世界史の叡智 - 勇気、寛容、先見性の51人に学ぶ (中公新書 2223)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 189
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121022233

作品紹介・あらすじ

古代ローマには、人はいかに考え、ふるまうべきかを示す規範が存在した。この「父祖の遺風」に沿って我が子を教育することは、ローマの人々、とりわけ貴族階層の父親にとって何より重要だった。古代史家である著者は、父祖の遺風を重んじたローマ人にならい、歴史をひもといて古今東西の事例を渉猟。古代エジプトのファラオから戦後日本の国民的スターまで、現代の日本人が知っておきたい五一人の生涯と事績を紹介する。

感想・レビュー・書評

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  • 世界史の教科書に主役として登場する人物だけに限らず、歴史に名を残す人の影には立役者や評価があまり知られていない方も多く登場する。
    そう言った二番手、三番手の存在が特に面白い。

    歴史の授業も教科書的の上っ面をとらえたものより、中心的な人物の周囲も含めて学習したい。実際は学生も時間が有り余ってるわけではなくやりきれない事情はわかるのだが。
    少なくとも、することが見つからない時は、こういった本を読んだ方がいい。

  • 【由来】
    ・図書館の新書アラート

    【期待したもの】
    ・「叡智」というところに興味を持った

    【要約】


    【ノート】

  • MR1a

  • 大仰なタイトルだが期待外れ。51人をピックアップし、各々4ページ弱でまとめていてるが、人選は好みで良いにしても、その人物のどこに我々が学ぶべきかがハッキリしていない、もしくはこじつけに近い。書き出しも本文に脈絡の無い私事から始まったり、締め括りに唐突に時事ネタを捩じ込むなど支離滅裂で、とても推敲して書かれたものとは思えない。巻末の参考資料の薄さからしてやっつけ仕事の印象で、専門の古代ローマ史からの人選のみの方がよかったのでは。世界史とは銘打てないが。

  • 古代ローマ史を専門とする歴史学者である本村凌二氏が、世界史上の古今東西の人物51人を取り上げ、その生涯と事績を紹介したもの。産経新聞に2012~2013年に連載されたコラム「世界史の遺風」をまとめたものである。
    取り上げられた人物は、古代エジプトのアクエンアテンから現代日本の石原裕次郎まで、幅広い時代・地域に亘るが、世界史の表舞台で活躍した人物ばかりでなく、歴史を陰で支えたような人物にも目が向いている。
    古代ローマの保守派の政治家で、ローマ人の「父祖の遺風」を体現したといわれる大カトー。
    卑賤の出身ながらビザンツ帝国のユスティニアヌス帝の皇妃となり、人民の反乱で首都コンスタンチノープルを脱出しようとした皇帝に、「今は逃げるときではありません。この世に生まれたからには死ぬのは定めですが、皇帝が亡命するなどもってのほかです。たとえ逃げて生きながらえたところで死ぬよりましだと言えるでしょうか。皇帝の紫の衣こそは最高の死装束ではありませんか」と鼓舞したというテオドラ。
    北面の武士から23歳で出家し、歌人として諦観の境地に達した西行。
    共和党(統一候補)のリンカーンが大統領に当選した選挙で2位となり、民主党が分裂して2人の候補を立てていなければ、リンカーンを破った可能性があったともいわれる民主党のスティーブン・ダグラス。等
    歴史を見る角度・深さを少し変えてくれそうな人物伝集。
    (2014年1月了)

  • 世界史とはいえローマ、中国辺りの人物が多い気がする。

  • 世界史的人物達の一生を手短に読み、そこから叡智を見出す評伝作。おもろかったのは、カエサル、ハンニバル、ハドリアヌス、曹操、西行、鄭和、王直、李舜臣、保科正之、康き帝、オランプ・ド・グージュ、スティーブン・ダグラス、明治天皇、金玉均、マイルス・デイビスなど。風呂の中とかで読むといいかも。

  • これまで知らなかった偉人の功績・考え方等に触れることができました。

  • 人選の基準がいまひとつよくわからず。著者の余計なひと言はやや鬱陶しい。

  • イクナートン、保科正之、ダービー卿、石原裕次郎など。競馬大好き本村先生の趣味も反映されている。

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著者プロフィール

1947年 熊本県生まれ
1980年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程(西洋史学)修了
現在 東京大学名誉教授
西洋古代史。『薄闇のローマ世界』でサントリー学芸賞、『馬の世界史』でJRA賞馬事文化賞、一連の業績にて地中海学会賞を受賞。著作に『多神教と一神教』『愛欲のローマ史』『はじめて読む人のローマ史1200年』『ローマ帝国 人物列伝』『競馬の世界史』『教養としての「世界史」の読み方』『英語で読む高校世界史』『裕次郎』『教養としての「ローマ史」の読み方』など多数。

「2020年 『衝突と共存の地中海世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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