テロルと映画 - スペクタクルとしての暴力 (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 129
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023254

作品紹介・あらすじ

2001年のアメリカ同時多発テロ事件後、ハリウッドをはじめ世界各国で、テロリスムを主題とする映画が数多く製作されている。現在にいたるまでの半世紀、映画は凄惨な暴力をいかに描いてきたのか?本書は、テクノロジーの発展やテロリストの内面など、多様な観点からブニュエルや若松孝二、ファスビンダーらの作品を論じ、テロリスムと映画の関係性をとらえ直す。それは、芸術の社会的な意味を探る試みでもある。

感想・レビュー・書評

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  • テロが怖いのは突然やってくるからだ。そして、その正体が不明だからだ。映画は、その恐怖を体験させてくれ、その正体も明らかにしてくれる。現実もそうなればいいのだが。

  • 2019/3/23購入
    2019/4/3読了

  • 20190227

  • スピルバーグはあたかも9.11の全ての原因は29年前に生じたミュンヘン事件であるかのように「ミュンヘン」の物語を進めて、せっかくシンドラーのリストでユダヤ人に好かれたのに、いっきにイスラエルで不興をかった。
    多くのハリウッド映画において、もはやムスリムあhテロリストと同義になってしまった。全世界に向かってハリウッド映画を公開することは、十字軍の派遣に例えられるべき、正義の戦いと化してしまった。

  • テロリスムを描いた映画を、1:民族国家成立時に実際になされたテロリスムを神話化する作品、2:テロリスムを所与の悪とみなし、その駆逐と排除の過程をエンターテインメントとして見せる作品、3:テロリスムが盛んだった時代を現時点から回顧する懐古趣味の作品、4:テロリスムの不可能性と不可避性を同時に見つめる、真摯な意図のもと製作された作品、の4分類に分け、主に4を考察するにあたり、適宜1から3に言及するという構成。取り上げられる作品は「ダイ・ハード」「天国への長い道」(インドネシア映画)「カルロス」「パラダイス・ナウ」、ルイス・ブニュエル、若松孝二、ファスビンダー、ベロッキオ「夜よ、こんにちは」など。参考文献リスト、「テロリスムと映画を考えるための21作品」リストあり。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784121023254

  •  真にテロ行為をなしうるために、人は絶望的なまでに孤独となり、孤立していなければならない。それ以外は背信であり、怯懦でしかない。『天使の恍惚』の若松は、こうした年少者の寡黙な孤立のなかに、擬制としての革命組織をめぐる頑強な拒否を見ている。(p.106)

     ベンヤミン「科学が「確認」したことを、哀悼的想起は修正することができる。哀悼的想起は未完結なもの(幸福)を完結したものに、完結したもの(苦悩)を未完結なものに変えることができるのである」(p.178)

  • 難しかったです。

  • 2015年8月新着

  • 2001年のアメリカ同時多発テロ事件後、ハリウッドをはじめ世界各国で、テロリスムを主題とする映画が数多く製作されている。現在にいたるまでの半世紀、映画は凄惨な暴力をいかに描いてきたのか? 本書は、テクノロジーの発展やテロリストの内面など、多様な観点からブニュエルや若松孝二、ファスビンダーらの作品を論じ、テロリスムと映画の関係性をとらえ直す。それは、芸術の社会的な意味を探る試みでもある。

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著者プロフィール

四方田犬彦(よもた いぬひこ)
1953年、大阪生まれ。映画と比較文学の研究者、詩人、批評家、エッセイスト。
東京大学文学部宗教学科を卒業。同人文系大学院比較文学比較文化科博士課程を中退。長らく明治学院大学教授として映画史の教鞭を執る。
1998年、『映画史への招待』で第20回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)を、2000年『モロッコ流滴』で第11回伊藤整文学賞(評論部門)および第16回講談社エッセイ賞を、2004年『白土三平論』で日本児童文学学会特別賞を、2019年第10回鮎川信夫賞をそれぞれ受賞。その他多くの受賞作がある。
2009年1月、共著等をふくめ「著作100冊到達」。それまでの99冊からの自選ベスト集『濃縮四方田』を刊行した。

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