶 1』を改題し、書き下ろし番外短篇「輝晶の欠片1 永遠の誓い」を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 世界線がレーエンデと同じで、「えっ!もしかしてレーエンデの人たちが出てきたりするのか!?」と思ったけれど、2010年の作品を新装改訂されたものだと最後に知る。笑

    叶わなかった夢が語られるので、とても切ない気持ちになる。理想を追い求めていても、身分や宗教、国など様々な理由から実現することはないと彼らはわかっている。けれど、未来が少しでも良くなるように動いている登場人物たちに勇気をもらえた。
    本当に、多崎さんの作品は応援したくなる登場人物が多い。

    まだまだ物語は序盤。
    幕間で語られる夜の王と夢売りは誰?
    敵国デュシスとの戦いの行く末は?
    アライスの戦いの結末は!?
    これからの展開が楽しみだ。

  • 圧巻。
    面白くて一気読みでした。
    『レーエンデ』の時から多崎さんの緻密な世界設定に圧倒されていたけれど、
    空のない世界と、叶わなかった夢の結晶を売る「夢売り」のお話。
    ファンタジーだけど人間らしく、熱くて希望のあるお話。

  • 多崎氏自ら「この作品がなければ『レーエンデ国物語』は書けなかった」と評する王道ファンタジー。
    現実の「革命」にはとんでもないものが多いが、物語なら安心して心躍らせることができる。
    本シリーズに心惹かれるのは「ノブレス・オブリージュ」が主要テーマになっていると思われるから。
    アイナも、アライスも、イズガータもそれぞれの立場で負うべき責任を決して放棄しない。高貴な生まれ、とは行動により事後的に意味を持つものだということがよく分かる。

  • うぉい、なんてこった。これは愛の物語じゃないか。
    ファンタジーだと思っていたんだよ、途中まで。
    1話はともかくまさか2話まで愛の物語だとは思わなかったよ。一つは2人が死を分つまで、もう一つはお互い叶わないと知りつつも側を離れられなかった、男女の物語。

    この作者様の叶わぬ愛はめちゃくちゃ来るんです。
    政略結婚の2人もいいやつだから余計にくるんだよなぁ。。。

    あと、ベースに搾取する側とされる側、そして反体制派とファンタジー要素があるので甘すぎないんですよね。これはレーエンデと共通するところがありますね。

    続きも合わせて借りてくるべきだった!

    2025.5.11
    97

  • 多崎さんの作品は、まず美しい描写と冒険に浸りながら登場人物を好きになる。その後に、そんな……という心を抉られる展開が待っている、という経験を何度かしたのである程度の覚悟を持って読み進める。のだけれど、本作はその辺りがマイルドで、幸福感の多い一冊だった。

    悲しさもあるけど、勇敢や愛と結びついたもので、希望のあるファンタジーだと感じた。
    2作目はどんな話か楽しみ。油断せず心構えをしながら読む。

  • 大人になってもファンタジーで泣けるんだと泣いてもいいんだと思い出させてくれた一冊でした。
    もうそれにつきる。出てくる人達が全て魅力的でかっこいいし可愛い。私の知らない世界で本当にこの人たちが生きていて、その夢を今夢利きしてもらってるかのような気持ち。こんなに早く続きが読みたい!!と思った作品はいつ以来なんだろう。(たぶん宮部みゆき先生のドリームバスター以来?もしくは田中芳樹先生の創龍伝?)こういう時、生きていてよかったと心から思う。明日必ず続きを買いに行こうと思いました。仕事が忙しい時期には絶対読み始めてはいけない本です。

  • 多崎先生の描くファンタジーの世界、大好きです。

    ページを読み進めるうちに物語にハマってしまうのは、レーエンデ国物語と一緒です。

    女性が兎に角カッコイイ!!
    2巻を早く予約してよまなくては〜

  • ファンタジー好きには良いかも。
    ズラアが最初は憎かったが、最後はいい奴…って思ってしまった。
    アイナとオープの夫婦愛が素晴らしい。
    この二人の愛に感動。
    次巻もぜひ読みたい。

  • レーエンデを思い出した。重厚な多崎礼さんの作品、読み始めるととまらない。これからどういう展開が待っているのか楽しみだ。

  • 表現の仕方、書きた方が美しい。

  • レーエンデ国物語は、これがあったからできたのかなぁと思う、一冊目にして先の世界の壮大さを想像させられる物語だった。

    ひとつ目の夢は、不幸ではあるものの、アイナは夢をちゃんと叶えてしあわせだったからよかったなぁって心から思えてホッとした。

    でもふたつ目の夢は、ああ、レーエンデと一緒じゃんーーー!て切なくなった。
    恋物語なら絶対ハピエンがいいわたしは、そこんところはやっぱり本当に悲しくて、切なくて、もう、なんでよおーーー!
    って思ってしまうんだけど、この先の物語を考えたらここでこの2人が結ばれることはやっぱりあり得ないよな…ってしょんぼりしながらも納得してしまう他ないのだ。

    嫌なのに!笑

    でも、ひとつ目の夢がふたつ目の夢とこうつながってたかぁー!!!!

    と言う伏線回収は、相変わらずお見事としか言えなくて、本当にお上手だなぁと言うか面白い!!と思う。

    あと、この世にないものを作ってしまう多崎先生のお話はいつもすごいなぁと思う。

    SFがお好きだったと何かで読んだことがあるけど、だからなのかなー、とあんまりSF読んだことないわたしは思うのでした。

    壮大な夢を完結させるには、小さな犠牲は必要、でもそれが犠牲なのかどうなのか?は本人にしかわからない。

    そんな物語は、この地球にも死ぬほどあったんだろうな、と思う。多崎先生の本読むと神視点、て思うことがあってそこがすきな理由のひとつかも知れいない。

    切ないのは納得いかないけど、面白さでは抜群だった。

  • 翠輝晶
    影使いになったオープとアイナの物語。
    影を使役し、自分の時間を与え続ける影使いは、人よりも人生が短くなる。
    その上、影使いは帝国内での居場所もなく、見つかれば処罰されるという厳しい世界。
    二人は旅をし、アライスという少女と出会う。

    蒼輝晶
    アライスが騎士として入隊することになったケナファ騎士団。
    そこに属する天賦のスキルを持つ女性騎士イズガータと騎士の中で最強のアーディン。
    この二人の物語。

    王に夢売りがそれぞれの物語を見せていく、という構成になっている。

    それぞれとても綺麗で、そしてどこか哀愁の漂うストーリー。
    これらが歴史を少しずつ動かす歯車となっていく予感。
    壮大なファンタジーが始まる気配。
    1冊を通して、その序章が開かれた感じではあるけど、これ何冊まで続くんだろう…。

    アラビアンナイトの一話一話を読む感覚にとっても近く、
    10巻だときついな…

  • 最初は世界観に入り込めず、最後まで入り込めたかどうかは分かりませんが、蒼輝晶は良かったです。
    ただ、翠輝晶のアイナが夫のためにしたことは理解ができませんでした。(夫婦の時間をそこまで濃く描かれてなかったので、そこまで夫のこと愛してたの?と驚き)。

    でも次巻は本巻で気になった人がメインで出てくるようなので、読んでみます。

  • メルヘン過ぎないファンタジーは良い。
    政治や信仰は世界観設定に欠かせない要素だなと思いました。

    レーエンデ国物語を先に読んでいたので、それと比べると物語の展開がとても速く感じます。
    「同じ世界、同じ時間軸に生きた誰かの夢」という世界観も面白く、モノローグ的な文章もマッチしているなと思いました。

    章ごとにそれぞれ主人公が変わっても、どこかの場面で交錯するパターンは鳥肌が立ちます。
    まだこの巻しか読んでいないので、ボヤけた要素が残されていますが、
    いずれ伏線となって回収されるのが楽しみです。

  • 死影を宿す女、騎士団の副団長――光神王の圧政に夜明けを夢見た人たちの物語を輝晶が語り出す。中公文庫版に書き下ろし短篇を収録。

  • レーエンデ国物語を読んで田崎さんの作品にはまった。その後、過去の田崎さんの作品が新装版として出て、叡知の図書館や本の姫が謳うも、読むことができてよかった。今回の夢の上も、初めて読んだが、レーエンデの雰囲気に近い感じがして、とても好み。出てくる人物、舞台設定、話の進み方と結末、どれもよい感じ。暗い中にもわずかな光がきらっとしているのがいいなと思う。このシリーズが、最後どんな終わりを迎えるのか楽しみ。

  • 多崎さんのお話は、切なさを感じるけれど未来を感じさせてくれて素敵です。
    レーエンデ国物語なども同じような雰囲気だと思ってます。
    初めの方は登場人物と関係性、世界観がやや理解できないところもありますが、読み進める内にストンとおさまっていきます。
    章ごとに話の主人公が変わるのですが、世界は繋がっていて、同じ出来事でも別の側面から物語を感じることができます。
    読了後もその後の未来を見たいと感じて、次の話を読みたい気持ちにさせてくれます。
    ストーリーとしては章ごとに完結しているので、無理に急いで読む必要がないのもいいですね。

  • イズガータ、アイナ、アライス。
    戦う女性たちがかっこいい。
    それを守る男たちや影も。
    ズラアもいい。
    続きを読まずにはいられない。

  • レーエンデを読んで面白かったので、多崎礼の作品を読みたいと思って読んだ。
    個性的な登場人物が多く、内容もとても精緻で読めば読むほど面白い。
    映画にしても面白い内容だと思った。
    このシリーズも全て読みたいと思う。

  • 作者読み。
    この作者の描く話は希望はあるけどしんどい話が多くて、ずっと積読していた本。

    ギリギリで踏みとどまる人達の物語はしんどい。
    逃げ出せば楽だし愛する人とも一緒にいられるのに、それでも戦おうとするイズガータとアーディンが切ない。

    『レーエンデ国物語』でいうユリアとトリスタンみたいな関係性。

    しかもお互いに逃げない自分が相手の好きな自分であることを知っているから、余計に逃げようとはしないのよね。

    どうやら群像劇のようで、次巻はハウファとダガールの話らしく、またしんどそうだけど頑張って読もう。

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著者プロフィール

2006年、『煌夜祭』で第2回C・NOVELS大賞を受賞しデビュー。著書に「〈本の姫〉は謳う」、「血と霧」シリーズなど。

「2023年 『レーエンデ国物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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