毒と薬の世界史: ソクラテス、錬金術、ド-ピング (中公新書 1974)
- 中央公論新社 (2008年11月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121019745
作品紹介・あらすじ
毒にしても薬にしても、人類との関わりは、きわめて長く深い。古くから人類は毒を避け、効能のある物質は活用してきた。そして、それらを合成することが可能になってからは、良きにつけ悪しきにつけ、その使用法は無限に拡大している。しかし、実は、同じものが毒にもなれば薬にもなる。本書は、ソクラテスの飲まされた毒から、錬金術、ドーピングにいたるまで、古今東西の毒や薬をめぐる秘話・逸話を紹介するものである。
感想・レビュー・書評
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ふと手に取った本だが、こんなに雑学に満ちた面白い本は初めてだ。本がメモと線だらけになってしまった。表裏一体である薬と毒。その歴史を原始~現代まで見た通史。アスベストなど最近になって人間に毒であることが分かったものも数多く、最後は少し怖くなってしまった。また、副作用が転じて正規の作用として治療に使われるようになったものもあり、まさに薬と毒の表裏一体性を感じた。色々な話の小ネタがいっぱいつまった良書。
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日本・海外問わず様々な毒と薬の成り立ちなどが分かる本。薬は使う量により毒にもなるが、人間がそれを理解してきたのはかなり最近の話。様々な知識の積み重ねで病気に勝てるようになってきた経緯がわかる。
副題の「ソクラテス、錬金術、ドーピング」と書いてあるが、読んでみるとそこに特化したわけではない。参考文献のりすとだけで12ページもあるくらい様々な事項が載っている通史といえる。
本編に入る前の5〜6Pの「地球の誕生から現在を1日に置き換えると人類誕生は12月31日の午後2時」という部分がかなり納得した。 -
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まさに薬毒同源。
薬の発展は毒の発展であり、薬との戦いもまた毒との戦いである。
内容はどちらかといえば薬寄りがメインになるかなと。近代に入って単離がうまくできるようになってからの発展は目まぐるしいものだ。
薬は古くから、成分がわからないまま、一部は不確実なものが使われてきた。でも毒は必ず毒として使われてきている。その点が面白いという個人的な感想。 -
サイエンス
社会 -
324円購入2014-01-05
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古代から現在までの「薬」「毒」と人類のかかわりを網羅的に整理している。雑学的なエピソードがてんこ盛りで情報量の多い著作だが、それだけでなく、医薬開発の負の側面(戦争犯罪、非道な人体実験、公害、依存症など)に対する問題意識が明確で、特に日本における薬害の多さや医薬分業の遅れ(薬剤師の地位の低さ)に対する批判は手厳しい。ともすれば「(薬剤師からではなく)医師から薬をもらう」という意識を持ちがちな我々の姿勢に反省を促している。
生きるために、色々なモノを試して食べたのとはチョッと違うかもしれませんが、「薬」のルーツって「毒」なんじゃな...
生きるために、色々なモノを試して食べたのとはチョッと違うかもしれませんが、「薬」のルーツって「毒」なんじゃないかと思ったコトがあります(魔女が「薬」を作るは「毒」の副産物?)、、、とウダウダ考えずに読んでみようっと。。。