天使とは何か キューピッド、キリスト、悪魔 (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社
3.39
  • (1)
  • (7)
  • (8)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 133
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023698

作品紹介・あらすじ

エンジェルとキューピッドは何が違うのか。キリストがかつて天使とみなされていたのはなぜか。堕天使はいかにして悪魔となったか。「天使」と聞いて、イメージが浮かばない日本人はいないだろう。しかし、天使をめぐる数々の謎に直面したとき、私たちは想像以上に複雑な陰影を彼らがもっていることに気づくはずだ。天使とは一体、何者なのか-。キリスト教美術をゆたかに彩る彼らの物語を追いかけてみよう。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 20190623
    抽象的な音楽にたいして、具体的な声楽や器楽は感覚的なものとして、一段と低く見られる傾向にあったのだ。とはいえ、宇宙(コスモス)がその数学的秩序によって音楽的な調和を保っているとする発想は、近代的な天文学の発展の原点となるものである。また、可聴域の外にあるような宇宙の「音」を探ろうという最新の研究もあるようだ(神話はつねに回帰してくる)。
    (p.87)

  • おもに絵画に描かれた天使像を中心に、その描かれ方から天使に対する歴史上の扱われ方を見ていく。多神教の影響が大きく異教の神・霊的存在という要素と習合し、キリストと同一視されてきた天使の設定がキリスト教の厳格化とともに教義上のシンボルとなりかけたが、芸術家をはじめとする人々の欲求が天使の描写を通して異端的だが魅力あるものに仮託されるようになっていく。堕天使・悪がいるからこそキリスト・善なるものも輝く。

  • ●天使と一言に言っても、その時代その場所によってさまざまな描かれ方がしていることがわかり、興味深かった。

  • 天使の側面が見えて面白い。翼をもって様々な境界をものともせず飛び交うものなのだな。

  • 神、天使、堕天使、悪魔・・・
    目からウロコなことがたくさん。おもしろかったです。

  • 2016年4月新着

  • 書籍についてこういった公開の場に書くと、身近なところからクレームが入るので、読後記はこちらに書きました。

    http://www.rockfield.net/wordpress/?p=7455

  • H田さんも推してたのでゲットしてみた。初出の記載はなかったが、ちょっと新書書き下ろしとは思えないような充実した内容であった。

    日本の神仏に限らず、信仰の対象というのはたやすく習合してしまうようで、ユダヤ教や異教とキリスト教、さらに人間と神の中間存在である天使はその境界もはっきりしない。ニカイア公会議以来、キリスト教正統教義の懸命の定義づけにもかかわらず、現在に至るまで、過去のコンテクストを引きずりながらも自由に飛び回る天使たち。
    「神は死んだ」以後、よりいっそう自由に表現されるようになった近現在の天使像を解説した5章が個人的には一番面白かった。

  • エンジェルとキューピッドは何が違うのか。キリストがかつて天使とみなされていたのはなぜか。堕天使はいかにして悪魔となったか。「天使」と聞いて、イメージが浮かばない日本人はいないだろう。しかし、天使をめぐる数々の謎に直面したとき、私たちは想像以上に複雑な陰影を彼らがもっていることに気づくはずだ。天使とは一体、何者なのか――。キリスト教美術をゆたかに彩る彼らの物語を追いかけてみよう。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1954年広島県生まれ。1978年京都大学文学部卒業、1985年同大学大学院博士課程修了、岡山大学助教授を経て、現在京都大学大学院人間・環境学研究科教授。西洋美術史・思想史専攻。『モランディとその時代』で吉田秀和賞『フロイトのイタリア』で読売文学賞受賞。『処女懐胎』『マグダラのマリア』『キリストの身体』『アダムとイブ』『グランドツアー』『デスマスク』ほか著作多数。

「2018年 『映画と芸術と生と』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岡田温司の作品

天使とは何か キューピッド、キリスト、悪魔 (中公新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする