漱石の倫敦、ハワードのロンドン―田園都市への誘い (中公新書)

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  • 中央公論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121010377

作品紹介・あらすじ

明治33年、ロンドンに留学した夏目漱石が見たのは、産業革命達成がもたらした富と情報の中心であり、その影に渦巻く孤独と悲惨と不安であった。この都市の危機を雄大な構想をもって改善しようとする英国近代都市計画の先駆者こそ、エベネザー・ハワードである。彼はロンドンを、本来の町と村の集合体群として甦えらせようとした。漱石の見た近代の病を、ハワードは田園の再発見によって克服しようとしたのである。

感想・レビュー・書評

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  • 請求記号:SS/318.7/A99
    選書コメント:
    イギリスに留学した夏目漱石と、エベネーザ・ハワードというガーデン・シティ構想を実現した人物がちょうど同時代にロンドンにいた偶然。
    (環境創造学部環境創造学科 高井 宏子 教授)

  • 世紀末ロンドンを生きた2人の社会思想家、E.ハワードと夏目漱石とを題材に、当時のロンドン社会の様相をするどく浮き彫りにした一冊。物質的反映を理念とした日本の近代化に疑問を感じた漱石は、精神的充足を求めるイギリス世紀末の社会観に影響を受け、論考にふけ、帰国後様々な名著を世に出す。ハワードは生涯理想主義者であり続け、また同時に自身を「発明家」と呼び、理想の実現に全力を投じる。ハワードに魅力を感じ、生涯彼のパトロンとなった戯曲家バーナード・ショーの存在も物語を一層ダイナミックなものにしてくれている。
    今、社会に必要な都市計画は何なのか。都市計画とは社会の投影とも言うべき社会的な存在であることを再認識し、常に理想の姿を追い求めてこそ新たな道が開けることを忘れてはならない。1世紀前の社会改革家たちから学ぶべきものは極めて多い。

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