ある幕臣の戊辰戦争 - 剣士伊庭八郎の生涯 (中公新書 2256)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121022561

作品紹介・あらすじ

名門・伊庭道場の嫡男に生まれた八郎は、卓越した剣の腕を買われ、将軍家茂の親衛隊に加わる。だが戦乱は間近に迫っていた。八郎は新設された遊撃隊に属し、鳥羽・伏見の戦いを皮切りに各地を転戦。東下する新政府軍を迎え撃った箱根の戦闘では左手首を失う不運に見舞われる。のち蝦夷地で旧幕府軍に合流し、死の間際まで抗戦を続けた。天才剣士を戦いへ駆り立てた思いとは何だったのか。二十六年の短くも鮮烈な生涯を描く。

感想・レビュー・書評

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  • 伊庭八郎の生涯を概説する一冊。
    ところどころ分かりづらい表現もあるが、
    ほどよくまとまっており、
    彼の生き方や人となりを垣間見ることができる。
    同著者による「脱藩大名の戊辰戦争」に触れた方なら、
    より分かりやすい。

  • 7月新着
    「幕末の四八郎」ってご存知ですか? ご存知清河八郎と、北辰一刀流の井上八郎、彰義隊副頭取・天野八郎、そして本書の剣士・伊庭八郎だそうです。
    彼、「幕末の三美男」にも入ってるからすごい。
    本書はその「伊庭の麒麟児」の短い生涯を、その最期を飾る五稜郭の戦闘まで、たっぷり追います。

  • 中村彰彦『ある幕臣の戊辰戦争 剣士伊庭八郎の生涯』中公新書、読了。隻腕となっても「今一度快戦」したい--逸話に彩られた幕末・伊庭八郎。証言だけでなく同時代資料を元に二六年の歩みを立体的に描き出す。評伝としては初めてではないか。池波正太郎『幕末遊撃隊』(集英社)と合わせて余みたい。

    あとで気がついたけれども、文章のテンポが非常によいなと思っていたら、著者は時代小説作家だったorz

  • 面白かったです。

  • 「粋な江戸っ子で、剣術道場の跡継ぎで腕は立つ」という、「娯楽時代劇のヒーロー」を地で行くような好漢が、「力尽きるまで闘い、討ち死にしても本望」という一途な想いで箱館を目指したのは何だったのか?何か余韻が残る…

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著者プロフィール

中村彰彦

1949年、栃木県栃木市生まれ。東北大学文学部卒業後、文藝春秋に勤務。87年に『明治新選組』で第10回エンタテインメント小説大賞を受賞。91年より執筆活動に専念し、93年に『五左衛門坂の敵討』で第1回中山義秀文学賞、94年に『二つの山河』で第111回直木賞、2005年に『落花は枝に還らずとも』で第24回新田次郎文学賞を受賞。また2015年には第4回歴史時代作家クラブ賞実績功労賞を受賞。小説に『鬼官兵衛烈風録』『名君の碑』『戦国はるかなれど』『疾風に折れぬ花あり』、評伝・歴史エッセイに『保科正之』『なぜ会津は希代の雄藩になったか』など多数。

「2020年 『その日なぜ信長は本能寺に泊まっていたのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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