オスマン帝国-繁栄と衰亡の600年史 (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121025180

作品紹介・あらすじ

イスラム世界の最果てで「信仰戦士(ガーズィー)」をまとめ上げた始祖オスマン。
アナトリアを統一した稲妻王バヤズィト1世。
ビザンツの帝都コンスタンティノポリスを征服し「征服の父」「二つの陸のハーカーン、二つの海のスルタン」を称したメフメト2世。
イスラム世界の世俗の最高権力者スルタンにして、預言者ムハンマドの正統後継者カリフとなったセリム1世。
西方世界から「壮麗王」と呼ばれ、オスマン帝国の黄金時代を築いたスレイマン1世。
大宰相ファーズルとともに帝国史上最大版図を達成したメフメト4世。
西洋文化をとりいれ、都市文化の爛熟を導いたアフメト3世。
芸術外交を推し進めたセリム3世、イェニチェリ軍団を廃止して郡司改革を行った「大王」マフムト2世。
「最後のスルタン」メフメト6世、「最後のカリフ」アブデュルメジド・エフェンディ――大帝国を彩る皇帝たちの光芒

感想・レビュー・書評

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  • オスマン通史はなかなかない。
    それぞれの時代を適切に区切りながら、各王の治世と、社会・世界構造の変化を織り交ぜて、記述している。
    物語というよりは、教科書的な表現も多いが、所々のエピソードが上手く挟まり、飽きずに読めた。

  • 17世紀オスマン帝国を、スルタンの廃立が繰り返される混乱期から、一つのところに権力が集まりそうになると、イェニチェリ、ウラマー、都市民などさまざまなファクターが均衡を求めて蜂起し、それがスルタンの廃立、大宰相の罷免、政策の変更につながると言った、柔軟で「民主的な」分権的な時代と描いたところが一番印象に残る。また、デヴシルメ、兄弟殺しなど、本来のイスラムでは脱法行為とされることも、柔軟に統治に取り込んでいるところも特徴と再認識。支配を支える層も、トルコ名家層からカプクルへ、分権から集権、また分権へと、またティマール制度から徴税請負制、ティマール騎士からイェニチェリ、そして新兵へと。時代に応じ、状況に応じ制度、支配層が変容していく様を横軸に、各スルタンについて語られることを縦軸に語られている点、読みやすかった。

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著者プロフィール

小笠原弘幸
第九章
所  属:九州大学大学院人文科学研究院准教授
専門分野:オスマン帝国史
主要著作:『イスラーム世界における王朝起源論の生成と変容――古典期オスマン帝国の系譜伝承をめぐって』刀水書房、二〇一四年、「歴史教科書に見る近代オスマン帝国の自画像」秋葉淳・橋本伸也編『近代・イスラームの教育社会史―オスマン帝国からの展望』昭和堂、二〇一四年、一六五―一八五頁


「2016年 『北西ユーラシアの歴史空間』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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