- Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121016300
作品紹介・あらすじ
子どもが成長し、社会に出て自分というものを表現できるようになるには、どういう経験が必要なのだろうか。自分たちの頃と比べ、「子ども」が変わったと途方に暮れる親も多い。けれどもちろん、そう嘆く親自身も変わっているのだ。本書では、現在の子育てに欠けているものを明らかにし、特に、子どもが他者、ひいては社会と向き合う際の、父親の役割に注目する。父だけが子にできることを、見直してみる。
感想・レビュー・書評
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我が家には、ママ父とパパ母がいる…この本で示される『父親』はいない感じだ。なんとかしなければ!!
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まあなんもしなかった。
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個々の議論や論証は、それなりにおもしろく読めました。ただ、サブタイトルにもなっている「母子密着型子育てからの脱出」という、中心になる主張にまで、論証のステップがとどいていないという印象を受けてしまいました。
自然人類学の研究から人間の文化や社会の起源にせまろうとする試みは、この飛躍をどのように架橋するのかというところに、その成果を左右するもっとも重要な鍵があるように感じます。 -
(「BOOK」データベースより)amazon
子どもが成長し、社会に出て自分というものを表現できるようになるには、どういう経験が必要なのだろうか。自分たちの頃と比べ、「子ども」が変わったと途方に暮れる親も多い。けれどもちろん、そう嘆く親自身も変わっているのだ。本書では、現在の子育てに欠けているものを明らかにし、特に、子どもが他者、ひいては社会と向き合う際の、父親の役割に注目する。父だけが子にできることを、見直してみる。 -
今度長女が産まれて父親になるので読んでみた。動物学的な知見や社会学的な見解と、様々な調査結果をもとに父親の役割を説明しており、とても説得力があった。子供が産まれてくる前の良い準備となった。
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幼年期に命の危険を感じることがなくなり、死を看ることもなくなり、闇や野生からも遠ざかった現代。かわいがり危険を回避する母性だけでなく、ストレスや挫折も経験させつつ見守る父性が求められる。
タイトル、サブタイトルともキャッチーなのだけれど、ノウハウというよりはエッセイかな。編集者がつけたんだったら、すごい力量だ。引用豊富で気持ちよく読んでいると、唐突な結論で終わるって感じ。 -
何とも魅力あるタイトルではないですか。好きな著者でもあったので広告を見てすぐ書店に行き、手にしました。読みすすむと第4章で「もう1人の母親」になっていないか、というテーマに行き当たり、ドキッとしました。うちには2人の母親がいる、そう言われてみれば確かにそういう気がしてきます。父親としての役割(これは必ずしも男親ということではなく、父性という意味で)はなんなのでしょうか。著者は言います。幼い子供は母親の元、安全地帯にいます。しかし、そこにとどまっていたのでは外の楽しい世界を見ることはできません。外に出ていけば危険なことにも出くわします。それでもあえて、外にはもっと魅力的なものがあるのだと、背中を押してやるのが父親の仕事だと。さあ、はたして私にそんなことができていたのか。確かにいろんなところに連れて行っていろんなものを見せてはいます。でも子供にとっては父親(もう1人の母親)の元、安全地帯にいることには変わりなかったのではないか。今春、幼稚園に通い始めた長男は、初めて外の世界に出て行き、とまどっています。素晴らしい出会いがそこに待っていることを伝えていきたいと思います。さて、著者自身がまえがきで断っているように、本書の前半は父親力と関係のなさそうな、古い記憶の話がずっと続いていきます。しかし、私にとってはこの前半の方が知的な興奮を味わうことができました。記憶というのが幼い心にどのようにできあがっていくのか。私自身の最も古い記憶は、幼稚園のとき水槽にはまってびしょぬれになったというおぞましいものです。でも古くは、肉親の死や病が強烈な記憶となって残ることが多かったようです。著者は、自伝的な作品を紹介しながら、記憶がどのように形成されていくのかを語っています。紹介された本をすべて読んでみたいと思いました。このように、1冊の本から読書の連鎖が広がっていくというのが読書のおもしろさでもあります。
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◾︎2015/09/05読了。
◾︎父性について、実例とデータを使って研究した内容。子供の成長には、母性とともに父性が必要との結論。
◾︎思った以上に骨太な内容。根拠がしっかりとしていて読み応えがあった。 -
父親はこうあるべきという主観めいた論説が続くと予想していたが、しっかりとした科学的医学的?根拠に基づいて父性とは一体どういうものかを論じたもの。そのときそのときで納得させられる部分もあったが、ではこの本を要約せよ、父親力とは一体何か、と問われたら、パッと答えが浮かんでこないようなモヤモヤとした感じは否めない。論が終始一貫し、父親力とは何かについての答えを論じているならまだしも、様々な寄り道を経ているため、何が言いたいのかよくわからない。小説ではオッケーだが、論文ではダメでしょって感じ。
著者プロフィール
正高信男の作品






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