鉄道技術の日本史 - SLから、電車、超電導リニアまで (中公新書 2312)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023124

感想・レビュー・書評

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  • 書名から「鉄道マニア向け?」と思われがちですが、決してそうではないです。鉄道技術と言うとつい車両や、特に新幹線などに注目が集まりますが、本書ではそれらを特別視するのではなく、列車を安全に運行させるために必要な技術全般について、その発達の経緯を分かりやすく説明しています。
    トンネルの工法(NATMやシールド)や、送電する手法(直流や交流)、車両の技術(SLの技術革新やモーターの発達、省エネの技術)、制御方法(ATSやATC)、そして新幹線から超伝導リニアにおよぶまで、ほとんど数式などを駆使せず、予備知識の無い読者が本書を手にとっても十分に分かるレベルの深さに説明を抑え、その分「日本史」とあるように歴史的背景に軸足を置いた内容です。日本の鉄道が明治時代に国交が深かったイギリスから、いかに大きな影響を受けて発展したのかが良く分かります。
    新書という形態だけにカラー写真などはありませんが(どうせカラーで出版しても、昔の写真は白黒だから白黒で問題なし)、ほぼ毎ページに白黒写真や簡単な図も挿入してあるので読みやすいと思いました。

著者プロフィール

1939年東京都生まれ。東京大学法学部卒業。三菱商事を経て,2006年までセ・デ・ベ・ジャポン代表取締役。2005年以降は近代史・鉄道史をテーマに著述業を本格化。鉄道史学会会員。著書に『流線形列車の時代』,『文豪たちの大陸横断鉄道』,『鉄道技術の日本史』,『新幹線はなぜあの形なのか』,『鉄道快適化物語』,『鉄道高速化物語』などがある。

「2022年 『世界鉄道文化史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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