人間形成の日米比較 かくれたカリキュラム (中公新書 1065)
- 中央公論社 (1992年1月1日発売)
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感想 : 14件
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Amazon.co.jp ・本 (177ページ) / ISBN・EAN: 9784121010650
みんなの感想まとめ
教育を通じて「個」と「集団」の意識の違いを探る本書は、日米の教育システムを比較し、双方の特性を理解する手助けを提供します。著者は自身の経験を基に、初等教育における子ども観の違いを明らかにし、単なる優劣...
感想・レビュー・書評
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『人間形成の日米比較 かくれたカリキュラム』恒吉僚子 著 中公新書
★第一章
日本―性善説・・・子どもを叱るときは、本来あるはずの“良心”に訴えかけながら諭す。
元来、邪心がない子どもを軌道から外れた時に粘り強く方向を正すとう日本の伝統的発想は、まさに、わざと曲がろうとして変形してしまったわけではない植物に、添え木をするのと似ている「植物モデル」
アメリカ―性悪説・・・放っておいたら子どもの中の悪魔が暴れだす。きちんと毅然とした態度で叱って“矯正”しなければならない。(ピューリタンたちの信仰「人間は生まれながらにして罪深い存在である。」に由来する)
子どもの本性は、矯正すべきわがままな意志を持つ動物的存在
「動物モデル」
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しかし、今は変容している。ここまでの極端な考え方はなくなった。
日本の学校・・・感情型の説得法。日本的な集団管理体制のもとに、直接鑑賞を控えながらも教師が教室を統制できる状況を作り出している。
・同調は、「個」の犠牲ではない。相手との感情移入を軸としながら同調するような一体感。
アメリカの学校・・・権威型の説得法。より自他を意識の上で切り離した自我構造に結びつきやすい。
・同調は、自分の「個」を犠牲にするもの。
★第二章
とりあえず、著者がアメリカと日本の学校を見比べて思ったこと。
→「人はある社会の一員である故に見えることと、一員であるためにかえって見えないこととがある」わぁ~って。
日本の学校・・・日本の小学校は、アメリカには存在しないような数多くの協調行動の場、そして、それを通じて、感情移入能力の練習の場を与えていると考えられる。
Ex)児童会活動、クラブ活動、遠足などでもグループ分け、集団登校、運動会・・・
・日本はとにかく 指示が細かい!!
・生まれつきの能力差なんてないサ。たとえ存在しても環境や努力といった後天的なものに比べれば大したことナス。
アメリカの学校・・・日米で同じ係が存在する場合も、そのあり方が違う。役割がそれぞれ個人の判断に委ねられる。細かい規律はナシ。
・生まれつきの能力差は認める。それを厭わぬ。→ギフテッドを認める。
個人間に生まれつきの能力差が存在するのだという考え方自体は、今もなお多くのアメリカ人の間に力強く生き続けている。→だからこそ、「自己顕示術」がマスト!!!!!!!!!!上手に自己宣伝しないと生きていけない。
・「なにがしかになる」道の第一歩は、「なにがしらしく振る舞う」こと
・学校は、特別な必要性があると判断されれば他の人とは違う扱いをされるのだというメッセージを送っている。
共通点・・・学校が教えることとして掲げている教科などの公式のカリキュラムの他に、児童たちが人間関係などを通して自ずから学んでいく潜在的カリキュラム「かくれたカリキュラム」が存在する。→学校は、社会を様々な形で反映している。
★第三章
日本の学校の小集団活動の特徴・・・
① 目標、手順、役割が明確である
② 活動がルーティン化されている
③ 児童相互の集団規制を利用している
・教師が集団による役割分担と児童相互の規制を利用しつつ、直接統治と間接統治を併用
・同調の根拠を、児童の内面に委ねている「内在型」
アメリカ・・・教師が個人的リーダーとして、自ら指示を下して児童を率いていく
・相手の内面よりも、物事の因果関係や力関係などの、非感情的な、より外在 的な要因による同調を促す「外在型」
★第四章
アメリカ人にとって、「自分は黒人である」「自分は中国系アメリカ人である」という事実は、「自分が男性である、女性である。」ということと同様、根源的な認識である。→人種やエスニシティの違いは重要。
ローレンス校はレベルに応じてクラス分けがなされているが、レベルが上がっていくにしたがってマイノリティの数は減っていく。
→→人種と深く関連した階級や、意識の違いなど、目に見えない壁によっても仕切られている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
黄色Bシール
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日米の両国で教育を受けた経験がある筆者が、初等教育や子ども観を比較したもの。どのようにして「個と集団」意識が異なる「日本人」「アメリカ人」へと成長するのかを検討している。
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日本とアメリカを比べながら、どちらが優勢かではなく、今後どのようにしたら良いかを示してくれる本です。
英語が重要視される中、アメリカ式の方が良い、または日本流はアメリカに比べて劣っている。これは本当なのでしょうか。 グローバル化が進む現在で、比較して選ぶのではなく、互いを尊重できる人になってもらいたいです。 -
105円購入2012-02-12
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欧米人は自分をはっきり主張する,一方で,日本人は自分の主張よりも協調性を重んじる,などということがいわれたりする.異なる国に住む人々は異なって当然だけど,その違いはどこから来るのだろうか?
読後に思ったこととして,ある国の国民性というのは,人種によって決まるのではなくて,おおむねその国の教育システムや社会システムといった人々が暮らす環境によって決まるのではないかということだ.
まあ当たり前といえば当たり前かもしれないが,改めて気付いた.
仰々しいタイトルだが読んでみると,中身は,日米の主に小学校教育の比較である.わりと興味の引く内容でおもしろかった. -
よくアメリカは自由で、個性が伸びるとかいうのを聞く。実際自分もそう考えていた一人だった。でも本当にそうなのか?日本人は自由でないのは、本当なのか?続きは本書で…。
アメリカに少し住んでいて、いかにアメリカ人への偏見をもっていたかは身にしみて感じたが、でも「やっぱりな」と確信になることも色々あった。結局のところ、ものは見方というところもあるのだろう。
大人は子供を育てようと色々な努力をしていて、それがそれぞれの土地によって適した方法が違うだろうというのは想像できる。しかし、根幹にある「子供をよく育てたい」というものは一緒だ。だから比べることができて、そこにある違いを探せば面白い。教育を比べることによって、国の違いが見えてきて、良いところは真似して、違うところは違うところで理解しあうことができる。
比較をすれば、自分がなにものかがよく見えてくるのだなということで、日本の教育ってどうなの?と感じている人は、ぜひ読んでみてほしい。 -
20年前だけどきっとそんなにかわっとらんのだと思います
おもしろいなあ。育ち方にこんなに違いがぁぁ -
面白い。内容すべてが新鮮。
子育ての比較ということに着目した人。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
恒吉僚子の作品
