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- Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121013880
作品紹介・あらすじ
世界的捕鯨漁隆盛の時代に楽園の島をみまった領有権の行方。
感想・レビュー・書評
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ふむ
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幕末の、となっているが、江戸幕府が小笠原諸島をどのように認識していたか、かなりさかのぼったところから話はスタートする。不平等条約下での領土回収に向けた努力が詳細に書かれている。
もちろん、イギリスとアメリカの思惑などが運良く作用した結果もあるのだろうが、江戸幕府が外交に弱腰でどうしようもなかった、という話でないことは明らか。明治政府で日本は一流国家になったと教えられてきたせいか、江戸幕府については腐敗しきったイメージを植え付けられてしまうが、実のところ、極めて高度な官僚統治が行われていたのだろう。歴史は継続して見ないといけない。
他にも、回収までに至るまでの小笠原諸島の人々(欧米人・ハワイ人)の暮らしぶり、セボリーを中心とした自治などについても細かく、手頃に読める割には大変面白い。
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