カラー版-日本画の歴史 現代篇-アヴァンギャルド、戦争画から21世紀の新潮流まで (中公新書 2514)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121025142

作品紹介・あらすじ

フェノロサによって日本の伝統絵画が評価され「日本画」として成立し、岡倉天心らの努力により発展していった。現代篇では、戦前の前衛美術から、21世紀までを扱う。戦前・戦中には富士山や軍人を主題とする絵画を多く制作した画家らだったが、戦争の経験から日本的なものが否定され、新しい道を模索せざるを得なくなった。いま、日本画はどうなっているのか。戦後の人気画家らの作品をはじめ、主要な日本画を多数収載。

感想・レビュー・書評

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  • 昭和から現代にいたるまでの日本画の歴史をまとめた一冊。

    著者が山種美術館の学芸員だったこともあり、山種美術館とのかかわりを中心に記述されている。

  • 尾道の図書館で読む。
    近代編に続き、現代編。近代の日本画は、そもそも日本画の成立が西洋絵画への対抗というはっきりとした軸があった。時代がすすむにつれ、西洋絵画も現代美術となり、様々な試みをする。日本画も影響を受けて、伝統的な岩絵の具や泥絵具以外のメディウムを使い、日本画とはなんなのか、という疑問が生まれてくる。
    著者の回答は日本画の二次元性と西洋絵画の三次元性にもとめている。そういう見方もあるのか、と思わされた。
    学生時代にわけもわからずに京都市美術館で見たパンリアル展とかが日本画の展覧会だったというのが、いまさらながらにわかった。

  • 近代編と本著(現代編)の二冊、しっかり読むことで、とても勉強になった。
    あとは、ときどき山種美術館を訪ねる習慣がつけば、日本画はあなたの人生に寄り添ってきてくれうような。。

  • 戦争画から現代までの日本画の流れと代表的な画家を紹介した図書。好きなところだけ読む。日本画の定義は難しいこと、日本画は大きく西洋画の影響を受けてきたこと、様々な画家が日本画について模索していることを知った。

  • 日本画を見るようになったので、鑑賞にあたっての前提知識の補完を目的とした読書。
    日本画の歴史 近代編を読まずに手に取ったので、物語の途中からスタートしたような感触。

    近代編を踏まえて読むと、後編にあたるであろうこちらの書籍の評価も変わると思われる。

    前提知識なし、日本画はたまに美術館で見る程度の状態だと読むのに苦労する。
    超初心者向けの導入編ではない。

  • 戦後、日本的なものは否定され、日本画滅亡論が巻き起こる。東山魁夷、平山郁夫ら人気画家や、平成の新鋭は現代をどのように描いたか

  • 通史の大切さをしみじみと感じる。時代の空気を吸いながら、お互い影響を与え合い、芸術も生まれていく。特に戦時の空気の描き方に感じ入るものがあった。後半は新しい画家に出会う喜びがあった。

  • 現代編。戦後、日本的なものが次々と否定されていく中で、日本画はどのように復活していったか。

    それにしても、流派・派閥がいろいろある。派閥とか政治とか少し残念な気もするが、その離合集散は生き残りのためでもあり、師弟関係・交流が複雑に入り混じっている中で、日本画は成立してきた。その一端を知ることで、また日本画を見る楽しみが増えた。

  • 東2法経図・6F開架 B1/5/2514/K

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著者プロフィール

1968年慶應義塾大学文学部哲学科卒業.87年から山種美術館学芸部企画・普及課長を務めたのち,慶應義塾大学,東京芸術大学,学習院大学の各講師を経て,現職.著書に『日本近代美術6――大正・昭和の日本画』(大月書店,1993年),『院展100年の名画』(小学館,1998年),『女性画家の全貌』(美術年鑑社,2003年)ほか

「2018年 『日本画の歴史 現代篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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