六人の笛吹き鬼 (単行本)

  • 中央公論新社 (2024年9月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784120058271

作品紹介・あらすじ

笛が鳴っている。
名前を呼ばれている。
逃げないと、
化物がやって来る……。


公園で〈笛吹き鬼〉をして遊ぶ六人の少女たち。
だが、奇妙な笛の音が鳴った時、一人、また一人と姿を消してしまう。
数年後、事件の当事者で、ホラー作家となった背教聖衣子がこの事件を調べはじめると、眠っていた「笛吹き鬼」も蘇る――。


禍々しい信仰が残る地で続く、奇っ怪な事件。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ前作「7人の鬼ごっこ」を読んでからの方が、本作に登場する垂麻様についてよく理解できる気がする。不可解な謎ばかりで、すごい期待してしまった分、解決はあっさりだったかな。

  • 『七人の鬼ごっこ』の姉妹本。
    ホラーの雰囲気たっぷりのミステリ。超常現象もあるし、底流にあるのは「だれま様信仰」なので、気持ちの悪さが拭えない。
    が、事件自体は人間が起こしているので、雰囲気にのまれなければ、論理的に解ける…… 自分は雰囲気にのまれたが。

    人が死にすぎて辛い。まさに「寝た子を起こし」てしまった事件。

  • 7人の鬼ごっこから6人の笛吹き鬼
    ( ゚д゚)ハッ!
    こ、これ5.4.3.2.1と下がっていくのかな
    どっかで垂麻家と対決あるんじゃなかろうか

    なんて。

  • <相>
    ここのところ色々と考えることが多くあって なかなか読書に没入できなかった。よぉしぃ,と読み始めても気が付くと他の事を考えていてページはゆっくりと進んではいるものの本の中味は全然入ってきていない。それに何だかこのお話 題名から僕が期待想像してのとは随分違っている様子だし。ということで ハッキリ言います。面白く無いですこの本。最後の方はもう斜め読みですっ飛ばして疑似読了としました。そして今回気づきましたが「ホラー・ミステリー」って僕との相性最悪だったのです。すまなかった。

    いっぺんに六人の子供とその親がお話に躍り出て来る。人の名前を覚えるのがリアルでも苦手な僕は参ってしまった。幸い名前に使われている漢字は読みづらくはない。なので「音」は毎回同じで読めるのだけれど,いかんせん数が多すぎる。作者はこういう小説作品の読者層だって当然高齢化が進んでいるんだよ,という事をもう少し認識してくれると前期高齢者生活がまだビギナーの僕は色々助かる。

    ある場面で誰も偶然にも使えるケータイ電話を持っていない事がった。作者はこの事を妙にわざわざ書いていた。この作品はミステリーでもあるのでこのケータイの件に気づいた僕は しめしめこれはきっと僕の「謎はその時ケータイが使えなかったところから発生している」という素人推理が当たるかもしれんぞ,などと余計な事を考えながら先を読んだ。でも何の伏線でもなかった。ちっとも面白く無い。

    誰それの母親が聴覚障害で,別の娘の母親は視覚障害で,もう一人の母親は発語に少し障害があってって,なんだか物凄く蓋然性に欠ける意図的な人物設定です。この様などう考えてもこの小説を描く為に作り上げた欺瞞に満ちた状況設定に違和感を感じて素直に読めなかったです。もう一度言う蓋然性が無い!うーん違うか。一般性が無い,の方が適当か。うーむ。でもとにかく面白く無い本です。皆さま どうかお気を付けください。

  • 「七人の鬼ごっこ」がすごく面白かったので続編のこちらも読んでみた。
    公園で「笛吹き鬼」というかくれんぼのような遊びをしていた小学生の女の子6人。
    おかしな笛の音がして、1人行方不明になってしまう。そのあとも行方不明になる子が出て…
    事件の当事者でホラー作家になった背教聖衣子が事件を調べていくうちまたおかしなことが起きはじめる。
    前作よりは失速した印象があるけど、相変わらず面白かった。ホラーだけではなくミステリーの要素が大きいので読みやすい。
    前作の主人公、速水さんが出てきたのでおっ!となった。

  • 笛吹き鬼をして遊んでいた少女たちの一人が行方不明になり、その後も神隠しのような事件が。数年後ホラー作家になった聖衣子が、事件の真相を探るため、関係者に取材し始めるが、、、

    結局だれま様とは…??前作の「七人の鬼ごっこ」の内容をだいぶ忘れているので、確認したい(>_<)
    京子のお母さんの謎も気になるし。

  • 前回と同じような感じ。
    垂麻家が関わっているようないないような…。
    不思議な感覚はあるものの、直接手を下すのは人間…。
    今回の犯人はこの6人のうちの1人だとは思わなかった。
    次は垂麻家の話に切り込んで欲しい。

  • 公園で、京子が考えた〈笛吹き鬼〉をして遊ぶ六人の少女たち。
    かくれんぼの鬼が、笛を吹いている間に隠れる遊びですが、奇妙な笛の音が鳴った時、一人、また一人と、子供達が姿を消してしまいます。
    事件は迷宮入りになってしまいますが、数年後、事件の当事者で、ホラー作家となった背教聖衣子がこの事件を調べはじめると、眠っていた「笛吹き鬼」も蘇ることに・・・。
    解決するも謎が残る、ホラーとミステリの見事な融合です。

  • 七人の鬼ごっこの続編だった!
    だれま様と垂麻家の詳細が気になる!
    前回が七人てわ今回が六人なので次回は五人っぽいな〜早く続編が読みたい!!

    最初はスロースタートでなかなか進まなかったけど途中から一気読み!
    全く怖くはなかった。

  • ホラーと言っても三津田さんにしては怖くなかった。ちょっと不気味だったりしてゾクゾク。ミステリーとしてはモヤモヤ感が残る。やはりどことなく超常現象的な力が働いているのでは?って思わせる。だれま様の謎は…

  • あっさり読めるスッキリホラー。ホラーと見せかけ、ミステリー展開で犯人解明。でも、ラジオおばさんの娘とか達磨さんのこととか、風呂敷広げてそのままな部分もある。次作あたりで回収されるのかな?

  • ホラー風味のミステリだからそれほど怖いものは出てこないが擬音の使い方がうまい。したっ、したっ、と人間が歩いてくるだけなのに怖い。

  • 公園で〈笛吹き鬼〉をして遊んでいた少女たちの一人が笛の音と共に消えた。そしてまた一人…
    数年後、当事者の少女の一人が作家となって事件を調べ始めるとともに〈笛吹き鬼〉が蘇る。
    笛吹き男を絡めた不気味な雰囲気はさすがだと思うが、著者の他シリーズに比べると色々と大雑把な印象。
    『七人の鬼ごっこ』を先に読んだ方がよかったらしい。

  • 読了、55点。

    作品単体として見たときの評価ですが、ホラー要素が全体的に薄い。
    奈永の幼少期の描写はさすが三津田さんという感じですが、視点人物が聖衣子に移ってからの中盤以降は調査・思考の合間に事件とホラー描写が挟まる展開で、後述のシリーズ要素としてのホラー描写が多くのめり込めないのが残念。

    ミステリ要素としては二転三転する真相推理で好きなスタイルのはずですが、読者の納得感を得ない決め手に欠けた推理をコロコロひっくり返すのはやはり残念。
    言い方が酷い、というか被害妄想の域に達してそうですが三津田さんの小説ならこういう推理展開にしておけば及第点でしょうと考えていそうにすら思えてきます。


    でシリーズとして見た場合は……。
    間が空きすぎていてそういうタイトルが確かあったなくらいでしたが確認してびっくり、読んでいましたね、しかも☆5。
    いい雰囲気は出ていますが前作を把握していないと楽しみ難く10年以上のスパンだと評価しづらいです。

  • ホラーなんだけど、どっちかと言うとミステリーじゃないかな。なんか中途半端って感じで、これで終わり?解決してなくない?
    登場人物が被ってる「七人の鬼ごっこ」も読んだ方がいいのかしら。

  • 『七人の鬼ごっこ』と同じ摩館市が舞台のホラーミステリー。
    六人の少女たちが笛吹き公園で隠れんぼをしていたが、そのうちの1人が行方不明になってしまう。
    数日後さらにもう1人が不可解な状況で姿を消してしまう。その場に居合わせていた奈永も夕暮れの公園で何者かに襲われかける。

    大人になりホラー作家『背教聖衣子』として活躍する京子も当時の六人組の一人で、二人の行方不明事件についての取材を始める。

    まだら男、だれま様信仰、笛吹き鬼などオカルト要素も多いけどミステリーとして行方不明事件を解明している。ただホラーな要素は残されたままで幕引きになっているからモヤモヤは残る…

  • 思ったより怖くなかった。
    ずっと超常現象的なものが起こるのかと思って読んでいたけど、人が起こした事件だった。
    当事者の子供達にとっては摩訶不思議な出来事だったけど、大人目線で見ると全く違った見方ができるんだなって思ってすごく面白かった。

  • かくれんぼの最中の失踪、大人になってからその時の子供達が殺害される、など、ホラー&ミステリー好きとしてはそそられる内容でした。
    ですが全体的にモヤモヤというか、ちょっと無理がないですか?と感じる部分が多く、読み終わってもスッキリしないかなぁ。
    子供を攫うと一言でいっても、赤ちゃんでもない子供をどうやってカートなどに押し込んで連れて行けるのか。暴れるでしょ。
    ラジオおばさんちの二階にいたの誰?とか、列の真ん中にいた子供が消えるのとか、そういう所は怪異のせいなら何でもアリになるなぁとか。
    読み手の勝手な期待なんですけど、ちょっと残念。
    でも決してつまらないわけではなく、面白く読みました!三津田さん、逢魔が時って言葉好きよね。

  • ラジオおばさんちの2階はなんなんだ

  • 幼い頃、笛吹き公園で遊んでいた6人の少女達。しかしある日一人が笛吹き鬼という遊びの最中に行方不明になってしまう。さらに後日、もう一人消えてしまって…。あれから23年、京子は作家、背教聖衣子としてホラー小説の取材に幼少期の事件を調べ始めたのだが…という話。
    ホラーミステリな感じで、ホラー要素は少なめ。後半まで読んで初めて、以前読んだ『七人の鬼ごっこ』の続編なのだと気がついた。ただあちらを読んだのがもう数年前なので、垂麻家とかだれま様とか全く覚えていなかったため、あまりピンとこず。
    結局ほとんど人による普通の犯行っぽくてちょっと残念。最初の雰囲気がとても良かったので個人的にはホラーに全振りしてほしかったなぁ。

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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