物語イギリスの歴史(上) - 古代ブリテン島からエリザベス1世まで (中公新書 2318)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023186

感想・レビュー・書評

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  • イギリスの歴史の流れをざっと見たい人におすすめ。同じような名前が多くて、何度も系図を確認しながら読んだ。王家の系図や地図がその都度載せてあるので便利。

  • イギリス王室にはまっている妻(こちらは今のだけど)の影響で、Voicyで聞いたコテンラジオさんのエリザベス1世の話が本当に面白く、こちらも購読。
    上下巻とはいえ、長いイギリスの歴史を概観しているので、そんなに詳しいところには立ち入らない(ので、コテンラジオさんの方が断然面白い)のだが、とにかくずっと、国内と大陸(大体はフランス)とゴチャゴチャやっている。
    あと、高校のとき世界史に挫折した原因だが、やっぱり同じ名前が多すぎる!!

  • 英国の通史で王権と議会の関係性が中心に描かれている。
    上巻はイングランドの成立からエリザベス1世の治世まで
    物語と作品名についている割に淡々と語られすぎかも。

  • 『物語 イギリスの歴史〈上〉――古代ブリテン島からエリザベス1世まで』
    『物語 イギリスの歴史〈下〉――清教徒・名誉革命からエリザベス2世まで』
    著者:君塚直隆(1967-)  近代イギリス政治外交史、ヨーロッパ国際政治史、王室研究。

    【書誌情報】
    初版刊行日 2015/5/25
    判型 新書判
    ページ数 240ページ
    定価 本体800円(税別)
    ISBN 978-4-12-102318-6
    http://www.chuko.co.jp/shinsho/2015/05/102318.html
    http://www.chuko.co.jp/shinsho/2015/05/102319.html

    【メモ】
    ・教員紹介ページ
    http://kokusai.kanto-gakuin.ac.jp/teacher/comparative_culture/kimizuka-naotaka/
    ・詳細目次。リンク先のほうが見やすいかも。
    http://d.hatena.ne.jp/Mandarine/20181029

    【上巻の簡易目次】
    第1章 古代のブリテン島――先史時代~11世紀 003
    第2章 ノルマン王朝のイングランド――11から12世紀 035
    第3章 アンジュー帝国の光と影――消えないフランスへの野心 069
    第4章 イングランド議会政治の確立――13~14世紀 107
    第5章 百年戦争からバラ戦争へ――フランスと王位をめぐって 143
    第6章 テューダー王朝と近代の夜明け――国家疲弊下の宗教対立 181


    【上巻 目次】
    はじめに [i-vii]
      イングレスから大英帝国へ  キーワードは「王と議会」 
    目次 [ix-xv]
    地図(イギリス全図) [xvi]

    第1章 古代のブリテン島――先史時代~11世紀 003
      石器時代から青銅器時代へ  「ブリタニア」の誕生――ケルト文化の伝来  カエサルのブリタニア遠征   ローマン・ブリテンの始まり  長城の建設から協約締結へ  大帝の出現とローマからの離反  アングロ・サクソンの渡来  七王国の形成  オファ王の登場  デーン人の襲来とアルフレッド大王  最初の「イングランド王」の誕生と「賢人会議」  エドガー王の戴冠式 デーン人の再襲来 「征服王」カヌートの登場  強すぎる家臣たちの存在  証聖王の死と三つ巴の抗争  ノルマンディ公ギョーム=ウィリアム1世の戴冠式

    第2章 ノルマン王朝のイングランド――11~12世紀 035
      ウィリアム征服王の登場――フランス語による支配  祖法を守るウィリアム1世  ノルマンディ防衛のための供給源  「アングロ=ノルマン王国」の悲劇  征服王の死と赤顔王の即位  ロベールの十字軍参加と赤顔王の急死  ヘンリ1世即位とアングロ=ノルマンの再統合  イングランド統治構造の確立  御曹司ウィリアムの悲劇  「皇妃」マティルダの登場  ブーローニュ伯の上陸――スティーヴンの即位  二〇年にわたる内乱へ  皇妃と王妃の抗争――二人のマティルダ  終息――皇妃マティルダから息子アンリヘ  内乱が残したもの――女性統治への疑問

    第3章 アンジュー帝国の光と影――消えないフランスへの野心 069
      西ヨーロッパ最大の領主の誕生  領土と王権の回復  臣従強要と遠征 カンタベリー大司教ベケットとの対立、そして暗殺  「諸侯よ、助言を与えたまえ」  軍役代納金の本格的導入  息子たちの叛乱  ヘンリ2世の反撃と死  獅子心王の即位と「帝国」の動揺  五男ジョンの登場  ノルマンディ諸侯の離反と「腰抜け王」  ローマ教皇との対決――ジョンの破門  キリスト教支配下、ジョンの屈服  「在地化」した諸侯対「悪しき取り巻きたち」  マグナ・カルタ――イギリス国制の基本文書  イギリスに憲法はないのか?  ヘンリ3世と議会政治の始まり  大陸への野心と諸侯との対立  国王への覚書提出と大陸“放棄”  シモン・ド・モンフォールの議会 

    第4章 イングランド議会政治の確立――13~14世紀 107
      長脛王の登場と議会制の強化  「税収」を求め続けた背景  行政府の整備――宮廷と国家の二重構造  「模範議会」をめぐる諸問題  議会の「休会」と戦局の好転  「ウェールズ大公」位の確保――グウィネッズ君公国崩壊  スコットランドとの死闘  ガスコーニュ戦争と長脛王の死  ギャヴィストン溺愛とスコットランド放棄  エドワード2世の廃位  エドワード3世による親政  二院制の始まり――貴族の登場  五つの「爵位」の成立  庶民院の拡充――騎士と市民  庶民院への「請願」と仏語から英語へ  「善良議会」――議会の地位確立  イングランド独自の道?

    第5章 百年戦争からバラ戦争へ――フランスと王位をめぐって 143
      英仏百年戦争の始まり  エドワード父子の栄光と死  一〇歳の少年王の登場  ワット・タイラーの乱と寵臣政治  ダービー伯爵への仕打ち  国王廃位からダービー伯爵即位へ  ランカスター王家と議会の協調  内乱の終息と皇太子ハリーの台頭  ヘンリ5世によるフランス進攻  連戦連勝、フランスの屈服  ヘンリ6世=「アンリ2世」の即位  百年戦争敗北からの神経性発作  ヨーク公の台頭から「バラ争」へ  エドワード4世の早世と混迷の時代  グロウスター公爵の即位  ボズワースの戦い――ヨーク王朝滅亡 

    第6章 テューダー王朝と近代の夜明け――国家疲弊下の宗教対立 181
      ヘンリ7世――最も有能な実務家  弱小国化していたイングランド  ヘンリ7世の同盟戦略  「ルネサンス王」ヘンリ8世の登場  離婚問題からの宗教改革議会  教皇からの破門――イングランド国教会の成立  「帝国」の拡張と王の死  少年王のはかない治世  「九日間」の女王  「血まみれメアリ」の登場  カトリックへの復帰宣言  スペイン王への反発とメアリへの憎悪  エリザベス1世の登場――妖精女王と国教会の復活  処女女王の外交政策――ちらつかせる結婚  無敵艦隊撃破と女王の「手紙」 優柔不断――現実のエリザベス  エリザベス1世時代の議会  「グロリアーナ」の死

    物語 イギリスの歴史(上) 関連年表 [216-220]

      コラム
    ①キリスト教の伝来 033
    ②ウェストミンスター 066
    ③ジョンとマグナ・カルタ 103 
    ④英国貴族の誕生 130
    ⑤スコットランド王家の系譜 139
    ⑥リチャード3世の実像 178


    【下巻 目次】
    目次 [i-vii]
    地図(イギリス全図) [viii]

    第7章 清教徒・名誉革命の時代――17世紀の変化 003
      哲人王の即位と祖法の遵守  合邦の夢と宗教の「棲み分け」  浪費と議会への不信  三十年戦争と「平和王」の苦悩  チャールズ1世の登場――「平和王」から「戦争王」へ   議会不在の一一年――「絶対君主政」への信奉  内戦――国王と議会の武力衝突  首を斬られた国王――清教徒革命  共和政の始まり――庶民院と国務会議  護国卿体制の光と影  クロムウェルの死と二院制復活  王政復古  改宗していた王弟ジェームズ  トーリとホイッグの登場  国王の反動化と名誉革命  名誉革命の意義  イングランド外交の転換期  スコットランド合邦と王朝の終焉

    第8章 ハノーヴァー王朝下の議院内閣制確立――長い18世紀 043
      ハノーファー選帝侯ゲオルク  ホイッグ優越時代の始まり  スタナップ国務大臣への過度な信頼  貴族法案をめぐる躓き  南海泡沫事件とウォルポールの復活  「ウォルポールの平和」の時代  ウォルポールの辞任と「首相」の登場  ペラム兄弟と「二重内閣」の終焉  度重なる戦争から「奇跡の年」へ  「愛国王」ジョージ3世の登場――ビュート伯爵の重用 各派の台頭と国王の政治力 ノース政権とアメリカの独立  議会改革の要求  国王の頑なな抵抗  ピット政権下の摂政制危機  フランス革命と「ピット氏の黄金」  アイルランド合邦化――カトリック問題とピット辞任  政党政治の混迷と摂政の登場  「長い一八世紀」とイギリスの勝利

    第9章 イギリス帝国の黄金時代――19世紀の膨張 081
      戦後不況と強圧政治の時代  キャロライン王妃事件――王権の弱体化  自由トーリ主義の時代  カトリック解放への道――ピールの豹変  グレイ政権下の選挙法改正  貴族院の否決と民衆暴動 国王による最後の首相更迭  妖精女王の登場と民衆運動の勃興  国益と改革――ピール政権下の穀物法廃止  二大政党制の確立――自由党の結成  二大政党と大衆民主政治の予兆  グラッドストンとディズレーリ  老大人の再起――大衆政治の深化  アイルランド自治問題の紛糾  二度のジュビリーと女王の死

    第10章 第一次世界大戦――いとこたちの戦争と貴族たちの黄昏 123
      バーティによる王室外交の時代  自由貿易という「信仰」――保守党の分裂   「人民予算」を賭けた総選挙  貴族院改革と国王の死 新王の登場――貴族院権限の大幅縮小  アイルランド自治問題の再燃  第一次世界大戦の衝撃――徴兵制導入と「総力戦」  ロイド=ジョージ政権の光と影  総力戦後――貴族政治から大衆民主政治ヘ  アイルランド自由国の成立  自由党の没落、労働党の勃興  貴族院首相の終焉と労働党政権の成立  世界恐慌下の挙国一致政権  「英連邦諸国」の確立へ

    第11章 第二次世界大戦と帝国の溶解 157
      ジョージ5世の死  「王冠を賭けた恋」  脆弱な「ヴェルサイユ体制」  平和の崩壊と独裁者たちの台頭  チェンバレン首相の宥和政策とその破綻  ドイツへの宣戦布告――連合国の敗退  チャーチルの首相就任  「ブリテンの戦い」からアメリカ参戦へ  対独戦略とヤルタでの悲哀   チャーチルの敗北―― 一○年ぶりの総選挙  アトリー政権下の戦後復興  社会福祉国家の確立  解体するイギリス帝国  米ソ冷戦のなかで  チャーチル再登板――合意政治の時代へ ひとつの時代の終わり

    第12章 エリザベス2世の時代――「英国病」からの蘇生 193
      悲しい帰国と華やかな戴冠式  老臣チャーチルと「三つのサークル」  スエズ戦争の蹉跌――世界中からのイギリス批判  貴族制度の変容――ヒューム首相就任の背景  保守党党首選の開始  英国病――ポンド切り下げと「撤兵」  イギリス政治の迷走――国民投票の容認  サッチャー革命――「小さな政府」へ  サッチャー外交と女王との確執  ブレア政権の誕生――「第三の道」の提唱  地方分権化――イングランド以外への権限委譲  「世襲議員」改革へ  ブレアの「大統領型」統治  ブレアの挫折――イラク戦争参戦問題  議会政治と二大政党制のゆくえ 在位六〇周年記念式典の陰で

    おわりに(「マグナ・カルタ」八〇〇周年の春に 君塚直隆) [231-237]
    主要参考文献 [238-240]
    主要参考映画一覧 [241-242]
    イギリスの政党変遷略図 [244]
    物語 イギリスの歴史(下) 関連年表 [245-252]

      コラム
    ⑦王になりたかった男? 039
    ⑧ダウニング街10番地 078
    ⑨一八三四年の国会議事堂火災 117
    ⑩イギリス産業革命 119
    ⑪影の内閣 154
    ⑫ロンドン空襲の傷跡 187
    ⑬イギリスの教育 190
    ⑭英国病とサッチャリズム 226
    ⑮議会政治の母国 228

  • 古代からエリザベスⅠ世まで。

    ノルマンからアンジューまでの王の即位を臣下が承認し、王は見返りとして臣下の権益を承認するってのは、基本的に孝徳朝の頃に似ている気がした。

    ただ、征服王朝で大陸に介入し続けたことが、同じ島国の発展で違うところか。

  • 【157冊目】上下巻合わせて読みました。イギリスの通史をおさらいすることが出来てよかった。それにしても、「英国王のスピーチ」のジョージ6世が、現在のエリザベス2世のお父上ってすごいことだな……そして、現女王の祖父がジョージ5世で第一次世界大戦のときの王様。
    上巻は大陸ノルマンディー地域への進出と後退の歴史、下巻は王権と議会の関係が制度化されていく歴史という印象。

  • イギリスの歴史に関する本はこれまで何冊か読んだが、野蛮でダイナミックなイギリスや周辺国の歴史に興味は尽きない。
    ただ、新書の割には少し盛り込みすぎではないかと思う。中公新書らしいといえばそれまでだが、もう少しざっくり読める方が良いかも。

  • ノルマンコンクエストまでの七王国時代やアルフレッド大王の時代は目新しかった。ノルマンやアンジューといったフランス貴族が王であった時代からイギリスに本拠を移す時代。百年戦争を経てヘンリー8世による国教会の成立。エリザベス一世の時代まで。外来の王の弱さと戦争増税の為の増税。承認するには議会の承認。結果として王権強化に振り切ったフランスが革命により王制ごなくなったのと対照的。

著者プロフィール

君塚 直隆(きみづか・なおたか):1967年、東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒業。英国オックスフォード大学セント・アントニーズ・コレッジ留学。上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程修了。博士(史学)。専攻はイギリス政治外交史、ヨーロッパ国際政治史。現在、関東学院大学国際文化学部教授。著書に『ヴィクトリア女王』『立憲君主制の現在』『ヨーロッパ近代史』『エリザベス女王』『女王陛下の影法師』『貴族とは何か』など多数。

「2024年 『君主制とはなんだろうか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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