- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121016249
作品紹介・あらすじ
日本人がもてはやす、きらびやかな「おフランス」は、はたして真実の姿でしょうか。世に満ちる誤解の表層土をかき分けて、フランスという国の真の姿をお目にかけます。「フランスと日本は似ている」という驚くべき発見。フランスにとりわけ関心がない人も、フランス語を習ったことがない方も、上っ面なガイドブックを飛び越えて、一気に真相へ。気っ風のいい篠沢節が冴える、教授流フランス学の"実に愉快"な集大成。
感想・レビュー・書評
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歴史、人種、言語、文化・文明別にフランスを鳥瞰、専門家だけに超難解、高レベルの文化論。精読必至の力作。
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あの「篠沢教授」の本である。クイズ番組でトンチンカンな答えを連発し、時に誰も回答できない難問・大穴をただひとり当てる教授。筆者のことはともかく、フランスという国の奥深さ、現代欧州始まりの国であり、大国であるということがわかる一冊。政治、文化、文学、言語、交際感覚など、何かしらフランスが起源であったり、大きな影響を与えていたりする。その懐の深さゆえ、混乱を招いていることもあるが、やっぱり面白い国だなあと思える。
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篠沢先生を再読。前半は分かりやすくて、なるほど〜と納得しながら読み進みましたが、やはり仏文学者。後半は文学の素養のない私にはちょっと難しかった。またいつか再挑戦します。その時はもう少し読めるようになってればと思います。 「フランス」という、国、人、文化、文明の成り立ちのお話しでした。 ケルト人と日本人。なるほど。
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先日読んだ「あだ名で読む中世史」にこの本のことが書かれてあったので、あのクイズダービーの篠沢教授に全部、の篠沢教授がどんな本を書いているんだろうという、好奇心もあり、図書館で借りてみた。
タイトルだけ見ると、フランスに関する様々な話題のエッセイかな?というイメージだったけど、これがなんともフランス、ひいては日本の文化、文明発展論のようでびっくり。
しかし、小難しさなどなく、軽妙な筆致で、おそろしくわかりやすい理論展開、実証提示がすばらしい。
思わず篠沢教授に全部!と言ってしまいそう。 -
近代はフランスであるということがよくわかった。フランス畑の明達聡慧は河盛好蔵に如くべし。
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「ガロ=ロマン」とは「ローマ化されたガリア」の意。ケルト文化は文字を持たず、口伝を尊んだ。一方のローマ人のラテン語は文字文化。ケルト語が失われていく背景にはこの点が関係していると思われる。森の人だったケルト人は、ローマ支配下で農業を発展させる。
しかし血族的には、(王家を除いて)フランク族はガリア人=ケルト人を妻としたことから、フランス人の根幹はケルト人であったことが科学的に証明されている。1000年にわたって、フランス人は自分がゲルマン民族フランク族だと思い込んでいた。
フランスはブルトン人(ブリタニアのケルト人)やノルマン人(ヴァイキング)を含んでいる。 -
愛国的な篠沢教授、フランス考。
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この本はフランスについて書かれた本です。もしフランスに興味があるのなら読んでみてはいかがでしょうか
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フランスには国立の大学しかない。
フランスにおける共通語の普及は、1881年に始まる無償の義務教育で始まる。
言語は人々の真の祖国である。それにおそらく唯一の祖国なのだ。フランス語は世界一整然としているらしい。 -
初めてフランスについて読んだ本。