- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121011602
作品紹介・あらすじ
中世いらいインド歴代王朝の首都であり、権力の盛衰・興亡の一大拠点であったデリー。「七つの都市デリー」「十五の町デリー」と言われてきたように、そこには各時代における城砦都市や首都の地域的な移動といった事実のほか、民族と宗教の問題、植民地支配時代の「東洋と西洋」の問題をはじめ、多重・多層的な複雑な性格が見られる。本書はデリーが発展し、停滞し、再興されて行く歴史の中に多重都市の特徴と由縁を見る。
感想・レビュー・書評
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20年ほど前の著作という事とやや回顧調である点に留意。デリーを語るにあたって建築物からのアプローチが特徴。ただ全体的に、分かりやすいというよりは、馴染みのない地名や人名が多い分、ある程度の知識を持った人の方が読み応えがあるかもしれない。
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首都デリーから見た簡単なインドの歴史。話が面白そうなところにいくと「詳しくは拙著~~を読んで欲しい」とくるのが残念だが、短くまとめるためには仕方がなかったのだろうか。インド史入門書といったところか。
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インドの首都デリーの研究本。
デリーという都市の政治・軍事都市としての機能をインド史と照らし合わせながら読み解いていきます。
ガチな都市研究本でありながら、前半の著者さんのデリーの滞在生活を振り返っての回想部分は、都市案内としての十分おもしろいのです。
特に著者さんが相当な遺跡マニア、、、ちがう、研究家であるため、デリーの観光名所「ラールキラー」を始め、建造物の歴史的価値をがっちり解説しています。
マニアすぎて、「ムガール帝国歴代皇帝の墓」なんてめちゃくちゃレアなものまで解説されています。いや、普通の観光客はそんなところいかないから(※あくまでの観光ブックではありません)
普通の旅行記にはないアカデミックなアプローチがほしい人におススメです。 -
デリーと比較されるのがラホール。後にパキスタンはイスラマバードに首都を建設してラホールとの棲み分けを行った。興味深い。デリーにはトルコ民族もイスラムも来ていた。
ちなみに、今日(2009.7/7)のデリーは49度。人間の生きる気温ではない。来週くらいからデリーに向けた準備をしなくては。仕事とはいえ暑そうだ。