物語イギリスの歴史(上) - 古代ブリテン島からエリザベス1世まで (中公新書 2318)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023186

感想・レビュー・書評

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  • 何時もわかりやすい文章を書く君塚先生ならイギリスの歴史も判りやすくなるだろうと読み始めました。上巻はエリザベス1世女王までですが、なんか南北朝ですか応仁の乱ですかというレベルでカオスしてますな……。さすがの君塚先生の文章でも混乱してしまいました。
    とりあえず、戦争継続のための財源が欲しい王と、税を取るなら意見させろという貴族市民の間に議会が出来たことが、その後の立憲君主制の足掛かりになったというのは、なんとなく判りました。

  • イギリスは歴史と伝統のある国であるのは論をまたないが、その前半はフランスの属国的立場にあったことを初めて知った。自国の王が常駐していなかったからなのか、14世紀以降急速に民主化が進んだことは興味深い。民主化と言っても貴族階層止まりだとは思うが。
    後半の展開が楽しみだ。

  • 物語 フランス革命が面白かったのでその繋がりで。テンポ良く、教科書的だが面白い。世界史リタイヤしたのが、同じ名前が出まくることだと思い出した。

  • アリソン・アトリーの『時の旅人』をテキストとしてオンライン読書会を行っているが、エリザベス1世とメアリー・ステュアートの時代に紛れ込んだ少女という設定だけあって、当時についての知識があった方が、より確実に楽しめていたはずと強く思っていた。そこで新書でと思って岩波か中公で探したところ、中公で見つかったのがこの著作だった。「はじめに」で、エリザベス1世と信長とが同じ年代を生きていたと知って、関心を持てるようになった。こうした視点は、あってよいと思う。読みたい。

  • シェークスピア劇の時代(百年戦争〜薔薇戦争)のあたりの実相が、かなり複雑ながら何とかかんとか理解できた。
    少なくともこの時代まではイングランドはブリテン島内部やアイルランドよりも海峡対岸のフランスとの結びつきが強かったというのが意外だった。

  • 上巻と下巻とで密度が大きく異なり、読み方もシフトさせる必要があるが、著者自身も触れている通り、王制と議会との関係を中心とした英国史としてよくまとまっている。

  • ユーラシア大陸東西のそれぞれの端にある日本と英国。16世紀までの歴史の中で大陸からの様々な流入があった後者は国際色に富み、日本と異なるのは当然かなと思った。
    聖職者イコール宗教(キリスト業務)のみという印象があったけど、かの昔は唯一ラテン語を使えた存在で政治の中心的役割であったと知ると、欧州諸国における宗教のプレゼンスの大きさを納得できた。さらには英国では庶民の勢力が増し、議会政治が進んでいった。
    世界史で離婚ばかりしていた英国王がいたなぁーというのも思い出し懐かしい気持ちになったけど、それもテューダー朝の安泰のためとなると少し見方が変わった(それでもひどいけど)

  • イギリスの古代からエリザベス一世までの時代の変遷がよくわかった

  • やはりこの手の本はじっくり読まないと誰が誰だかわからなくなる。人物像の定説と新説が丁寧に解説されていて面白い。全体的な評価は、下巻読了後に。

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    歴史上において大英帝国といった大帝国を構築し、勢力が縮小した現代でも大きな存在感を残しているイギリスはどのように生まれ、歴史を歩んできたのが簡潔に書かれていた。
    前半はノルマン・コンクエストにより、現在のイギリスの基礎となるイングランドやウェールズ、スコットランドなどの枠組みができるまで、後半はイギリスとフランスの関係を中心にイギリスの発展と現在の立憲君主制や民主主義につながる制度のきっかけが書かれている。最後は宗教改革が起きていた時代のイギリスと言った感じかな。

著者プロフィール

君塚 直隆(きみづか・なおたか):1967年、東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒業。英国オックスフォード大学セント・アントニーズ・コレッジ留学。上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程修了。博士(史学)。専攻はイギリス政治外交史、ヨーロッパ国際政治史。現在、関東学院大学国際文化学部教授。著書に『ヴィクトリア女王』『立憲君主制の現在』『ヨーロッパ近代史』『エリザベス女王』『女王陛下の影法師』『貴族とは何か』など多数。

「2024年 『君主制とはなんだろうか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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