ハタケと日本人: もう一つの農耕文化 (中公新書 1338)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121013385

作品紹介・あらすじ

現在、日本の農業といえば稲作と答える人が多い。しかし、古く『日本書紀』の農耕神話のなかに五穀(稲・粟・稗・麦・豆)が記されていたように、日本の農業の特色は、稲を含めた雑穀栽培にあった。実際中世の農民は、彼らの日常生活を支え、夏の飢餓を救ったのは冬作麦だと言っている。稲作一辺倒の理解は再考されなければならない。本書は、日本列島上の畠作というもう一つの農耕文化の実態と、畠作物と日本人との深い関係を照射する。

感想・レビュー・書評

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    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    この本に書かれている通り、日本史の様々な本を読んでいても水田については比較的に書かれているが、畑に関してはほぼ書かれていないことに気がついた。
    自分が記憶する範囲では江戸時代の救荒作物として、稗や粟が栽培され、保存していたイメージがある。
    しかし、本書では畑作自体は昔から存在し、租税対象ではなかったために史料に書かれることが少なかったと書かれており、納得することができた。
    この本の発刊から20年以上が経過した2020年は畑作に関してもっと詳しく判明しているのだろうか。

  • ・縄文時代の栽培、稲作。

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著者プロフィール

1946年、北海道生まれ。1970年、東京都立大学人文学部史学専攻卒業。1978年、大阪市立大学大学院文学研究科博士課程国史学専攻単位取得退学。現在、東京学芸大学名誉教授、博士(文学) ※2022年12月現在
【主要著書】『日本古代・中世畠作史の研究』(校倉書房、1992年)、『初期鎌倉政権の政治史』(同成社、2011年)、『日本中世百姓成立史論』(吉川弘文館、2014年)、『頼朝と街道―鎌倉政権の東国支配―』(吉川弘文館、2016年)

「2022年 『荘園研究の論点と展望』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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