アンデスの黄金: クントゥル・ワシの神殿発掘記 (中公新書 1535)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121015358

作品紹介・あらすじ

ペルー山中で紀元前のアンデス文明の神殿を発掘中、黄金の副葬品が次々と出土した。しかしその保管をめぐり地元住民や中央官庁の思惑が衝突、調査団も「金を日本に持ち去ろうとしている」とあらぬ疑いをかけられてしまう。調査団は遺跡の麓に出土品を管理する博物館を建てることを提案、調査と並行して準備に奔走する。はるか南米の村で十年以上にわたって発掘を行い、博物館建設にまでこぎつけた新しい試みの顛末記。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです。

  • (2000.11.28読了)(2000.08.08購入)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    ペルー山中で紀元前のアンデス文明の神殿を発掘中、黄金の副葬品が次々と出土した。しかしその保管をめぐり地元住民や中央官庁の思惑が衝突、調査団も「金を日本に持ち去ろうとしている」とあらぬ疑いをかけられてしまう。調査団は遺跡の麓に出土品を管理する博物館を建てることを提案、調査と並行して準備に奔走する。はるか南米の村で十年以上にわたって発掘を行い、博物館建設にまでこぎつけた新しい試みの顛末記。

    ☆関連図書(既読)
    「黄金郷伝説」大貫良夫著、講談社現代新書、1992.01.20
    「インカの末裔たち」山本紀夫著、NHKブックス、1992.10.20
    「ナスカ 砂の王国」楠田枝里子著、文春文庫、1993.09.10

  • こちらはペルーでのクントゥル・ワシ神殿の発掘の責任者である大貫良夫氏の著作。
    発掘の様子と、発掘物をどう扱うかどう生かすかで、現地の人々との衝突や協力していく過程を書いている。
    この本で印象に残っているのは「私たちはヨーロッパ人によって歴史を破壊されたが、こうやって歴史を知ることができて嬉しい」というような発言だった。

    ペルーとは地域は違うが、マヤだったかアステカだったかでは、貴重な資料になる古文書は植民地支配されたときに異端として焼き捨てられてしまって全然残っていないそうだ。
    残っているのが六冊だというのだから徹底的に破壊してしまったのだろう。
    だから歴史を解明するのは困難だという。
    インカかはもともと文字を使っていなかったので仕方ないけれど。

    それに遠くはなれたところに住んでいる私たちのほうが、教育を受けられない現地の人たちより歴史をよく知っていることはわりと聞く話である。
    アンコールワットでも現地の人はその歴史的な価値を知らないこともあり、万里の長城はそれだと知らないでレンガを農民が持ってちゃって建材してしまっているとも聞いた。
    生きていくのが最優先なのは当たり前だが遺跡は残してほしいなあと。
    もっとも部外者が口出しできるような問題ではないのだが。

  • [ 内容 ]
    ペルー山中で紀元前のアンデス文明の神殿を発掘中、黄金の副葬品が次々と出土した。
    しかしその保管をめぐり地元住民や中央官庁の思惑が衝突、調査団も「金を日本に持ち去ろうとしている」とあらぬ疑いをかけられてしまう。
    調査団は遺跡の麓に出土品を管理する博物館を建てることを提案、調査と並行して準備に奔走する。
    はるか南米の村で十年以上にわたって発掘を行い、博物館建設にまでこぎつけた新しい試みの顛末記。

    [ 目次 ]
    第1章 セロ・ブランコへの道
    第2章 クントゥル・ワシ発掘の開始―1988年
    第3章 黄金発見
    第4章 クントゥル・ワシ脱出
    第5章 博物館の建設
    第6章 村人が講師になった
    第7章 新たな黄金墓の発見
    第8章 みえてきた最古の神殿
    第9章 よみがえる神殿

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著者プロフィール

1937年、東京に生まれる。東京大学教養学部文科人類学科卒業。東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、東京大学名誉教授。先史・文化人類学を専攻。著書に『アンデスの黄金 クントゥル・ワシの神殿発掘記』(中公新書、2000年)、『人類の起原と古代オリエント』〈世界の歴史1〉(共著、中公文庫、2009年)ほか。

「2018年 『アンデス古代の探求』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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