- Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121023353
作品紹介・あらすじ
開業以来150年、東京の鉄道はつねに町づくりとともにあった。江戸以来の水道を横切るための煉瓦アーチ橋。多摩川の砂利で作ったコンクリート高架。壮麗な旧万世橋駅や浅草駅。そしてあちこちに延伸された軍用鉄道と戦争の痕跡…。東京駅舎のように誰もが知っている文化財から、絶滅寸前の吊り掛け電車や駅の木製ベンチ、構内踏切のような意外なものまで、首都に残る貴重な100の歴史的遺産を精選して紹介する。
感想・レビュー・書評
-
地域を東京に限定しているものの、鉄道遺産が体系的に整理されていて非常に読みやすく、なぜそのようなものが建設され、今日では遺構となっているのか理解が深まった。特に、多摩地区に存在しており、子供のころに何故このような無意味な路線がるのだろうと不思議に思っていた盲腸線のような路線の多くが、多摩川の採石用であったということについては目からうろこであった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
<目次>
第1章 江戸時代との出会い
第2章 煉瓦建築時代の鉄道遺産
第3章 多摩川砂利でのコンクリート都市建築
第4章 軍用線と戦災
第5章 都電と地下鉄、都市のインフラ
第6章 駅舎と駅の施設
第7章 現役列車と保存車両
<内容>
都内の鉄道に関する様々な遺構や現役物件を詳細に紹介したもの。タイトルは近年の世界遺産ブームに便乗した形だが、鉄道創世記の遺構などかなりマイナーなものも載せてある。行っても見れないものやもしかするとすでに無くなっている(無くなりつつある)ものも多数ある。東急池上線旗の台駅のベンチなどは懐かしい気がした。そうしたオールドファンが対象となるのかと思う。 -
2021年1月期の展示本です。
最新の所在はOPACを確認してください。
TEA-OPACへのリンクはこちら↓
https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00519300 -
途中までは知っているところばかりで、通り一遍な遺構本かと思って呼び飛ばしに入ろうとしたところで、話がどんどんディープな方向に。
戦争遺構や日野煉瓦の話まで飛び出し、大変勉強になる、へぇ!の多い良本でした。
実はあまり自分の中で新書サイズでいい本に出会う機会がないのです。 -
12月30日 地下鉄記念日
-
感想未記入。以下引用。
●四谷見附に地点で、外濠には土を盛ったダムのような土橋が作られ、そこで外堀は真田濠 と市ヶ谷濠に分けられていた。四谷見付のこの土橋は、外堀の他の土橋よりとくに幅が広く、幅50メートルほどもあった。その上を甲州街道が通り、その脇には玉川上水終点の四谷大木戸から江戸濠や市中への水道幹線の樋が通っていた。この土橋を線路がくぐるために作られたのが四谷トンネルなのである。水道幹線の樋は、線路と交差する形でトンネル上部の地中に埋められた。樋の保護のためにトンネルを作らざるをえなかったようにも思える。(略)ここで注目したいのは、江戸時代に作られた上水道が通る地点に、それをくぐる形で短いながらトンネルが作られたという点だ。 -
二番煎じ本だと思ったが違った。四谷駅付近のいくつものトンネルの成り立ちをカシミール3Dの立体地図を使って解説したり、テキサス大学のHPで日本の地図にない軍用線を紹介したり、三鷹駅下の煉瓦アーチ橋を発見したり、初めて知る内容がいくつもあった。新書のため写真が小さいのがやや気になるが、初めて見る昔の写真が多数ある。
-
かなりマニアック。
-
2015年10月新着
-
もう少し大きめの写真で読みたかった。