記者と官僚 特ダネの極意、情報操作の流儀 (単行本)

  • 中央公論新社 (2024年10月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784120058394

作品紹介・あらすじ

★★これが、記者と官僚を待ち受ける

5つの罠と、7つの鉄則だ!





西村 「そんな巧妙な手を使ったのか! (中略)大統領が晩餐会を欠席せざるをえないほど交渉がもめていると誘導されれば、その3時間は気が気じゃなかっただろうね」

佐藤 「ある情報を隠すために偽装論点をつくるという手口は、インテリジェンスの世界ではよくやるね。秘密をガッチリ守ろうとするとむしろ目立ってアタックされやすい。だから偽装論点をつくって、目をそらす」(本文より)



暴こうとする記者。情報操作を狙う官僚。33年の攻防を経て、互いの手の内を明かした前代未聞の「答え合わせ」。5つの罠と7つの鉄則はすべてのビジネスパーソン必読。





◆記者を攪乱する手口

◆報道された事実を潰す手口

◆意図的な情報操作を警戒する目

◆記者と官僚を待ち受ける5つの罠

◆記者と官僚、7つの鉄則



【罠】国益の罠、集団思考の罠、両論併記の罠 他……



【鉄則】ユーモアのセンスを持て、情報源を甘やかさない、甘えない、

中期の発想で予測・分析する 他……

感想・レビュー・書評

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  • 佐藤優さんが外交官時代に名刺交換した記者は
    日本人だけでも軽く1000人を超えます。
    2002年の逮捕前、100人近くの記者と付き合っていたそうです。

    しかし東京地検特捜部に逮捕された後、
    人間関係が維持されたのは
    産経新聞の斎藤勉さん、共同通信の加藤正弘さん、
    そしてこの朝日新聞西村陽一さんの3人だけ。

    西村さんが「逃げたというか、外交官外務官僚でなくなったので情報もなくなるだろう、という『職業的切り捨て』だったんだろうけど」と言うと
    「でも面白いのが、作家として活動を始めたらまた来るんだよ。『心のなかでずっと応援しておりました』とか言ってさ(笑)」と佐藤さん。

    佐藤優さんの対談本たくさん読んできましたが
    西村さんとは本当に気が合って
    流暢に話されているように見受けられました。

    今まで少しずつ知っていたこと
    (たとえばアントニオ猪木の件とか)が
    より詳細に語られ、とても面白かったです。
    (プロレスファン必読!)

    佐藤優さんて本当に凄いです。
    この本読んでますますそう思いました。

    ただ、こんなに喋っちゃっていいの?と……。
    佐藤優さんには神様がついているから大丈夫なのかな。

    私は無宗教なんですが、佐藤優さんの影響で
    神様っているんじゃないか?としばしば思います。
    でもね、仏教も捨てがたくて
    なかなかクリスチャンにはなれません。

  • この本は、元外交官の佐藤優氏と元朝日新聞記者のインテリジェンスを題材とした本です。インテリジェンスとは何かが良く分かります。中でも佐藤氏からイスラエルの元モサドの長官のハレヴィ氏の良いところである「ユーモアのセンスを持て」「情報源のランクにこだわらない」「直接会ってオーラを確かめる」と聞いた中で「ユーモアのセンスを持て」というのは、私も留意して生きて行こうと思いました。(127P)ありがとうございました。

  • なんとなく敬遠して読まずにいた佐藤さんの本。でも今回改めて当時の経験や現在の話を読み、そこにキリスト教という主軸があることにとても信頼を感じられ、内容を素直に受け入れられた。きっとノンキャリアなのに立ち回りが上手いとか政治家と上手くやってるとか、同僚や先輩後輩の妬み嫉妬、酷かっただろうなあ。それが男性特有とは言わないが、多分相当あったんだと思うし、そういう個人の結びつきで取り回すことへの危機感もあったと思う。組織ってそういうものじゃないよという。

    これは第二次トランプ政権誕生前に出ているけれど、印象的だったのはイーロンマスクについての言及。素人にはなぜ企業家が政権に?と思っていたが、彼の持つ情報量という点で語られて面白かった。中東とかに行かないほうがいいという佐藤さんの助言が、世界で最も強い政府に守ってもらう立場になるというところまで予言していたのか、現在の佐藤さんの意見を読んでみたいと思った。

    個人的にぐさっとキタのは、全く枝葉な部分だけれどホストクラブ問題と中学受験というところ。おそらく公立高校から霞ヶ関に入った佐藤さんとして、同質均質な人材を作り出す中学受験ビジネスに警鐘を唱えているのはとても理解でき、そして性と教育はビジネスにすべきではないという主張がすっと腑に落ちた。だとすれば、女性客をホストクラブで貶めて性風俗に取り込む人と同等なのは、塾ビジネスで親をあおる人たちなのか、それに乗っかって教育虐待を行う親なのか、はたまたそういう均質な人材を求める霞ヶ関あるいはオリガルキーの人脈思想なのか(古今東西、体育会系の先輩が後輩を引っ張るのは有名だけど、例えば同じ御三家出身の先輩が後輩を引っ張るとか…コレまた嫉妬もありつつ、さもありなんだなあ)。自分はずっとそういう塾ビジネスに嫌悪感を抱いていたはずなのに、親の立場になるとやっぱり不安に絡め取られているし、いやはや自分の来し方や親としての在り方を、ほんの1ページでぐさっと刺してくれる佐藤さん、考えの幅も広いし、安直な感想で申し訳ないがすごいなあ。

  • お互いの昔話は不要だな。

  • 元官僚と元記者の二人が、過去の経験や交流の話をベースに、官僚や記者の在り方、国際政治等について議論する対談形式の本。
    メディアではどちらかというと悪者にされることが多い、官僚や記者がどういったロジックや信念をもって仕事に取り組んでいるかの実態を知ることが出来たことで、新しい見方を持つことにつながった。

  • 【本学OPACへのリンク☟】
    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/729089

  • 大企業の記者ほど国益に弱い感じがする(佐藤)

  • 読了 20250405

  • メディア、AIについて示唆に富む。ソ連、ロシアの、まるで小説のような外交の舞台裏も興味深い

  • 2025/01/14

  • 記者も官僚も、一般人たる私としては遠い存在だ。接点がなさすぎる。精々、新聞やニュースを通して記者の存在を知る程度である。
    そんな縁のない世界を垣間見えて興味深い。

    情報の透明性を重視する私としては、官僚によるオフレコ文化や外務省においてすべての書類が「禁 無期限」とされているというエピソードなどはとても苦々しい。
    ただ佐藤氏のいうとおり、代議制民主主義の原則からすれば、我々一般人は選挙を通してのみ政治に関わるのが正しい形なのだろう。しかし権力は暴走するリスクや汚職の可能性を潜在的に孕んでいるため、記者を通して闇な部分は暴露し、国民に不利益がないように適宜評価、ターンオーバーする仕組みは外せないと私も思う。そういった押し引きが、見えない部分で行われているわけだ。

    外交から国務まで、与り知らぬ専門分野を全て知ることは出来ないし、知っておく必要もないし、知ることで無用なデメリット、例えば責任などを負うことを考えれば、任せておける環境もまた有難く思える。少なくとも私は生命を懸けて仕事をしたいとは思わない。

    本書は対談形式ではあるものの中味が濃く、サラサラとは読み進めにくい。
    若手の記者と官僚に向けた提言と、佐藤氏と西村氏の出会いなどの紹介という面が大きいが、「AIによる地殻変動が記者・報道と官僚の世界にどのような変化、影響を与えているか」といった私の問題意識に触れる部分の話などもあり示唆に富んでいる。

    AIに関して。AIは学習から生成までの各段階なので加工されてはいるものの、基本は確かに入力したデータが元になっている。本来は出力内容の正当性をユーザたる人間が判断するわけだが、その人間もググらず、読書もせず、体験もしなくなってきている傾向は感じられていることを考慮すると、まともに判断できるのか怪しい部分がある。
    AIを使える人と使わない人の間で格差が拡がる、といった論調はこれまでもあったが、この判断力の格差の再生産というものはそのAI活用力の絶対値を因数分解したものと言えそうだ。

    AIを適切に活用する人は、そうでない人と比べて、短期的な成果に差も出来れば、自分の頭脳や思考力や知識にも差が出てくる。私個人的には、AIは使うべきだが、AIに頼ってはいけない、というのが簡略的な結論でもある。
    当事者でない身としては、記者の世界や官僚の世界でAIを使うべきか否かや使い方の機微は何とも言えないが、それぞれの課題と現状をアナロジーとして自分の業界に当てはめてみるのは面白い。

    本書で語られるエピソードは量も幅も大きいため感想をまとめるとなると多くなってしまうのでひとまずここで区切ろう。面白かった。

  • OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002350368【推薦コメント:記者と官僚の奇妙な関係性とそのリアルを知ることができる本です!】

  • YouTubeではなくルーチューブ、Amazonではなく ozone。殺し屋の価格は5000-20000ドル。警察官の月収は50ドル。
    不思議な国ロシア

  • これは面白い。久しぶりに佐藤氏上梓作で知らないことの方が多い作品に出会えたし、西村氏との対談形式で、記者と官僚という立場からのインテリジェンスの考え方が伺えるところも非常に興味深い。副題にある「特ダネの極意」なんて生臭いことは本当に関係なく、記者の矜持を十分感じられる。個人的に朝日新聞という存在自体がキライだが、西村氏のような記者がいることは救い。

  • 2025/9/22
    内容自体はなるほどねという感じだけど、佐藤の言葉があちこちで印象に残った。
    官僚の立場という内容で
    ・悪いこともやらなければならない
    ・立場によっては無限責任を負う仕事
    ・国家のためというのが最優先
    ・国家はその気になれば何でもできる‥日本でも
      …等々
    でも最終的には国家というのは結局は属人的なものであるともしているので、この辺の難しさというか割り切りというのはそれなりの立場なら誰でもが心得ている・心得ておくべきものなのかなという疑問が残った。
    建前は国家に対してとはいえ、ある意味他者依存でも割り切らないといけない事なのかな‥恐ろしいけど。

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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