数学流生き方の再発見: 数学嫌いに贈る応援歌 (中公新書 986)
- 中央公論新社 (1990年9月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121009869
作品紹介・あらすじ
大学入試の数学に自信のない受験生やその父母の中には,数学の才能は特別で、これは遺伝によるものと諦めている人が多い。ところが、そうではない、数学的な能力は日常生活をキチンと送れる能力と大差はないのだと著者は力説する。そのため、映画の主人公「寅さん」や一流の数学者に登場願い、その生き方と能力を分析し、また一味違う例題の解法と解説を通して、数学嫌いの読者にやる気と自信を引き出してくれるのが本書である。
感想・レビュー・書評
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大崎Lib
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(私のように)数学が苦手で数学に無関心な人向けに書かれた数学の概念や素晴らしさをわかりやすく伝える本です。
数学は身近で親しみやすいものです。数学的能力は特殊なものと思われますが、何のことはない、皆さんが日ごろ使っている物の考え方にも含まれていたりします。
(例・判断、推理、機転や、分類や整理をしたり、物事をほかのものにすり替えて考えたり、etc.)
数学の得意不得意、これは遺伝などでは全くありません。道具(定理や公式)とその道具の使い方を知ってるかどうか覚えるかどうかです。
例えば大人が子供に数学を聞かれて答えられなくても、数学を解く能力がない、といったことでなく、ノコギリやカンナの使い方を忘れていると同じこと。なのでその道具と使用法さえ思い出せば、容易に木は切れます(数学の問題を解けます)。
また料理にも例えられます。皆さん、様々なテクニックで料理をします。献立によって、様々な材料を、煮る・焼く・蒸す・揚げる。数学も同じなのです。そのシンプルなテクニックさえ覚えることで大学入試レベルは誰でも可能です。料理と同じく、数学もテクニックがみにつくととても楽しいものなのです。
以上が要約です。
本書では更に具体的にそのテクニックを1つずつ簡単な概念で説明されており、意外に簡単なものなのだな、ということが分かります。
遺伝ではありません。数学のセンスでもありません。知識の問題です。知ってるか知ってないか。なので誰でも(使い方に慣れるなど努力は必要です。)できるようになります。
けっこう目からウロコでした。
この本を学生時代に読みたかったです。
高校入学と同時に数学は挫折。以後数学からは逃げてきました。たださまざまな勉強をする上で数学の知識は避けて通れないことを痛感。数学コンプレックスを何とか解消できないものかと考えております。
数学の初歩の本たくさんありますので、時間をかけてでも眼前に広がる数学コンプレックスの黒く分厚い雲をちょっとずつ払っていきたいと思ってます。 -
図書館:数学嫌いでも普通に読めて楽しい。
これ読んで数学嫌いが治るとは限らないけれど。 -
無理に寅さんとか使ってて、色あせて見える。
内容は悪くないんだけど。
この人今はどうしてるのだろうか。