ネロ 暴君誕生の条件 (中公新書)

  • 中央公論社 (1967年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (190ページ) / ISBN・EAN: 9784121001443

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  • 古代ローマ皇帝ネロのコンパクトな伝記です。

    ネロそのひとはもちろんですが、母親で悪女として名高いアグリッピナや、悲運の妃オクタヴィア、そしてネロの妃の座をオクタヴィアから奪い取り彼女を死に追いやったポッパエアなど、ネロを取り巻く女性たちのほか、ネロの教師を勤めた哲学者セネカといった、いずれも個性的な人物たちの姿をわかりやすく生き生きとえがいており、おもしろく読むことができました。

    また、古代ローマ時代におけるキリスト教の歴史についても研究をおこなっていた著者らしく、ネロのキリスト教迫害の実相についてもある程度立ち入った解説がなされています。

  • 「暴君」で知られる古代ローマ皇帝・ネロの伝記である。
    主にスエトニウス、カッシウス・ディオの史書にあたりながらネロの生涯を描いた一冊。

    望んでもいないのに権力欲の権化のような母により皇帝の地位に就かされ、常に母の影響下にビクビクする青年期。
    しかしいざ皇帝の座に就けば、その権力が彼に反抗するための力と臣下を与えてくれる。
    そしてやっとこさ母を排除した彼には、もうブレーキなど備わっていなかった。
    今までやりたかったことを、のびのびと、皇帝命令としてその権限下でやりたい放題やった・・・。
    ただそれだけの人物のように見える。

    教育ママの手で訳も分からないうちに小学校受験をさせられて、エリート校に入るも、高校あたりでグレる子供みたいな人生である。
    ただ、彼が手にしたのは、エリート校の学籍などではなく、当時世界一の権力者の座だったがゆえに、ここまでの「暴君」となりえてしまったという印象を受けた。

    同時代史がほぼ残っておらず、後世の、すでに「暴君」としての評価が定まってからの史料しか利用できないゆえに、彼の暴虐性が強調されている面もあるようで、本当に実際は、悪人ではなく、無邪気なお馬鹿さんだったように思える。

  • 暴君のイメージからはかけ離れた実態でした

  • (1990.10.01読了)(1990.09.02購入)
    暴君誕生の条件
    *解説目録より*
    「かつて母親が世に産み落としたもっとも悪しき男」といわれる一方、ローマ随一の名君と讃えられるネロほど、歴史上評価の定まらぬ奇怪な人物はいない。自らの権勢欲を満たすためには何物をも辞さなかった母親に育てられつつも、若いネロは芸術家を夢み、革新の意欲に燃えていた。その彼がいかにして母殺し、妻殺し、キリスト者迫害などの悪業を犯すまで追い込まれるのか、またその悪業にもかかわらず、なぜ民衆は彼に好意的だったのか。長年ローマ史に親しんできた著者が、帝国の権力構造の中に独特のネロ像を浮彫し、歴史と人間の関わりあいの悲劇性を衝く。

    ☆関連図書(既読)
    「古代ローマ帝国の謎」阪本浩著、光文社文庫、1987.10.20
    「ローマの歴史」I.モンタネッリ著、中公文庫、1979.01.10
    「世界歴史紀行 イタリア」永井清陽著、読売新聞社、1987.12.27

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    [ 参考となる書評 ]

  • 4121001443  187p 1987・1・20 19版

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