菜根譚: 中国の処世訓 (中公新書 2042)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121020420

作品紹介・あらすじ

中国では長く厳しい乱世が多くの処世訓を生んだ。中でも最高傑作とされるのが、明末に著された『菜根譚』である。社会にあって身を処する世知と、世事を離れ人生を味わう心得の双方を記したこの書は、江戸期に和訳されて後、生涯の道を説くものとして多くの日本人の座右の書となった。本書では内容を精選して解説するとともに、背景となる儒教・仏教・道教の古典や故事、人物を丁寧に紹介、より深い理解へと読者を誘う。

感想・レビュー・書評

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  • 老荘思想が好きなので、すんなり親しめる内容だった。色々な思想の良いところを混ぜたような感じで、これといって心に残った部分はないし、覚えている部分もすでに少ないのだけど、読んでいて「ああ、道徳ってこんな感じだよね」と言える雰囲気の本。読み返すたびに、大事なことを思い出せそうな内容なので、またいずれ読みたい。
    解説も丁寧で、わかりやすかったと思う。

  • 中国の明の時代に書かれた処世訓の「菜根譚」の解説の本です。
    菜根譚の言葉を取り上げて、わかりやすく解説してます。
    儒教の土台に仏教と道教の考えが交わり菜根譚の魅力となっています。
    何事も程よい考え、態度が大切だと思いました。

  • 初めて触れた「菜根譚」。
    なるほど、時代を越えた処世訓の数々。
    今後、より深掘りした内容の書籍にもチャレンジしたい。

  • 中国の処世訓である「菜根譚」(さいこんたん)を、わかりやすく解説した本。

    原書は大量にある教訓の中から、現代の日本人に響きそうなものを抜粋して解説しているのだが、どれも「やらなすぎはダメだけど、やりすぎもダメ」みたいな中庸をよしとするものばかり。

    社会人になってから自己啓発的な本や処世訓は数多く読んできたけど、これは面白みに欠けるし全然響きませんでした。 

    『人を動かす』とか『七つの習慣』、『チーズはどこに消えた?』なんかの方が読んでて楽しめるし、ぼくは好きです。

  • 「菜根譚」はNHKの100de名著シリーズで知り、是非とも読みたいと心打たれた本。

    ・足るを知る
    ・承認欲求を無くす
    ・人間万事塞翁が馬
    ・中庸
    など、謙虚な生き方の考えが中心のテーマ。

    改めて、過ぎたるは及ばざるが如しを実践していきたいと思える内容だった。
    落ち込んだり、逆に調子が良い時にもまた読みたい本。

  • 中国の明代の古典。日本人受けする処生訓は歳とともに心に響いてくる。

    40歳を過ぎて菜根譚の魅力に気づいた。自然体というか無理せずに今の自分を受け入れることを認めるような穏やかな内容。他の本で少しづつ毎日読んでいた中で積ん読の本書を通読。

    菜根譚の成り立ちから中国の古典の中での位置付けや菜根譚の思想の源泉をたどって良くできた解説であるように思う。菜根譚の言葉に一つでも共鳴した方にはぜひ本書を手に取っていただきたい。

    「人、常に菜根を咬み得ば、即ち百事做すべし。」
    これが、菜根譚の題の由来。

    何度も読み返したい古典です。

  • 明の時代のもの
    施しの気持ち
    清か濁りか
    暖かい心をもつ
    全てを形容詞で表わす
    本当の敵は自分の小賢しさ
    学びが大切
    忙しすぎず暇すぎない

  • 12/3/12
    櫻田 淳
    明日から中国古典の最高峰、菜根譚から365日、1年間かけて毎日解説と感想を交えながら長期連載をはじめます。

    菜根譚は人生の書であり、現代の処世訓としても最高傑作です。著者は明の人、洪自誠。人たるの道を説く儒教、のんびり自足する思想を説く道教、悩める心の救済となる仏教と禅の心の三つの教えが渾然一体となった摩訶不思議な魅力をたたえた中国の古典です。

    長丁場ですが、大震災から1年たって明日から自らに課した課題としてやっていきます。みなさんはいつでも毎日、異なる処世訓が学べますので気が向いたときに訪れてみてください。

  • 2019/5/29

  • 昔から読み継がれる、中国の処世訓の名著「菜根譚」
    著者は普通の方なのですね

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著者プロフィール

大阪大学大学院文学研究科教授

「2016年 『増補改訂版 懐徳堂事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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