競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 166
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023919

感想・レビュー・書評

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  • 競馬の歴史が面白く学べた。
    しかし分かりにくい。時代がとんだり戻ったりする上に年代も「~から何年後」という表記でメモを取らないとついていけない。年表があれば全然理解のしやすさが違うんだが。

    さらに表現に重複が見られ校閲不足を感じる。
    あとがきを読むと100日で書かれたとあるが著者が一気にかきあげた勢いが感じられる。

    内容は素晴らしいがまとめ方が荒削りで読みながら自分で年代をまとめないとついていけない点がマイナス。
    あとこれは競馬と関係ないが在来馬保護の視点が全くない。

  • 20190106

  • 競馬の世界史と題しているが、新書とあって時代と地域ごとの記述は薄く、また重複する内容が多い。あとがきで筆者が「執筆は楽しかった」と述べているように勢いよく書いたのだろうなぁと伝わってくる。
    でも、そんな些細なことはどうだって良い。筆者はプロローグでシーキングザパールのモーリス・ド・ゲスト賞に立ち会った経験を挙げ、「誰彼となく、このすばらしい勝利の意味をわかちあってほしい。騎手でも調教師でも馬主でもないのに、この瞬間に立ち会った喜びに酔いしれるのだった。」と語っている。
    これなのだ。誰もが歴史の目撃者になれるのが競馬の魅力であり、人はそのドラマに酔いしれる。筆者の競馬愛が伝わってくる良書だった。

  • タイトル通り競馬の歴史について俯瞰する本。古代の競馬から最近の競馬までザックリと解説する。
    競馬の楽しみはいろいろあるが、おそらく大半は馬よりもお金が好きな人達だ。この本には金儲けのノウハウが全く書いていないので、ギャンブル好きには読む価値は無いと思うが、文化としての競馬が好きな人には大変面白い内容で、この本を通読すれば、競馬が
    どのように発展してきたかがよく判る。
    著者は東大の名誉教授。歴史が専攻で他にも馬の文化についての著書がある。世界中の競馬場を巡り、歴史的なレースにも立ち会ってきた経験があり、所々に自
    身の体験が紹介されている。
    競馬は多くの人が関わる催し物であり、1頭の馬を巡って様々なドラマがある。馬に纏わる話(血統、レース)関わった人々(騎手、調教師、馬主、主催者)や
    レースの内容など、知らなかった話がいろいろあって大変面白く読めた。

著者プロフィール

1947年 熊本県生まれ
1980年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程(西洋史学)修了
現在 東京大学名誉教授
西洋古代史。『薄闇のローマ世界』でサントリー学芸賞、『馬の世界史』でJRA賞馬事文化賞、一連の業績にて地中海学会賞を受賞。著作に『多神教と一神教』『愛欲のローマ史』『はじめて読む人のローマ史1200年』『ローマ帝国 人物列伝』『競馬の世界史』『教養としての「世界史」の読み方』『英語で読む高校世界史』『裕次郎』『教養としての「ローマ史」の読み方』など多数。

「2020年 『衝突と共存の地中海世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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