- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121015983
作品紹介・あらすじ
戦後、抗生物質の登場によって難聴の原因となる中耳炎は減ったが、ストマイ難聴を生み出した。現在は種々の原因による難聴が多く存在し、ふえているものもある。本書は最新の耳科学の成果にもとづき、きこえ方の仕組みから説き起こし、難聴の原因、診断、治療、予防を具体例豊富に詳述し、ハイテクを駆使した補聴器や人口中耳・内耳を紹介する。騒音が軽視される日本で、もっと音と耳と難聴に関心を持ってほしいと強調する。
感想・レビュー・書評
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既読
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一般読者に向けた耳科学についての基礎解説的な本。ここ50年の耳鼻咽喉科学の変遷について書かれている部分、かいつまんで書くと、顕微鏡など手術器具の発展と基礎生理学の進展によって中耳に対する聴力改善手術「鼓室形成術」が広まり伝音性難聴が手術によって回復しえる病気となったことなど、耳鼻咽喉科学が様変わりしたことは非常に面白かった。またWHOやアジア各国での難聴に対する取り組みなど世界の潮流に触れていることや、日本では難聴に対する幼児・子供への先進的な取り組みがあり難聴児対象の幼稚園が存在することはともて驚いた。
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耳・音が聞こえる仕組みが一通りわかるのに加えて,様々な難聴についての詳しい説明を知ることができる.
前半はほとんど知っていることだけだったが,後半の難聴の種類と原因メカニズムは「ほぉぉ」と唸ることが多く,役に立った.
全体として読みやすいのが救いだった.
「面白いか?」と聞かれれば「普通」と答えるが,いかんせん内容が充実しているので★4つ. -
難聴、耳の聞こえが悪い人の聞こえ方がどんな感じかっていうのは、なかなか想像できない。
補聴器を着けたらどうかとか、感音性難聴はどんな聞こえ方かとか、ピンと来るのは難しい。
子どもの頃から難聴で言語の獲得はできてる人でも、書き言葉の習得はまた別の話のようだ。
助詞や動詞の活用が曖昧になってしまうことがよくあるらしい。
これは、発話の最後や細い部分が聞き取りにくいことにも関係する。
難聴の子どもと接していると、実際に助詞はあやふやなことが多い。
また、単語を誤って覚えていることもよくある。
筆談ホステスがいるけど、難聴者が全て筆談できるわけではないということ。
デフコミュニティがあるように、文化の違いにまでなっている。
難聴の人の世界にもう少しみんなで近づきたい。
まずできることは、
・相手の正面に移動して顔を向けて話す、聞く。
・1.5m以内の距離で話す。
・大きすぎない声ではっきり話す。
大きければ聞こえるだろうというのは、素人の浅はかさってこと。 -
難聴といってもさまざまな種類があります。
中には知らないと怖い
薬剤副作用の難聴、と言うものも
存在しています。
それと、妊婦の人は
絶対に気をつけないといけない病気もあります。
「風疹」は要注意です。
ある芸能人の子供は、そのせいで難聴になっています。
その他にも
難聴治療の症例、
難聴の手術方法なども出ています。
幸い私は聴力に異常はないけれども
いつそうなるかはわからないですしね。
参考になった本です。 -
連絡会ニュース NO.105 '03/4/10