現代美術史-欧米、日本、トランスナショナル (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 248
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121025623

作品紹介・あらすじ

二〇世紀以降、「芸術」の概念を揺さぶるような作品や潮流が続々と生まれ、しばしば「現代アートは難しい」と評される。本書は、一見すると難解な現代美術について、特に第二次世界大戦後の社会との関わりから解説し、歴史のなかに意義づけていく。美術は現代の何を映し、社会に何を投げかけてきたか。欧米、日本、そしてトランスナショナルな美術史を、それぞれ主要な理論、アーティスト、作品から紡ぎ出す。

感想・レビュー・書評

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  • ボリューミー
    普通に美術史
    帯から伺えるワクワク感はなし
    現代美術史を新書でやるとこれが正解なのだろうけどもっと引き入れるように書けるのではと

  • 戦争や経済、人種、性別など様々な要因、そして時代によって影響を受け、また与えてきた美術史を解説した良書。
    改めて戦後の日本の美術の歴史が、世界からみると異質だったと言うことがわかる。


  • 60年代から現在にかけて、現代アートが、世界・日本・トランスナショナルな面においてどのような変容を遂げたのかを概説した本。芸術と社会の関わり。

    芸術といえども社会と不可分であり、その流れを掴むことができる。ただなんとなく、現代アートの「流れ」を掴むというよりは、時期ごとにどんなアートが生まれたかと言ったような、カテゴリの紹介として読むと読みやすい。

    「現代アート」というと、明確な訳の分からないものとしか見えないかもしれないが、確実にここで紹介されたようなカテゴリの文脈に載っている。たしかに、現代美術館にいってみると、現代のアートは、一人でどうのこうのするとか、「反〜」といったアートよりは、プロジェクトとしてのアートが増えている気がする。見たことがあるのは、工場労働者を巻き込んだアート(映像作品)であったり、沖縄の人々を巻き込んだらアート(映像作品)であったり、街中に机を置いてそこでいきなりパーティしたり。そういう意味だと、プロジェクト、という面でビジネスとアートの距離も近くなっていたりするのかなとも思われる。

    また、自分としてはインスタレーションなどで、鑑賞者にも問いかけるようなアートが現代アートなのだと思っていたのだが、流れ的に、もう少し違う潮流になっているのかとも思う。

    なんとなく、作者が1番強調したいのは、トランスナショナルなアートだと思う。戦争と芸術。あいちトリエンナーレ騒動に代表されるような事象。その是非は、簡単には裁断できない。しかし、それに対する筆者の答えは、最後の説で述べられている。「その「永遠の難問」に取り組み続けることにこそ意味があります。善悪二元論に基づく単純な問題設定から脱け出し、「なぜそうでしかありえなかむたのかを一つ一つの事例に向き合いながら考え」ること。そのことはすなわち「社会」から完全に自律して存在することのできない「芸術」の限界を思考することです。裏を返せば、それは「社会」における「芸術」の真の可能性を見定めることでもあります。

  • 現代アートを俯瞰してみるにはもってこいの一冊。

    ジャンル、時系列、潮流ごとに話しがまとまっているので「現代アートのいろは」を知りたい方。何となく現代アートを知っている人には体系立てて整理できるので初心者にも、既にかじっている人にも良さそう。

    その中で気になったジャンルが見つかったらそこを深掘って勉強するのがちょうど良い感じ!

  • 現代アートは本当に「難しい」のか? 第二次世界大戦後の社会との関わりから論じ、解きほぐす。最新の潮流がわかる美術入門。

  • 教科書的な本 これを読んでおけば現代美術の歴史や単語をさらえる 手元に置いておきたい本


    美術史が歴史そのものであること

    批判することによって次の世代が発生すること

    美術が社会の中にあること

    特に後半あまりにも社会にどう呼応するか?ということになっていき、今後の自分の制作どうしようと気が重くなってしまったが、わたしが社会の中で生きている以上なにを作ってもおそらくいまの社会と関係がある作品になる そう思う これは本の感想ではない

  • 第二次世界大戦後の現代美術の歴史を、欧米、日本、トランスナショナルと分けて概観。アートがいろんな形になっていく経過とか、それぞれの作品の社会的な背景など勉強になった。

  • 図版はほぼなし。

    冒頭の現代芸術の源流の説き起こし、現代美術の特徴の提示は良かった。しかし、途中から延々と続く差別や戦争をテーマにした記述は、芸術の大事な側面だと思うが、それだけが現代芸術ではないのだから、総合的に見て「タイトル」に偽りがあったと言わねばなるまい。

    また、差別や戦争をテーマにした芸術を論じるのに、「うわ滑った」印象しか得られなかったのも残念だ。作品はもっと生々しいはずで、それを論じるならば、「文」ならではの冴えが欲しかった。

    ベンヤミン「政治の美学化」は憶えておこう。

  • 東2法経図・6F開架:B1/5/2562/K

  • ダダにはじまり、芸術の自律性を問う「ランドアート」、芸術と生活を融合した「ハプニング」、人はみな芸術家であると説いた「フルクサスとヨーゼフボイス」など1960年代から80年代の現代美術史を体系的に学べます(日本の章は未読)。「キュレーション 現代アートをつくったキュレーターたち」で現代美術史に貢献してきたキュレーターたちのインタビューがめちゃ面白いんですが、歴史的文脈を知らなすぎで理解が追いつかないので、この本を教科書的に読ませていただきました(助かった。。)

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著者プロフィール

山本浩貴

1986年千葉県生まれ.2010年一橋大学社会学部卒業.2018年ロンドン芸術大学博士課程(芸術)修了.2013年から2018年までロンドン芸術大学TrAIN研究センターに博士研究員として在籍.韓国の光州にあるアジア・カルチャー・センター(ACC)でのリサーチ・フェローを経て,現在は香港理工大学デザイン学部ポストドクトラル・フェロー.

「2019年 『現代美術史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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