実務家ケインズ―ケインズ経済学形成の背景 (中公新書)

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  • 中央公論社
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121012517

作品紹介・あらすじ

官僚、政治家、実業家、投機家-。ケインズは現実経済の渦中に身を置いて活躍する。そのなかで培われた実感ないし現実認識と、自らが学び、祖述してきた古典派の教義との間の亀裂は次第に深まり、ついに『一般理論』で革命的なマクロの貨幣経済学を創り上げる。ケインズ経済学形成の背景にあるのは、痛切な実務経験なのだ。金融界から学界に転じた著者が、実務家としての共感をこめて、ヴィヴィッドに描き出す新しいケインズ像。

感想・レビュー・書評

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  • 「一般理論」までの、ケインズの人生を分かりやすく描いている

  • [「一般」を支えた多様性]20世紀の経済史に燦然と輝くケインズ。そのケインズが官僚や実務家、さらには個人投資家に至る仕事を行っていたという、あまり知られていない側面を通して、彼の理論の背骨を形作った経緯をたどる作品です。著者は、自身も熱狂的なケインズファンであることが本書からも読み取れる那須正彦。


    まずはケインズの多面に渡る活動の数々に驚かされるばかり。若い頃からそこまで経済に対して興味を持っていなかったという点を端緒として、それこそ「見えざる手」によって導かれるがごとく、ケインズがその時々で経済に関する要職を占め、そこでの実践が理論に大きく影響を与えていたことがよくわかりました。


    そういったケインズの道程を射程に入れた上で、改めて本書においては理論を解説してくれているので、「なるほど」という印象を一段と強めることができると思います。理論に先行する形で実践があったこと、理論が人間の本質や特性に深く根付いたものであろうと考えたこと、そして理論の現実世界への適用を前提としていたことなどは、経済学とは何かという問いに答える上で、改めて提起されて良いケインズの特徴かと思います。

    〜彼が真に偉大なのは、二兎を追って、しかも二兎を得た、ということだと私は思う。〜

    万能人というやつだったんでしょうか☆5つ

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