応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社
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レビュー : 252
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121024015

感想・レビュー・書評

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  • 知名度の割にその内容がよく理解できていなかった応仁の乱(1467-1447)の詳細を知りたく手に取った。背景として足利将軍家の影響力低下、興福寺はじめ大和(奈良)を中心とする寺社勢力、守護勢力、管領家の内部抗争など色々な要素が絡んでいるためにわかりにくい構図となっていることがわかる。

    戦乱の終結も東軍優勢のままに曖昧な終わり方で1477年に一応終結するもその後のいざこざへと続く。登場人物が多く、その時代の知識も貧相なため理解しながら読むのに少し苦労したが良書と思う。

  • きっかけや長引いてしまった理由など、全貌や戦況をつぶさに調べて書き記している本だと思います。

  • 戦国時代に突入する直前の、混乱した室町時代後記。
    仏教勢力が支配する大和国を中心に、応仁の乱の起こる背景、直接の切っ掛け、戦況をつぶさに記します。
    近年の歴史研究の飛躍的な発展を反映させており、紋切り型でない実情を交えた記述に感じるところが多くありました。
    実際の領地支配の様子、地域支配者同士の小競り合い、室町幕府と有力な大名との関係などがわかりやすく感じました。

    その後の戦国時代に織田信長が仏教勢力に手を焼きつつ徹底的に武力でけりを付けようとするのも尤もだと思う一方、筒井氏を守護に任命したあたりが、改革の放擲とも感じられる、破滅への転換点だったのかも。少々飛躍して思いを馳せました。(結局豊臣秀吉の時代に、筒井氏が伊賀に移封され、仏教勢力による支配は終わるわけですが)

    江戸時代の講談などを元に、俗説を元に語られる事の多い、歴史ものとは一線を画し、最新の歴史学の成果を誠実に、しかもわかりやすく示した良書だと思いました。

  • 2021/2/13購入
    2021/3/23読了

  • 先日読んだ,上念先生の「経済で読み解く日本史」の室町時代編で,応仁の乱はちょっと調べると面白いんではないのか?と思い,読んでみたというのが本書を手に取ったきっかけです。

    本書は,奈良の興福寺に縁の深い二人の僧侶が当時つけていた日記をベースに,応仁の乱のあらましをとらえていこうという意欲的な書籍だったと思います。正直この辺りの知識はほぼ素人同然で,知識ベースが0に近いという状態でした。なので,本書を読み終えた最終的な感想としては,この当時の将軍の名前が似すぎていて誰が誰だかよく分からなくなる,ということでした。

    思えば私が高校時代に日本史の専修を諦めた大きなポイントは,江戸幕府の将軍の名前似すぎている問題,にあったのだということをふと思い出しました。というわけで前提となる人物の背後関係をある程度理解されている人であれば,本書はかなり面白く読めるのだと思うのです。しかし,時の権力者がいついつどこどこで誰それと戦ったという歴史の羅列は,どうしても頭の中にすっと入ってくるものではないということに改めて気づかされた一冊であったように思います。

    最後のポイントで,応仁の乱が第1次世界対戦と似た構造を持つという解説は非常に興味深かったです。第1次世界対戦で戦ったドイツやフランスやイギリスは,元々全面戦争を最初から望んでいたわけではなく,グダグダの戦いのあと最終的にはヨーロッパ全体の没落を招いたと言えます。

    一方で応仁の乱も,東と西に分かれた大名は全面戦争を望んでいたわけではなく,東西両軍ともに短期決戦を希望していたそうです。しかし,戦争が長期化し足軽などが動員される総力戦の様相が呈されることによって,グダグダが続き,参戦大名達の没落を尻目に戦国大名が台頭してくるというのです。

    このあたりは,戦術の革新なんかも理由付けになるというのが面白かったです。応仁の乱は足軽を使った輜重線の攻撃や,お堀の機能的進化による籠城戦的様相を呈していたというのだそうです。世界大戦でも,塹壕戦によって,戦争の期間が長引いだそうなのですが,そのあたりとの相似性も考えられて,面白かったです

  • 各メディアで紹介された話題のベストセラー。かつてない明快さと圧倒的な筆力!
    室町後期、諸大名が東西両軍に分かれ、京都市街を主戦場として戦った応仁の乱(1467~77)。細川勝元、山名宗全という時の実力者の対立に、将軍後継問題や管領家畠山・斯波両氏の家督争いが絡んで起きたとされる。戦国乱世の序曲とも評されるが、高い知名度とは対照的に、実態は十分に知られていない。いかなる原因で勃発し、どう終結に至ったか。なぜあれほど長期化したのか・・・・・・。日本史上屈指の大乱を読み解く意欲作。
    (本著裏帯裏紹介文より)

    2020年大河ドラマ『麒麟が来る』の主人公が明智光秀。描かれる時代が室町時代末期から安土桃山時代で『応仁の乱』のその後になっていたことが実に良いタイミングでした。
    ドラマで聞いたことのある人物名が出てきたり、応仁の乱から戦国時代にかけての期間が100年にも及ぶことをドラマで言われたり、本とドラマが良い感じでリンクしていて面白かったです。特に戦乱が100年にも及ぶ、ということが自分の中で改めて浮き彫りになったことで『江戸時代の平穏が200年に及んだのは世間が平穏を切望していたから』と実感できたことでしょうか。

    私、日本史は○○時代って覚えています。
    『平安時代⇒鎌倉時代⇒室町時代⇒戦国時代⇒安土桃山時代⇒江戸時代⇒明治・大正・昭和・・・』って感じで。
    でも江戸時代から明治の間には幕末の動乱があり、京都・江戸・北陸・東北と続く内戦が存在するんですよね。そういう意味でいうと室町から江戸の間にも戦国時代が存在しているわけですよね。その戦国時代の引き金になったといわれる『応仁の乱』。

    ということで、判りにくいことで有名な『応仁の乱』を判りやすく解説している。
    という評判を聞いて読んでみました。
    正直、まだしっくりと来ていないです。出てくる人物が多すぎて自分の中で上手く咀嚼できていない、といったところでしょうか。
    あと2~3回、読んでみないと自分の中に入ってくれないかな、と思っています。
    司馬遼太郎の幕末モノを、複数作品・何度も読んだことで、幕末史を覚えることができた経験があるので。

    不満点は一つ。
    人物のフリガナを振ったり振らなかったり、というところ。読み方、一回では覚えきれません。ずっとフリガナ振ってほしかったw

  • 今までほとんど関心のなかった時代だったので、新しい発見があって面白かった。この時代の権力者や武将の名前もほとんど知らないうえに、登場人物が多くて読むのに時間がかかった。

  • 応仁の乱の全貌が結果的に乱の発生につながった紛争にまでさかのぼり、そこから丁寧に時系列に追って書かれている。応仁の乱の原因は単純な対立構造によるものではなく、対立の背景に加え偶発事象や意図の不一致などが重なったことが分かり、応仁の乱の全貌がある程度整理された。現実世界を単純化してとらえようとする風潮もあるが、この本はそうした風潮を否定し、複雑なままとらえる必要性を伝えるものであろう。

  • 出てくる人物が多く、二度目の断念。

  • 呉座さんの名前を一躍有名にした本。登場人物が多すぎてこんがらがりますが、応仁の乱がそういう戦争何だから、これはしょうがないです。

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著者プロフィール

国際日本文化研究センター(京都市)助教。専門は中世の日本の歴史研究。著書に「日本中世への招待」「陰謀の日本中世史」など。

「2020年 『1偉人1分 まんがでサクッと日本史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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