- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121016577
作品紹介・あらすじ
地方自治体は膨大な財政赤字を抱え、地方の都市は均一化して特色を失い、公共事業以外に雇用がない…。地域社会は生活の場としても労働の場としても魅力を失い荒廃している。本書ではその再生に成功したヨーロッパの事例を紹介しながら、中心的な産業や重視する公共サービスなどがそれぞれ異なる、めざすべき将来像を提示する。そして日本型の生活重視スタイルを財政・政策面からどのように構築するかを提言する。
感想・レビュー・書評
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タイトルが違う 地域再生の財政学が適切かと
「地域経済の再興」と「地方分権の財政運営」は両輪である、との指摘はその通りであるが、
経済の論説が物足りなかった。 -
※メモ
【きっかけ】
地域経済について積読だったものに着手。
【概要】
地域経済の問題と財政構造について。
【感想】
古くて狭い。
かつ、ヨーロッパ礼賛信仰の域を出られず。
ネット社会の進展の大幅な進歩があったことは、出版時と現状の違いではある。
それは織り込まれていないとしても、官・政を変革の責任者として置いている点は、今の目から見ると果たしてそれでどうなのという印象になる。
空間としての都市については、付け焼刃で論じている印象をぬぐえず。
地方財政の構造と中央との関係の入門にはなった。
時代的に、反郵政民営化の論調を感じる。 -
請求記号:SS/318.6/J52
選書コメント:
現在、今まで我々の生活を成り立たせてきた様々な既存の「仕組み」が、その限界を見せ始めています。そこで、今後、我々が目指すべき社会や経済のあり方について、人々の生活基盤となる地域社会に焦点を当てて論じられています。雇用や産業といった経済的な側面から、政府のあり方やライフスタイルといった様々なテーマについて考えるきっかけを与えてくれる内容となっています。
(環境創造学部環境創造学科 齋藤 博 准教授) -
正直言って、特に税の部分は不得手であるので、難しかった。
が、今の地方創生に通ずる。ていうか、そのものであった。
10年以上も前に書かれている。さすがは、神野先生だ。 -
日本の地域がどうして縮小していったか、東京、大阪名古屋の大都市にどうして人口が集中するのか。
その経緯を経済学の観点からまとめた一冊。
少し難しくて、あんまりインプットできなかったけれど、、
大都市には人口が集まるけれど、生活機能はないので、ホームレスや生活保護者など、生活に困窮する人が多いらしい。 -
第一に欲望かニーズかの問いかけ。第二に社会資本という言葉の意味が現在の日本でどのように捉えられているのかということについて。
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ポスト工業社会を知識社会と位置づけ、崩壊する地域社会を再生するための方策を考察している。そのためには、地域社会の共同経済たる「財政」に係る自己決定権を付与するべきとする。言わば、地域再生を目指すためにはまず地方分権を進め、地域のことを地域が決められるようにするべきということか。
本書が書かれたのは2002年だから、この時には機関委任事務は廃止されていたはずだが、さらに自己決定権を高めよということなのだろうけど、具体的にどのような面の自己決定権を高めればよいのか、必ずしも明らかではなかったかなと思う。もちろん読み飛ばしてしまったかもしれないが…
社会史というんですかね、日本の経済や社会の変遷について学べたのは良かった。まさに工業社会から知識社会へと変わった今、過去を振り返り将来を考えるという意味では、読んでよかったと思われるところである。