英語達人塾 極めるための独習法指南 (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121017017

作品紹介・あらすじ

英語力は会話力にあらず。文法無視で、「ペラペラ」しゃべる癖がついてしまうと、そこで学習が頭打ちになる。何ごとも、基本をおろそかにした我流では伸びない。本書は、日本が誇る英語達人も実践し、効果が実証されている学習法を、実例を交えて紹介するものである。

感想・レビュー・書評

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  • 2003年刊行。著者は東京大学大学院総合文化研究科助教授。◆英語ができない。それは地道な努力不足です。これを痛感させる書だ。◇発音記号に即した音読、文法を押さえた精読、例文を加味した単語ノートとその復習、精読の成果が上がったら多読へ。金言至宝の詰まった書である。

  • なかなか硬派な内容。
    他の語学にも勿論、他の事にも通じることもあるので
    ヤル気も出たし、自身の甘さを痛感し反省した。
    もう一度、どこかで読んでみようと思います。

  • 「目にあまる英語バカ」中で紹介。P.164。極めるための独習法指南。本気。図書館に無いので尼か。

  • 「日本人が目指すべき英語のレベル」が,ハッキリと記されている.こういう示し方をしている学習本は珍しい.ある意味,目から鱗.推されている学習法は妥当.例文など,読み応えあり.

  • この本は上級者向けに書かれたものです。改めて見ると「極めるための」になっています。上級者が極めるために読む本です。

     ぼくは,中学生に英語を教えているし,中学生向けの英文法の学習書も書きました。中学英語だけをやっているうちに高校レベル以上の英語を忘れてしまいました。それで,またやり直しです。

     それで,その初級者向けの同じ著者による

    これが正しい! 英語学習法 (ちくまプリマー新書 51) [新書]

     を注文しました。

     いずれにしても,安易な学習法ではなく,文法,多読など,こつこつと勉強するやり方を提唱する斎藤 兆史氏に共感しています。

     いくつか引用します。

     
    英語の発音をよくするためのもっとも効果的な独習法は英文の音読である。(p16)



     ぼくは音読はいままであまり重視してきませんでした。重視しなければと思っているところです。


     どんなに時代が変わろうが,基礎的なことを何度も何度も繰り返して体のなかに練り込むという学習の基本は変わらない。その学習法の語学版が素読であり,暗唱なのである。(p34)



     素読,暗唱に関しても軽視していました。最近,般若心経を覚えました。また,百人一首を覚えています。いま30首覚えました。
     読んで覚えるってとても大切なことだと改めて感じています。
     本棚に眠っていた,岩田一男著「英語・一日一言」を引っ張り出してきました。百人一首をすべて覚えたらこれに挑戦してみよう。



    高度な英語力を身につけょうと思ったら、最低でも伝統的な学校英文法をきちんと勉強しておく必要がある。(p42)



     ぼくも,これまで英文法を重視してきました。いま文法をおろそかにする人が多くなり,学校教育も文法軽視になってきているので,斎藤 兆史氏にがんばって英文法を重視する流れになって欲しい。



    最近の英語教育では、学習者が文法を身につける前から文章の大意を理解する読み方を推奨する傾向にあるが、これは本末転倒もはなはだしい。文法を正確に読み解く訓練をしているうちに、しだいに文法が気にならなくなって文意がさっと頭に入るようになる。これが正しい学習の順序である。
    (p49)



     多読についてはmixiでも意見交換を行いました。多読は必要ですが,やはり文法を身につける必要があると思います。


    英語達人たちは、修業時代のどこかで例外なく大量の英書を読んでいる。逆に言えば、英書の多読は英語の達人になるための必須条件だと言ってもいい。達人レベルを目指さないまでも、英書の多読なくして高度な英語力の養成はあり得ない。(p88)


     同感です。一時期アガサクリスティをたくさん読みました。よかったです。「英語・一日一言」のあとは,また挑戦してみたいです。

  • 安易な学習法ではなく、音読、素読、多読といった努力を惜しまず時間をかけて行う正統派の学習法が具体的に紹介されている。下記の文庫本『日本人に一番合った英語学習法』では、英語達人のエピソードや英語教育全体への提言に重きが置かれていたが、この本はそれらを現代の英語学習に具体的にどう活かせば良いか、といった点が中心。実際の本や教材についても紹介されている。実際に問題を解き、課題に取り組み、その学習法を実践しながら読み進めていく本なので、電車の中の立ち読みには適さない本かもしれない。中堅から上級への壁を乗り越えるための1冊で、相当の努力が必要であることを痛感させられる。

  •   『一生モノの英語力を身につけるたったひとつの学習法』で紹介されていて、5章の辞書の使い方が参考になるとのことだったのでそこまで読んだ。これ以降はハイレベルすぎて初学者の自分には役に立たない。
     本書を読んでやろうと決めたこと。
    ⑴手持ちの英文法書『一生モノの英文法COMPLEAT』をあと2回通読する。
    ⑵辞書を引くときは、わからない語は必ず辞書を引く、発音記号の確認、意味などの基本情報をノートに写す、1度ノートに書いた語もつぎに辞書を引いた時は再度ノートに書く、ノートが溜まったら読み返す——以上の作業をめんどくさがらずにやる。これによって辞書をボロボロにする。
    ⑶手持ちの単語帳・熟語帳を3周する。その際、発音記号を確認し音声教材を用いて発音の練習も兼ねる。もちろん例文の音読筆写を10回はする。
    ⑷リーディング教材としては、大学の教科書の『コミュニケーションのための大学英語入門』が音声と和訳が載っていてちょうどいいので、あと2周する。
     つぎは前掲書で紹介されていた『英語達人列伝』を読む。

  • p.2021/4/12

  • 読者を「入塾生」と呼ぶ本書。新渡戸稲造に岡倉天心など、時代を代表する”英語のスペシャリストたち”の学習法が紹介されます。

  • 東京大学大学院教授である著者の、英語勉強法の解説書。英語を達人レベルに高めるための心構え、考え方、具体的に取り組む課題などが細かく書かれてます。
    「英語が外国語である以上、日々のたゆまぬ反復練習なくして習得はありえない」「日本人にとっての英語はピアノやバレエのように何年も基礎的な訓練を積んではじめて習得できる技術」等々、英語学習のモチベーションキープの一助になる言葉が多く、勉強がマンネリ化した時に読み返すとやる気をもらえます!
    ただ具体的課題がハイレベル。高校程度の英文法書の丸暗記、英書を1日平均30ページ読むetc。どちらかといえば英語中上級者向けの本です。

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著者プロフィール

東京大学大学院教育学研究科教授

「2019年 『言語接触 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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