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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784120058431
作品紹介・あらすじ
老舗・桜山ホテルで、憧れのアフタヌーンティーチームで働く涼音。
甘いお菓子を扱う職場の苦い現実にヘコみながらも、自分なりの「最高のアフタヌーンティー」企画を作り上げることができた。
そして、最初は対立していたシェフ・パティシエの達也との距離も変化していく。
――そこから3年、涼音に大きな変化がおとずれ……。
感想・レビュー・書評
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憧れの桜山ホテルのアフタヌーンチームでの経験から夢を広げ、達也とともに「最高のパティスリー」を作るために1歩を踏み出した涼音だったが……。
仕事。恋愛。結婚。そして人生。
真剣に向き合うものが増えることで浮上する「自分って何?」。
真の自立をつかもうともがく涼音の8ヶ月を描くヒューマンドラマ。シリーズ2作目。
* * * * *
更衣室の小窓を開け、涼音は夜の庭園を見渡した。草むらに小さな明かりが明滅している。かと思うとそこからライトグリーンの線がすーっと伸びていく。
「蛍の夕べ」は、2万坪の日本庭園で乱舞するゲンジボタルの優雅な灯を楽しむ桜山ホテルの初夏のイベントだ。
今は午後10時。窓辺にもたれその幻想的な景色を眺めつつ、涼音は感慨にふけった。今日は涼音にとり、ラウンジスタッフとしての最後の日だった。
ホテルに入社して11年は瞬く間に過ぎた。憧れのラウンジスタッフになってからの4年は、濃密でありながら特に短く感じる。
涼音は手早く着替え、ワンピースをランドリー袋に入れるとロッカーの扉を閉めた。
( 第1話「ピュイダムール」) ※全5話。
* * * * *
涼音と達也の物語だった前作と違い、本作は2人を取り巻く人たち自身の物語も描かれていて、作品として深みを感じました。
本作の主要テーマは「結婚」ですが、各話の視点人物によって、その内容が大きく異なります。
第1話と最終話は主人公の涼音、第3話は涼音の夫になる達也で、結婚に際しての諸手続きやアイデンティティについて、いろいろと考えさせられる内容です。
第2話はラウンジスタッフの林瑠璃です。20代後半になり結婚を焦る瑠璃の婚活を描くことで、「結婚観」というものにスポットを当てています。
第4話はラウンジチーフの園田香織です。
香織は産休と育休を取っていましたが、この度、息子を保育園の4歳児クラスに預けて職場復帰しました。
家庭では育児を香織任せにしたがる夫との関係に、職場ではパティシエールで独身の朝子との関係に悩む香織の姿を描くことで、家庭と仕事の両立に苦慮しがちな女性の「結婚生活」を浮き彫りにしていきます。
本作でよかったと思う点は2つあります。
1つ目は、各話の主人公4人ともが自身に起こる問題に苦悩するのですが、それぞれに至らない点があることが苦悩の一因になっているというところです。 ( 人生ってそういうものだよねと思わず共感してしまいました。)
2つ目は、各主人公たちの着地点がそれぞれにふさわしいものであり、それなりに希望を見いだせるものであるというところです。 ( これはバッドエンドが苦手な私の陳腐さが影響しているかもしれません。)
選択的夫婦別姓制度の成立へと移行しそうな結末は見切り発車に近い気がしますし、同性婚問題の扱い方も少し浅いように思いましたが、個人的には前作よりも好もしく感じる内容でした。
最後に、最終話に登場する涼音の祖父について触れさせてください。 ( 前作同様ステキでした。 )
江戸っ子気質で人情に厚く、しかも本筋を決して外さないという涼音の祖父。
本作でも涼音の悩みを受け止め、自身で考え足を踏み出そうとする孫娘を優しくフォローしています。そして、含蓄に富みながらも決して押しつけがましくないその粋なアドバイスこそが涼音の決断と成長に大きく関わっていて、読後の爽快感につながっているということも追記しておきます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初は有名ホテルからのスイーツ関連の蘊蓄がゾロゾロと列記されてて「独立するスィーツ店舗の話」か?と読み進めるや、物語の本筋が半ば強引に軌道修正され主人公の価値観が前面にフォーカスされてきます。
現在の社会において「多様性」という言語で一括りにされてしまう様々なマイノリティな考え方として、私自身が主人公の「結婚」に対するこだわりに同調できず、理解し難い側にいる事に気付かされてしまいました。
「あたりまえ」や「普通」という言語の定義が綻びしだした現在、様々な考え方を持っ方々が大勢に巻き込まれる事なく声を上げる事については、両手を広げて受け入れる事が出来なくも、理解しようと努力はしたいし、助演男優賞級の主人公の祖父の様に懐を広く持ちたいものです。
読了してから気がつきましたが、どうやら今作は続編らしい。前作を読まなくとも充分物語として完結してますし楽しめます。それ故、前作を知っていたら更に楽しめたかと思うと残念でなりません。 -
シリーズ2作目。
今回のテーマは「結婚」。涼音と達也が婚約して、いざ結婚というところから物語がスタートする。
第1章で、どちらの姓を選択するか悩んでいるあたりは、フェミニズム系の話の流れになるのかと思ってうんざりしたけど、そういう展開ではなかった。
結婚、出産はおめでたい。結婚すれば夫の姓を名乗り、家事や介護を女性メインでやる。今でこそ流れが変わってきつつあるけど、一昔前ならそれが当たり前として考えることすらなかったようなこと。
そんな一つ一つのことを当事者同士で、しっかり考えられるのはいいなと思った。
涼音と達也がぶつかりながらも成長して、お互いを尊重する姿がよかった。
最終章は自然と顔がニヤけてしまった。人に見られていませんように。 -
今回のお話も良かったー!最終話なんて、もうウルウルしちゃって大変だった。
前作に引き続き、女性と社会を扱いながら、スイーツに浸れる作品だった。今回は、結婚を大きなテーマにして、夫婦別姓や同性婚、カスハラなども扱う。とても勉強になった。
改姓への疑問をうじうじと考える涼音にはモヤモヤさせられもしたが、彼女が真剣に考えていることはとても大切なことだ。私は改姓について特にこだわりもなかった(むしろ元の名字が全国上位だったので、改姓する気満々だった)が、改姓後の手続きの面倒くささは今でも覚えている。不平等だなと思わない人はいないのではないか。
そういうことにしっかり向き合って、変えていこうとする動きはむしろ応援されるべきで、批判されるようなことはない。と、思いつつ保守派の香織の気持ちもわかる。そんな難しい問題にしっかり向き合った作品だった。
今回の新キャラ・俊夫くんがよかった。
みんなのこれから、涼音たちのお店のこれからもすごく楽しみだ。続編が出たら読み続けていきたい! -
『最高のアフターヌーンティーの作り方』を読んでからしばらく経っていましたが、読み進めると同時に登場人物たちを思い出すことが出来ました。
そして前回より夫婦別姓など現代でよく聞く話題が豊富でなかなか攻めているストーリーだなと感じました。 -
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私は、旦那に私の姓に変えてもらってます。
私は2人姉妹の姉だし、
父母がね家を継がないとだめだってきかなくって^^;
大した家じゃない...私は、旦那に私の姓に変えてもらってます。
私は2人姉妹の姉だし、
父母がね家を継がないとだめだってきかなくって^^;
大した家じゃないのに…
田舎は結構こういうの、あります。
なので私はそんなに大変じゃなかったけど
旦那は大変でしたよ!2025/07/02 -
どっちが変えても大変なんですよね〜( ˘•ω•˘ ).。o
父の実家が家自体も築200年みたいな先祖代々の古い家で従姉妹がやっぱり大変でした...どっちが変えても大変なんですよね〜( ˘•ω•˘ ).。o
父の実家が家自体も築200年みたいな先祖代々の古い家で従姉妹がやっぱり大変でした。
結局国際結婚で必然的に夫婦別姓になったからなんとかなったんですが、女系なので今のままだとこの先また大変かも(^^;)2025/07/02
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『最高のアフタヌーンティーの作り方』待望の続編。お仕事小説だった(と記憶している)前作に対し、本作では社会問題提起が色濃かったのが意外だった。結婚を控えた主人公の涼音が、姓の選択の際に抱いた違和感をきっかけに、他の社会課題にも波及しつつ、話は展開する。今日、夫婦同姓を法律で義務付けているのは世界で日本のみ。旧態依然を好む日本社会の体質や、自分が耐えてきたことは正当性がなくても次世代も当然耐えるべきという考え方は、そろそろ本気で変えたほうが良いと思う。老害と言われる人たちの存在もどうにかならないだろうか。そうした問題を考えさせながらも、アフタヌーンティーを提供する老舗ホテルラウンジの現場やフランス菓子の小話、涼音の婚約者の修行先・南仏プロヴァンスでの話、涼音の元同僚である瑠璃の婚活、涼音たちの新居や開業の話などを含むストーリー自体は楽しめた。
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この本を読むと、アフタヌーンティー行ってみたくなる。そしてできたらクリスタさんみたいに、ソロアフタヌーンティーやってみたい。
お菓子に集中。
婚姻後の氏について、考え始めた涼音。こだわりなく夫の性に変わる人、別姓がいい人、色々だ。
瑠璃ちゃんと寝癖の恋、香織さんの場合、涼音と達也、晴海と有紀
それぞれでいいじゃん。その人らしく!!
パティスリー 飛鳥井&遠山
幸せな感じが漂っていて、いいんじゃないでしょうか
ケーキのこと、アフタヌーンティーのこと、結婚後の氏のことなど、勉強になりました
達也と涼音に幸あれ -
いやぁ〜。
戸惑いました、戸惑いましたとも
夫婦別姓とかフェミニズム(性差別をなくし、性差別による不当な扱いや不利益を解消しようとする思想や運動のこと)とか…
肩に力入れて考えなくてもいいのでは?と思ってるんで、延々と語られる問題定義に正直に言って、何度本を投げようかと思ったか分かりません
作者さま、ゴメンナサイ
わたしは涼音さんのお仕事するときの立ち居振る舞いが好きだから
涼音さんと達也さんのその後が気になったから
とってもすてきなお菓子にふれたかったから
なんで…
なんで…
大好きな世界がぁ〜(泣)って感じでした、本当に。
瑠璃ちゃんと桜山ホテルラウンジのあたらしい仲間・長谷川俊生くんが終盤までは、わたしの癒しでした(笑)
そして
あ〜やっぱりこの世界観好きっ!!ってなったのは、涼音さんの祖父・滋さんのおかげ
わたし滋さんのこと、大好きです!!
この作品好きだぁ〜って思えてしあわせでした
前作を読んでから、アフタヌーンティを体験したわたし。
テーブルに3段スタンドが置かれ、美し〜い✨と思ったのですが、テーブルの高さの関係で、スタンドからお菓子をお皿にとるのが、ムズカシイ〜ってなったのは、ここだけの秘密(笑)-
うわ〜〜いいな〜〜〜。
本気のやつ体験したんだー。
いいな〜。
いいな〜〜。
しつこい?笑ʕ•ᴥ•ʔうわ〜〜いいな〜〜〜。
本気のやつ体験したんだー。
いいな〜。
いいな〜〜。
しつこい?笑ʕ•ᴥ•ʔ2025/11/10 -
〈〈図書館が好きなのさん
まったく、しつこくないですよぉ〜♡(笑)
⚫___⚫
ヾ(,,● ᴥ ●,,)
クリスタさんのよ...〈〈図書館が好きなのさん
まったく、しつこくないですよぉ〜♡(笑)
⚫___⚫
ヾ(,,● ᴥ ●,,)
クリスタさんのようなアフタヌーンティーの鉄人にはなれそうにありません(笑)2025/11/10 -
木枯らしが吹き荒ぶこの山の麓に、温かな小春日和を連れて来るkum kumさん。
ありがとう。
(*´ω`*)
さーて、これから落ち葉掃...木枯らしが吹き荒ぶこの山の麓に、温かな小春日和を連れて来るkum kumさん。
ありがとう。
(*´ω`*)
さーて、これから落ち葉掃き〜〜!2025/11/10
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前作の『最高のアフターヌーンティーの作り方』が良かったので、続編のこちらも手に取りました。
序盤は涼音の結婚に伴う改姓への違和感とそれに伴う話題が中心で、みんなモヤモヤしたものを抱えており、ウェディングケーキや新しくオープンするパティスリーの話しをもっと読みたかったなぁと少し残念な気持ちに。
後半、徐々にみんなが自分なりの正解を出していき、気持ちも前向きになっていくのを感じ、最終話を読み、やっぱりこの本を読んで良かったなと思えました。
余談ですが、私は香織と考え方が似ていて『世間に対して真面目な優等生』なので、香織の涼音や周囲に対する苛立ちにはすごく共感してしまいました。 -
女性ならではの苦悩がやや苦かったけれど最後はキレイに仕上がっていた。
涼音や香織にはかなり苛ついたので、彼女たちが主役の話は休み休み読んだ。
本作でもアフタヌーンティーの鉄人クリスタがいい味を出していた。 -
前作のアフタヌーンティーが最高に良かったので、続編への期待値が上がりすぎていたのかも。改姓にまつわるお話がメインで肩透かしをくらった感が。こだわりもわからなくはないけれど、要は自分らしい生き方とは何ぞやみたいなことを突き詰めたお話だったのかな。瑠璃ちゃんのたくましさが小気味良かったし、ラストの演出もさすがだなぁと。
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タイトルから
涼音と達也のウェディング…?
と期待してしまうが、焦らず読むべし。
前作もよかったが
第二弾の最高のウェディングケーキも
ますます最高だった。
桜山ホテルのスタッフたちの事も 読んでいくうちその個性豊かな面々を思い出し
章ごとに語られるそれぞれの物語に入り込んだ。
もちろん よだれものの、スイーツたちの描写も魅惑的
そして改めて ハッとする問題提起
私も大概 凝り固まった昭和な頭なのかもしれないなって。
涼音と達也の新しいパティスリー
温かく、愛おしいお店だろうな
行ってみたすぎる!
ウェディングケーキのラストも感動的だった。
そして今作もおじいちゃんの言葉に涙した。
2作ともまた読みたくなった。 -
「最高のアフタヌーンティーの作り方」の続編。
涼音と達也の結婚へのストーリー。
そして華やかで美しい、素敵なお菓子。
アフタヌーンティーに行きたい!
しかし思ったような内容ではなく、結婚について考えてしまった。
涼音の感じた違和感は、私もいつも思っている。
両家の顔合わせ食事会での会話。
婚姻後の夫婦の氏。
ほとんどの人達が夫の氏を選択する。
結婚によって、自分の名前を失いたくない。
長い時間をかけて刷り込まれているいろんな事。
時代は変わり人の考え方も変わっていく。
選択肢が増えることで、幸せになる人もいるだろうし、今のままで幸せな人もいる。
ハッピーなラストはとても良い終わり方だった。
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凄く好きだった古内氏の作品、待ちに待った新作。5話からなる。うーんうーん、ずっと好きな作家さんだからと思ってたが今回はかなりメッセージ性が強くなっている。その部分を考えてたら内容が入ってこなかった。気持ちもわかるし凄く同意はするけど、キラキラした部分が浮いてるみたい。前回同様、私の大好きな椿山荘にまた行きたい。
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『最高のアフタヌーンティーの作り方』続編
結婚が決まった涼音をとりまく様々なしがらみを通して、今までとこれからの人々のあり方を問う物語。
結婚や妊娠に対する世間の「おめでとう」の大合唱を罠だと疑い始める女性たちがいても不思議ではない。
男女の結婚のみが祝福され、同性同士のカップルに降り注ぐ温度の差を、見て見ぬふりをしていたのではないかと気付かされる。
親や伝統やしきたりやその他付随してくる諸々のしがらみなく、相手には自分の隣を歩いてほしい。
それはそんなに難しい願いなのだろうか。
結婚は二人だけの問題ではないとする「常識」の不自由さは、日本で昔から受け継がれてきた抑圧と犠牲と言えるのかもしれない。好きな相手と人生を共にしたいというシンプルな理由を、私たちはもっと誇っていいのではないだろうか。
「昔からこうだった」
「結婚したら男性の苗字を名のるものだ」
「別姓だなんてそんなものは我儘だ」
同性婚や夫婦別姓。
選択肢が増えるだけで、彼らの歩んできた過去が否定されたわけではないのに、なかなか変化を受け入れることができないこの国。
そんな中で自分たちの決断がたとえ少数派であったとしても、二人の形を他の誰かに容認してもらう必要はない。
覚悟も責任も、すべては自分たちの中にある。
納得できる形を選び取ってこそ、堂々と前を向いて歩いていけるのではないだろうか。
思いつきもしなかった新しい世界がすぐそこにあることを認め、いらないものは手放す。
次の道を見つけた誰かを否定したり押さえつけたりするのではなく、優しい眼差しで見送ってあげることこそ、今までの世界を歩いてきた者たちが先を行く人たちにできることなのだと思う。
登場人物たちそれぞれの歩みを描いた本作は、これからの未来へ向けての願いがつまった物語だ -
あの二人のその後、前作を読んでからずっと想像していた。ある意味予想通りだったけど、この物語が本質的に問いかけている部分での二人の決断は予想外だった。
「選択的夫婦別姓」に興味ある方はご一読を。色んな立場の人の思いが読めます。
事は結婚だけにとどまらない、祝福の裏にある、この国が女性に背負わせてきた呪いを詳らかにしてしまう
のが、選択的夫婦別姓の問題かも知れない。
これまで家庭で女性が無償で担って来た事が有料に流れていく事を止めたいのが国の本音だとは思うけど。
変わらなければ。 -
『最高のアフタヌーンティーの作り方』がとっても良くて、その続きを知りたくて読みました。タイトルから涼音と達也の為のウェディングケーキのことだろうと思ったけれど違いました。
涼音と達也のその後のことではあるけれど、この本のテーマが予想だにしなかったもので、初めは違和感がありました。
個人的な思いとしては、涼音と達也のその後のことをメインにしたストーリーを読みたかった。それが皆無ではないけれど、物足りなさはありました。
結婚すれば、大概は女性が改姓する。でも、そこに違和感を抱いた涼音。かと言って、達也に改姓してほしいというわけでもない。初めは涼音のそのこだわりが重たく感じました。
でも、読み進めるうちに、「改姓」云々ということだけではなく、その背後にあるしがらみみたいなものがあることに気づかされました。
世間の大勢の人達が結婚に対して口にする「おめでとう」や、「お幸せに」の大合唱は「呪い」でもあると言う涼音の友人。
初めはその意味が分かりませんでした。でも、読み進めるうちに、なるほどそういうことなのかと分かった時に、「こうあるべき」という考え、先入観に自分自身とらわれていたのだとハッとさせれられました。
読み始めに感じた違和感、イライラは、私が当然だと思っていたことに対して、それは本当にそうなの?と問われていたからなのかもしれない。
それにしても、涼音のこだわりを煩わしいと無視するのではなく、しっかりと向き合おうとする達也の誠実さに惹かれました。
また、涼音のおじいちゃん、出番は少ないけれど、その一言がキラリと光っています。
また読み直したい一冊です。 -
私は涼音ほど、最後まで突き抜けてこの選択肢を取るほど強くはなくて、周りの説得がめんどくさい、と思っちゃうけどでも彼女の自分の名前を尊重したい、男性の姓に当たり前のように変えるのは何故?という主張はわかるなぁ。
名前変えるのめんどいし。
もちろん名前を変えることに意味を見出す人はそれでいい。そうじゃない人のための選択肢があればいい、それだけの話。
女性が犠牲になる、我慢を強いられるような家族制度や価値観。確かにそこへの憤りは理解する。
でもそれを犠牲と思わない人もいるし、逆に外に出ないといけないことが犠牲だと思う男の人もいる。
べき論はない。ただ確かにそろそろパラダイムシフトはあっていいよねぇ。
お前の名前になんの価値があるんだよ、と言い放った彼女の兄だけはマジで許せん笑
お前のもな、と言ってやりたい。
2025.10.16
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著者プロフィール
古内一絵の作品
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