ナチスと映画―ヒトラーとナチスはどう描かれてきたか (中公新書 1975)
- 中央公論新社 (2008年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121019752
作品紹介・あらすじ
第二次世界大戦で数千万もの人々を死に追いやったヒトラーとナチス。彼らは新興メディアだった映画をプロパガンダの最大の武器として活用した。一方で戦後、世界の映画産業は、わかりやすい「悪」の象徴として、ヒトラーとナチスを描き続ける。だが、時代とともに彼らの「評価」は変わっていく。本書は、第1部でナチ時代の映画を、第2部で戦後映画での彼らのイメージの変遷を描き、「悪」の変容と、歴史と「記憶」の関係を探る。
感想・レビュー・書評
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世界史弱くても読みやすいし、グロテスクで良かった
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<シラバス掲載参考図書一覧は、図書館HPから確認できます>https://libipu.iwate-pu.ac.jp/drupal/ja/node/190
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東2法経図・6F開架:B1/5/1975/K
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社会
思索 -
映画におけるヒトラー像を時代考証とともに追っています。
ドイツ国民の英雄からわかりやすい極悪人へ。
そして今、その姿は多様な人間性をもって語られるようになり、それがエンタメとして受容されつつある。
映画にも歴史にも詳しくないですが、「戦場のピアニスト」や「シンドラーのリスト」など比較的最近の有名な映画についても触れられていて読みやすかったです。 -
しっかりと解説がなされていて、ヒトラーの映画をうまく利用した宣伝と扇動を理解することができました。非常に読みやすい作品でした。
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ナチスの核のひとつであったメディア戦略を知ることもできれば、
美と憧れと親しみの危険という戒めを学ぶこともでき、
メディアとその受け手としての民衆を理解するのに役立つ一冊です。
ナチス時代のプロパガンダ映画を分析し糾弾するにとどまらず、
第二次世界大戦後ナチスがどのように描かれてきたかも書かれており、
政治と映画、そしてその受容について多面的に理解することができます。
それらを学ぶことで得ることができる知見は、
現代においてもそのまま通用するものですし、
その危険性を知る上でももっと読まれていいと思う本です。
映画はそれほど見る方ではありませんが、
分析的な視点を持ったままいくつか見てみたい気になりました。 -
2011年7月31日 読書会
テーマ:ヒトラー -
情熱的で不安定で人間味のあるヒトラーに何故か興味をひかれる。