- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121025852
作品紹介・あらすじ
鎌倉時代末期に兼好法師によって書かれた日本文学史上屈指の古典『徒然草』。現在は「無常観の文学」との理解が主流だ。しかし、ベストセラーだった江戸時代には、もっと多様な読み方がされていた。江戸幕府に仕えた儒学者の林羅山は儒教に基づく注釈書を作り、近松門左衛門は兼好法師を色男として浄瑠璃の題材にした。本書は『徒然草』の知られざる章段や先達の読みを通じて、その奥深さに迫る。
感想・レビュー・書評
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古典作品を受容史的に分析し、「近代の手垢」を拭い取り、アンティークな解釈に光を当てる1冊。
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東2法経図・6F開架:B1/5/2585/K
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冒頭の「つれづれなるままに」をどう解釈するか。「退屈」と「寂寥」とで歴史的に揺れ動いていくのが面白い。
「つれづれ草」が「徒然草」と表記されるようになったのは、江戸時代になってからというのも初めて知った。
文章も分かりやすく、読みやすい。古典の滋味を味わえる一冊。 -
歴史もそうだが古典も解釈は日々変わる。徒然草の「つれづれ」の語の解釈を中心に著名な古典の位置付けがどのように変遷したかを追った一冊。
古典として日本人なら誰もが一度は学んだことのあるだろう「徒然草」。意味の確立されたかのような古典であっても実は解釈は時代により異なる。
「つれづれ」の解釈も孤独、寂寥、退屈と意味が広がるし、教科書には掲載されない恋の指南書的な章もあるという。単なる無常観とは異なる兼好法師の一面。実は兼好は太平記にも登場する。
最近の日本史ブーム、過去の歴史であっても解釈は日々変わっていく。古典についても同様。たぶん、兼好はそこまで深い意味もなくそこはかとなく書き記しただけであろうが、後世の学者はそこに教訓めいた物を求める。深く考えずに接する態度が本来の古典の鑑賞方法と個人的には思うのだが。
歴史と同様に古典も生きていることを実感した一冊でした。レベルが高く難しかったですが。 -
徒然草の最初の「つれづれ」や他の段の解釈を理解出来て良かった
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〈孤独/寂寥/退屈〉という最初と最後の「つれづれ」の変遷に関する検討が興味深かった。
また、各時代で、「徒然草」のどこに焦点を当てて受容されてきたのかという解説も。
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『徒然草』は、恋の指南書であり、落語の原型だった!? 教科書に載らない章段や、近世の人々の読みをヒントに、魅力を味わい尽くす
著者プロフィール
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