老いはこうしてつくられる―こころとからだの加齢変化 (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社
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レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121015181

作品紹介・あらすじ

またげると思ったバーが越えられない。痛みを表現する適当なことばが見つからない。このようなとき、人は老いを自覚する。しかし同じ年齢でも気力の充実した人もいれば、見るからに老いを感じさせる人もいる。このような個人差はなぜ出てくるのだろうか。本書は、からだの老化がいかにしてこころの老いを導くのかを独創的発想による実験で具体的に考察しながら、人々がからだの老化を受容し、こころの老いを防ぐ方法を展望する。

感想・レビュー・書評

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  • (「BOOK」データベースより)amazon
    またげると思ったバーが越えられない。痛みを表現する適当なことばが見つからない。このようなとき、人は老いを自覚する。しかし同じ年齢でも気力の充実した人もいれば、見るからに老いを感じさせる人もいる。このような個人差はなぜ出てくるのだろうか。本書は、からだの老化がいかにしてこころの老いを導くのかを独創的発想による実験で具体的に考察しながら、人々がからだの老化を受容し、こころの老いを防ぐ方法を展望する。

  • 楽しいという感覚が年代によってなくなるという事はなく、その表現が違ってくるという事。
    期限切れでギブアップ本。

  • ブックオフで購入
    実験に基づいて書かれているのが新しい
    病院にしろ介護施設にしろ大変なのはわかるがあまりにも老人の扱いがひどい
    データに基づいてまともに扱われる日がきますように

  • 走り高跳びのバーのようなものが置かれています。それを見て、またぐか、くぐるかを答えてもらいます。この実験を何人もの人に繰り返してもらいます。するとある決まりが見つかります。もちろん、またぐか、くぐるかの境目の高さは人によって違います。が、股下の長さと比較すると、ほとんどの人で1.07倍の高さまでならまたぐと言うらしいのです。今度は、7m離れたところから同じ質問をします。それでも、ほとんどの人が目の前で答えたときと同じ結果になります。股下が仮に1mとするとその1.07倍はもちろん107cm。7m先であっても2,3cmの微妙な違いが分かるというのです。すごい力だと思いませんか?でも本当言うと、こういう力が人にはいっぱい備わっていて、知らぬうちにそれを使っているようなのです。そうでなければ、自転車に乗ったり、車を運転したりできないのではないですか。このように人が外界のようす、環境によって自分に何ができるかを知っていくことを「アフォーダンスの知覚」と言うそうです。これが今まで見逃してきた感覚ということで最近注目されています。さて、同じ実験を高齢者に対しても行ってみました。すると、7m離れたところでの判断が少しずれてくるのだそうです。つまり、自分はまだまだそれぐらい足は上がると思っているが、実際やってみると上がらない。気持ちとからだの間にずれが出てくる。本書では、その他たくさんの実験を通して高齢者の感じ方を調べていきます。これからの高齢化社会、高齢者の介護をすることになる人もいるでしょう。そのときに、きちんと老人の気持ちを分かってあげられるかどうかは、大きいのではないでしょうか。

  • 外界の事物を、私たちは、それによって自分たちにいかなる行為が可能となるのかという視座から認識するのだという。これをアフォーダンスの知覚という表現を使って表している。加齢を重ねると、この「自分が何をできるか」という認識が低下してくるらしい。

  • 老年学の資料で図書館から借りた。レポートには直接関係なかったのでざっくり流し読みしただけだが、「時間割引率」等という面白い観点も。

  • [ 内容 ]
    またげると思ったバーが越えられない。
    痛みを表現する適当なことばが見つからない。
    このようなとき、人は老いを自覚する。
    しかし同じ年齢でも気力の充実した人もいれば、見るからに老いを感じさせる人もいる。
    このような個人差はなぜ出てくるのだろうか。
    本書は、からだの老化がいかにしてこころの老いを導くのかを独創的発想による実験で具体的に考察しながら、人々がからだの老化を受容し、こころの老いを防ぐ方法を展望する。

    [ 目次 ]
    はじめに 寝たきり老人の調査から
    第1章 脚の衰えとアフォーダンスの知覚
    第2章 痛みをどう表現するか
    第3章 高齢者は感情に乏しいか?
    第4章 年寄り扱いのはじまり
    第5章 将来への悲観がはじまるとき
    第6章 高齢者心理は誤解されている

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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    [ 参考となる書評 ]

  • 体の変化のスピードに頭がついていけなくて、思ったよりも足が上がらないからつまづくし、思ってるよりほほが動いてないから無表情に見える。
    読んだときはわからなかったことが最近ちょっとわかってきちゃったよ……

  • 「「私がしたい」と感ずることを、当人に意識させることなく、周囲が操作して導いてやることで幸福を追求しようという発想は、なにも今にはじまったことではありません。」

    この人はホントにいっぱいの実験をやっているなぁ、というのが第一感想。高齢者に対してあれもこれもとたくさん実験があり、その概要を分かりやすく説明しています。
    高齢者への既成概念はまず消せるかな。
    ただ、数値というのは非常に分かりやすいけれど、その裏にある一人一人の“老い”というの簡単に分かるわけもなく、数値だけを見て普遍化するのは違うと思うのでした。
    とにかく、ちょっと気をつけなければ、と思うことが多々あったというわけです。分かってはいるけれど、なかなか難しいんだよねぇ。

  • 正高信男の老いはこうしてつくられる こころとからだの加齢変化を読みました。加齢により身体の機能が鈍くなってくることにより、老いが形成されていく過程が分析されています。身体の機能が鈍くなることだけが老いの原因ではなく、老人に対する周囲の対応のしかたが老いを早めている可能性が説明されています。昔の老人がどのように扱われていたか、そして世の中の常識が変わってしまった後に老人はどのようにすごしていくべきかが議論されています。もうすぐ自分のこととして実感することになるんですねえ。

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著者プロフィール

大阪生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了。米国立衛生研究所、独マックス・プランク精神医学研究所などを経て、現在は京都大学霊長類研究所教授。著書に『コミュ障 動物性を失った人類』(ブルーバックス)『音楽を愛でるサル』(中公新書)など多数。

「2017年 『自閉症の世界 多様性に満ちた内面の真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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