もしもあなたが猫だったら?: 「思考実験」が判断力をみがく (中公新書 1924)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121019240

作品紹介・あらすじ

もしもあなたが猫だったら?もしもテレポーテーションされてしまったら?もしもブラックホールに落ちてしまったら?現実にとらわれず、科学的推論だけを根拠に思考を羽ばたかせれば、今までとは違う世界が見えてくる。そんな「思考実験」=脳内シミュレーションは、刺激的なゲームであると同時に、科学的思考法を身につける絶好のトレーニングだ。「もしも」の世界に遊びながら、思考実験のプロセスを味わおう。

感想・レビュー・書評

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  • <目次>
    まえがき  思考実験って何なの?
    第1日  もしもあなたが猫だったら?
    第2日  もしも重力がちょっぴりだけ強かったら
    第3日  もしもプラトンが正しかったら
    第4日  もしもテレポーテーションされてしまったら
    第5日  もしも仮面をつけることができたら
    第6日  もしも小悪魔がいたならば
    第7日  もしもアインシュタインがただしかったらならば
    あとがき  リアルな世界の脆弱さ

    <内容>
    科学哲学の本。「もしも…」で物理学の理論を証明していこうというもの。日本では脆弱な科学読み物として成り立っている。最近こういう本が増えてきた。リベラルアーツの再考がされてきたからかもしれない(ただしこの本は2007年刊。ちょっと早すぎたかもしれない)

  • 竹内薫さんと言えば『99.9%は仮説』が有名で、昔それを読んでとても面白かった。が、タイトルオチしている感が否めなかった。一方でこのベストセラー後に出版された表題の本は、あまり話題にならなかったけれども、内容はこちらの方が断然面白い。読者に考えることを要求するから、より深く理解することが出来る、という工夫のおかげだろう。
    タイトルが語るその心は、人間は光の「3原色」でモノを観ているが、猫は「2原色」で観ているから、果たしてテレビやスマホ、水彩画なんかはどんな色に見えているのだろうか、というものだ。ちなみに鳥は「4原色」。ほかにも暗黒エネルギーや量子テレポーテーションなど興味深く、しかも出版後13年経った今も熱い話題を取り扱っている。
    しかし、『もしもあなたが猫だったら?』というタイトルだけでは本書の本当の面白さが伝わってこない。タイトルって、大事なんだな…

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00171780

  • 表題の1章は三原色の話でとてもおもしろかった.
    後半にいくにつれ筆者の感想や体験談が増え,不要だなと思う箇所が増えた.
    1章と2章あたりまでならとてもいい.

  •  想像や空想を、そのままにしておくのはもったいない。そこに科学的なエッセンスを加えて、もう少し現実的に考えていくと、意外な事実や意外な発見に出会える。
     本書は、簡単な思考実験の実例を、講義のようにおもしろく伝えるもの。わりと簡単な話からアインシュタインのお話までレベルは様々で、途中分らないところもあるのだけど、なんとなく分ったような気になって読んでいる・・・。
     本書は、思考実験の仕方をレクチャーしたものではなく、こういう命題で思考実験したらどうなるだろうか?という実例集のようなもの。ちょっとした科学読本としても楽しいかもしれません。


    【新書ブックセンター】のレビュー
    http://sbc.genpoudou.com/tyuukou/chu1924.html

    【東京ノラ猫・家猫カフェ】のレビュー
    http://www.neko-punch.tokyo/nekoworks/pg202.html

  • ずいぶん前に買って、積ん読してたもの。

    思考実験の例題は、
    私に科学や哲学の知識がなさすぎて
    完全に理解できないものもあったが、
    いろいろな角度からモノゴトを見る、
    思考するという訓練ができて、よかった。


    自分に必要なのが、
    いろいろな立場を想像してモノゴトを
    見ること、理解することだと思うから。

  • タイトルから想像できない『物理』の話。物理学も、はじめは想像というか、思考から始まって実験で発見されてきたんだなぁと思ったけど、タイトルに騙された感じ。

  • 1日1つずつ様々な思考実験をとおして、思考力を高める。易しい問題から、物理、宇宙の問題まで扱う。

  • もしあなたが猫だったら…物の見え方が違う。
    猫だけでなく、人間でも、同じ「赤」という色だったとしても、それが、本当に同じ色として認識しているかわからない。
    そんなことを、私も中高生くらいの時に考えて(どこかで、そんな話を聞いたんだと思うけど)、この他の人と共有できない感覚を不思議に思った。

    もしも重力がちょっぴりだけ重かったら…宇宙が潰れちゃう!逆に、軽かったら、どんどんどんどん離れて行って、「夜、星空を見上げても、ロマンチックな星空なんて何も見えない真っ暗な宇宙になってしまう」かもしれない。という思考実験。

    他にも、量子の話やブラックホールの話、哲学者のプラトンの話まで!!
    「もしもあなたが猫だったら?」という、題名とはあまり想像できないような内容になってる^^
    一週間で読めるように、第1日~第7日まであるんだけど、内容はだんだん難しくなっていて、最後のほうは雰囲気わかったくらい…
    興味深い一冊。

  • 難しかったけど、面白かったです。

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著者プロフィール

たけうち・かおる サイエンス作家。1960年生まれ。東京大学教養学部教養学科、同大学理学部物理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了(高エネルギー物理学専攻、理学博士)。フリースクール「YES International School」校長も務める。著書に『99・9%は仮説』(光文社新書)、訳書に『WHAT IS LIFE? 生命とは何か』(ポール・ナース著、ダイヤモンド社)などがある。

「2021年 『人と数学のあいだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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