病める心の記録―ある精神分裂病者の世界 (中公新書 (153))

著者 :
  • 中央公論新社
3.22
  • (2)
  • (1)
  • (4)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 31
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121001535

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 15歳で統合失調症を発症したヒロシ少年の手記を、精神科医の西丸四方による解説とともに収めた本です。

    同級生の少年少女との付き合いのなかで、近所に住む古物商の男性に対する不信感がしだいに大きくなっていき、幻覚や被害妄想に苛まれて入院に至るまでの、少年の不安定な心の内実が示されています。

  • どこまでがフィクションであり、
    どこまでがノンフィクションなのか…
    自分が誰だか分からなくなり、ルーツを求め、
    だんだんと世界がおぼつかなくなっていく。
    自分の外のすべてどころか、自分さえも
    信じることができないのではないだろうか。

    どんな状況下におかれても、自分に固着して、
    「自分とは誰なのか」を考えてしまうものなのですね。


    …読みながら漱石や百閒先生を連想していたのですが、
    漱石はともかく百閒先生って精神病ではないですよね…
    どうやってあの彼岸にたどりつくことができたのか。
    正気な筆が書く、えがかれた狂気を読み返したくなります。

  • 看護学生時代、精神実習の前の課題がこの本を読むことでした。
    見たことのない、かんじだことのない世界が広がっています。

全4件中 1 - 4件を表示

プロフィール

西丸四方(にしまる しほう)
一九三六年東京大学医学部卒、精神医学専攻、都立松沢病院医員、東京大学および東京女子医学専門学校講師を経て信州大学および愛知医科大学教授を歴任。両大学名誉教授。
著訳書
『精神医学入門』(南山堂、一九四九~一九九二)
ヤスパース『ヤスペルス精神病理学総論』(共訳、岩波書店、一九五三)
クレッチマー『医学的心理学』(共訳、みすず書房、一九五五)
『脳と心』(新書、創元社、一九五五)
『心の病気』(新書、創元社、一九七五)
『病める心の記録――ある精神分裂病者の世界』(新書、中央公論社、一九六八)
『狂気の価値』(朝日新聞社、一九七九)
『臨床精神医学辞典』(編集、南山堂、一九七四)ほか多数。

西丸四方の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
フランツ・カフカ
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする