生物兵器と化学兵器: 種類・威力・防御法 (中公新書 1726)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121017260

作品紹介・あらすじ

一九九四、九五年の松本サリン事件と東京地下鉄サリン事件、二〇〇一年の米国での炭疽菌事件は、世界各国の一般市民を震撼させた。生物兵器や化学兵器は小規模集団でも製造可能であり、市民生活の場での使用が大きな恐怖を引き起こすことをまざまざと実証したからだ。兵器としてどんな種類があり、用いられたのは何か。過去の戦争やテロでの使用例を紹介し、生物化学兵器の攻撃から市民を守るための対策を考える。

感想・レビュー・書評

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  • 化学兵器・生物兵器について,前半では歴史,後半では性質についてまとまっている。新書サイズにしては,専門書の要約くらいのレベル感の,本格的な内容である。

  • 生物・化学兵器の特性、症状、治療などをまとめたもの。
    用語の説明が乏しいため、あらかじめ基礎的な医学用語を知っていないと、完全に理解するのは難しい。
    多様な効果を持つ様々な化学兵器や生物兵器が、思いの外多くの様々な国家や非国家集団によって開発、製造、使用されてきたことがよくわかる。

  • 化学兵器の歴史と主な種類とその性質や注意点など、詳しく書かれていた。古い時代の争いや近年の戦争でも用いられた化学・生物兵器は多様であることを知った。兵力を削ぐための戦術であっても被った兵士以外の近隣住民も同様に後遺症に苦しむことになっていた。そんなことは知らなかったし、この本を読まなければ知るのはもっと先だっただろう。
    農学は薬品を扱うことも少なくないため、薬品が凶器になりううる事実を思い出し、その用途の最悪の結果を常に考えて扱わなければ事故による被害が生じた時は誤って済むものではないと再認識した。

  • 代表的な生物兵器と化学兵器について、
    どのように戦争あるいはテロ、事件において使用されたかを振り返りつつ
    紹介する一冊。
    内容は時に非常に詳細で、
    化学や医学の基礎知識がなければ理解が難しいが、
    その点を読み飛ばしても実際どのようにして兵器として開発され、
    使用されたかを知れて興味深かった。
    特にハーバーの生涯についてはまた伝記などで詳しく知りたく思う。

  • 「化学戦争」と言われた第一次世界大戦、化学兵器を使ったテロとしては世界初となるオウム真理教サリン事件。この二つを主な参考に、現代の化学・生物兵器の特性・経緯・対策法などを記したもの。
    臨床内科医の立場から書かれた本なので、軍事利用のメリット・デメリットという話ではなくその脅威を示すための内容で、そこは期待と少し違った。でも違う方向で興味をそそられた。
    読み物として面白いというよりは、参考文献として役立つタイプの新書。

  • 各化学生物兵器について医学的な説明を中心に、化学生物兵器が実際に使用された事件を紹介されていた

  • [ 内容 ]
    一九九四、九五年の松本サリン事件と東京地下鉄サリン事件、二〇〇一年の米国での炭疽菌事件は、世界各国の一般市民を震撼させた。
    生物兵器や化学兵器は小規模集団でも製造可能であり、市民生活の場での使用が大きな恐怖を引き起こすことをまざまざと実証したからだ。
    兵器としてどんな種類があり、用いられたのは何か。
    過去の戦争やテロでの使用例を紹介し、生物化学兵器の攻撃から市民を守るための対策を考える。

    [ 目次 ]
    第1章 身近なテロの脅威―化学兵器・生物兵器
    第2章 化学兵器の実戦使用
    第3章 化学兵器各論
    第4章 生物兵器の歴史と不気味な近未来
    第5章 生物兵器各論
    第6章 化学・生物テロ防御対策

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    [ 参考となる書評 ]

  • かなり学術論文的。
    サリンやVXの脅威を医学見地から解説してる本。
    特にオウム真理教の事件を多く例にあげてます。

  • 実際に使われた事例をもっと豊富に載せてほしかった。でも、悲惨な事は分かった。

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