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- Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121015037
感想・レビュー・書評
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網野氏の歴史観がどのように形成されていったかが分かる一冊。
戦後すぐに始まった古文書の資料館を作るという事業が始まり、全国から古文書の収集が始まった。
やがて事業は破綻し、全国から集まった古文書を少しずつ整理・返還していくという作業に網野氏は携わることになる。
返還や調査の過程で、対馬に行き、日本が孤立していないことを深く感じた網野氏は、海と列島の中世という本を上梓することになる。
また、網野氏は能登の時国家の古文書を調査する過程で、百姓=農民ではなく、商業や海運業に従事する百姓がいるなど、百姓の多様性を確信することになる。
このように、古文書の調査・返還を軸として、網野氏の歴史観が形作られていった過程を垣間見せてくれる内容になっている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
旅の随筆