入門 国境学 領土、主権、イデオロギー (中公新書)

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  • 中央公論新社 (2016年3月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784121023667

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

国境や境界に関する多様な視点を提供するこの書籍は、地政学や国際関係、社会構築主義など、学際的なアプローチから国境学を探求します。特に、国境付近の町や離島を旅行する意義や、国境越えが持つ文化的・歴史的な...

感想・レビュー・書評

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  • 国境学という名がついているが地政学の一分野と捉えてよいのかな?国境付近の町や離島を旅行することの意義にはなるほどと思った。日本人が行かないと実効支配が進んでしまえのは確かだなと。
    紛争の種であり、旅行者にとっては一大イベントの国境越え、なんだか想いをよせたくなるのは分かる。
    当然ながら国境の場所によって事情は様々で、歴史による拘束、文化の違い、資源の主張、人口動態、社会制度の違い、経済格差など、学問的な説明にはいろいろなありそうだ。

  •  書名は「国境学」だが、国境に限らない境界を扱う「ボーダースタディーズ」という耳慣れない分野の啓蒙書だ。国際法、地理学、国際関係論など多領域に跨がる学際的な学問。国境線とその内側での排他的主権を絶対視するウエストファリア的な概念から脱却し、境界の両側を1つの空間として扱う。その性質上、米特に東海岸では関心が薄く、欧州で盛ん。また実証主義より社会構築主義が中心だという。
     理解できたようなできなかったようなふわふわした読後感だが、多分に自分にとって初めての内容だからだろう。それでも、国境線の重みが欧州と異なるアジアに欧州的な思考様式をそのまま適用されても、と思う(EUを念頭に置いてASEANの統合性を評価、なんて)。もっとも著者も繰り返しそのことは指摘している。

  • 終章で紹介されていた国境観光(ボーダーツーリズム)というアイデアに興味をひかれた。終章を読んでみて、国境がその地域に住む人びとの生活に与える意味を空間的に考えるという、ボーダースタディーズの知見が存分に発揮される発想だと思う。

    6章では、国と国との関係を三角形や四角形で特徴づけるモデルが紹介されているが、異なる三角関係の間にある関係を無視してしまって構わないのか?とやや疑問に感じた。それでも、分析の取っ掛かりとしては有用なのかもしれない。

  • 【あいだの視線】国や文化,そして民族の境界に焦点を当てるボーダー・スタディーズ(境界研究)を紹介した作品。数々の事例を紐解きながら,境界から眺める視点の重要性を訴えています。著者は,北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターで教授を務める岩下明裕。


    あまり聞いたことがない学問だったので,まず「こういう見方があるんだな」という点が知れただけでも大きな収穫。題名は「国境学」となっていますが,国と国との関係にとどまらない複眼的な関係をもボーダースタディーズが視野に入れていることがよくわかりました。

    〜ボーダースタディーズ,つまり境界研究は,一つの空間がもつさまざまな彩りをその境界が重なりあう場所を通じて描きだすことで,単色に塗り込められた空間がそうではないこと,一つひとつの色合いをもつことを復元する。〜

    入門書として☆5つ

  • 包括的な特徴は地域研究の手法と重なるところが多い。何よりも現場の声を傾けようという姿勢である。
    ボーだs-スタディーズは現場や現地の瀬克を重視するものだから、当然ながら取材者としてのジャーナリズムとの関係が重要になる。事実を発掘し、それを新しい角度で位置付けていく作業は研究者とジャーナリストを結び付けていく。突進力、取材力をもつ記者と後方から支援する研究者とをどう接合するかがカギとなる。研究者は記者の仕事をよりアカデミックに制度を高める支援ができるし、ジャーナリストは研究者が入り込めないフィールドにより深く立ち入ることもできる。

  • 2016年4月新着

  • 「読み応えが在る」という点を押し出すべきか、「読み易くて愉しい」という点を押し出すべきか、本書を巡るコメントを求められると、些か回答に窮する。「読み応えが在る」と「読み易くて愉しい」とを兼ね備えた一冊なのだ!!本書を手に、「ボーダー・スタディーズ」或いは「国境学」というものが、きっと拓いてくれるであろう新たな世界を感じてみて頂きたい…

  • 一読の価値あり!

  • 境目好きにはたまらん内容!ただし少し学術すぎるキライはあるし、横文字が多いなあという感想。でもおもろかった

  • 国境とは浮動であると同時に地政学面の問題まで考えさせられた。世界の様々な国境を見ていきその都度楽しめた。北方領土,竹島,尖閣についても言及しており各々の現状やその先を考えるのに良い。

  • 国境を越えると風景が一変する事が多い。日本人は飛行機での国境越えが多いので、それが当たり前と思っているが、歩いて国境を越えた時はその変化に驚く。国境は人間が勝手に決めたもので自然は同じなのに政治が違うとこんなにも風景が変わるのかと驚いてしまうのだ。
    この本はそんな国境の事情を詳しく解説してくれている。

  • 書店で書名に魅かれて購入。フィールドワークをやっている人だから、具体例が豊富で読みやすいだろうと期待して読み始める。確かに序章、1章あたりまではおもしろく読んだ。ところが一転、2、3章と読み進めると全く頭に入ってこない。まずは知らないことば・知識が多すぎる。そもそも、北方領土にしても沖縄にしても、最近の竹島や尖閣諸島の話も歴史的背景をまったく知らない。海外のことならなおさら。自信を持って言うようなことでもないのだけれど、本当に知らない。著者自身、2章は理論的な抽象的な話が多いから読み飛ばしてもかまわないと書いていたと思うが、とにかく読みづらい。しかし、無理して読み進めると、4章はわりと読める。5章がまた苦しい。6章の三国間、四国間の関係を表す図はおもしろい。ボーダーツーリズムも興味深い。とにかく、1冊の中での浮き沈みが大きすぎる。地図や図版のあるなしが関係していると思う。地図がないと基本的な位置関係が分かっていない私などは全くイメージできない。これは編集の責任ではないか・・・などと思いながら読んだ。そして、最終ページ。どうやら、本書のための書下ろし部分が難解だったようだ。それは、やはり編集の責任ではないのか・・・と、怒っているわけではないのですが、せっかく興味深いテーマなので、入門書としてもう少し読みやすければ私としてはうれしかったです。(中公新書だからか???)

  • 312.9||Iw

  • 読みやすくするために仕方ないのかもしれないけど、ボーダースタディーズの詳細に触れられず、抽象的なままに終わってしまった印象。対象が国境であれば扱っていくスタイルなのだろうか、と思われるんだけど、そうでもないらしく…

  • 著者名だけ見て購入。

  • 北方領土、尖閣諸島、竹島という日本が抱える三つの「領土問題」。その解決のヒントになるのが国境学・境界研究(ボーダースタディーズ)である。欧州を揺るがす移民問題、国境防衛にとどまらないサイバー時代の安全保障、境界地域の経済振興など、国境学の応用範囲は幅広い。四千キロに及ぶ中露国境の踏破、北方領土問題への提言など最前線で活動してきた著者が、欧米の動向や自身の実践を踏まえて解説する入門書。

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著者プロフィール

所  属:北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授
専門分野:ボーダースタディーズ、北東アジア地域研究

「2021年 『北東アジアの地政治』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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