倭国: 東アジア世界の中で (中公新書 482)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121004826

感想・レビュー・書評

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  • OH1h

  • 中国が統一されたり、分裂したり、その中で南の海洋的な世界や、北の騎馬民族世界が、中国に入りこんだり、朝鮮半島にはみ出したり、引っ込んだりして、作っては混ざり、圧力がかかったと思ったら引いたり、そんななかで、唐の力が朝鮮半島の高句麗や百済を併合して、白村江で極東に孤立した倭国や、新羅に満ちた危機感が、諸王の連合ではなくて、統一国家を必要とし、日本が出来た、天智、天武、持統の間に、日本という名前が作られ、戸籍が作られ、律令が準備され、漢語から離れた日本語が造られ、アマテラスが造られ、最初の歴史書が編纂された。

    こういう日本の形成を、日本書紀に惑わされず、中国の史書を、時代背景にてらして分析して、像として浮かび上がらせる、とても納得のいく本
    新書だから、200ページ程度で、色々と飛ばして早い

  • 1977年刊。著者は東京外国語大学教授。東洋史専攻。

     かなり古い本であるが、弥生後期から7世紀頃までの日本の国家形成に関して、東アジア情勢を加味しつつ解説した新書である。
     こういう書があるから、現在同種の書を読んだとしても、本書の焼き直し・リメイクに近いものと感じてしまう。それほど個人的には影響を受けた一書である。
     継体越前王朝や河内王朝などといった天皇家の断絶・分裂についても、蒙を啓かれたところ。まあ天皇家の断絶に関しては異論もあるようだが、東洋史全体と絡めた日本国家形成史を検討するのに読破する価値は高い。
     もっとも考古学的知見は甘い。専攻や時代からしてやむをえないが、技術伝来面・文化面は割り引く必要がある。

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著者プロフィール

東洋史家

「2018年 『真実の中国史[1840-1949]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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