性格とは何か より良く生きるための心理学 (中公新書 2603)
- 中央公論新社 (2020年8月21日発売)


- 本 ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121026033
作品紹介・あらすじ
「もっと〇〇な性格だったらなあ」――本書は、そんな思うようにいかない「性格」をめぐる疑問に、心理学の研究成果から実証的に答える。歳をとるにつれて人間はどう変わるのか。国民性や県民性などと言うが、住む地域がもたらす影響とは。時代が経つにつれ、人類は賢くなっている? 男女の違いはあるのか。そして「成功」できる性格とは。性格についてよく知ることで居心地よい環境を作り、幸福な人生を送るために。
感想・レビュー・書評
-
いろいろ心理検査や世界と比べたときの国民性等から性格について知ることができました。
自身の傾向を把握していると、周りと関わるときに少し楽になるような気がしました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何となく感じている性格に関する知識が、改めてデータを用いて実証されている。性格の完成については意外な結果で、人はある程度の年齢になると性格は変えられないんだろうな、と思っていたが、意識や習慣によってゆるやかに成長し続けると聞き希望が持てた。ただ、結局のところ「人による」というのが結論で、絶対は存在しないとのこと。
どのような性格であっても、風土や環境によってのびのびと暮らせる可能性があるのであれば、自分の心惹かれる方を素直に選択していく重要性を感じた。人生のビッグイベントを経て、私も少しずつ成長していきたいものだ。 -
性格とは何か?性格の分類方法と、分類項目別の特徴とその傾向について、年齢・地域・性差・一生の変化などについての相関の有無の研究成果と性格の生かし方について紹介した心理学者の新書
-
性格あたりの分野は、アカデミックな議論がないがしろになりがちだが、こちらは専門家のレビュー付きなので、有用。
また話のねたにつかわせていただきます。 -
性格は年齢によっても環境によっても変わるから、自分の性格をある程度理解して居心地のいいところで生きよう!
国による自尊心の違いは国の文化とか歴史も関係ありそう。
住んでいる地域によって人々の性格によって変わるのか、人々の性格によって地域が変わっていくのか、複雑で面白かった。 -
性格をコントロールしたく読了。固定化した性格で誰とでも付き合うのではなく、対象に合わせて性格を変えて付き合いたい。
-
性格に対する素朴な疑問(どのように定義されどのように変化するのか、地域差や男女差など)に対し、諸研究を根拠に答えてくれる本
-
最新の性格心理学研究の現在地を知るのに良いと思います。
性格心理学には、タイプ別診断的な類型論と、構成要素の大小をパラメータのようなイメージで捉える特性論がある。
それぞれ長短あるが、類型論は全体傾向を掴むのには便利だけど、間違えがち偏見生みがち。特性論は細かすぎてだからなんなの?ってなりがち。
性格は、変化していくことが確認されているし、国や地域、年齢、性別などで傾向性があるっぽいことは確認されてるけど、個人差の方が大きいから囚われる意味はあまりない。
男性の方が女性より身長が高い傾向にあるものの、全ての男性が背が高いとはいえないのと同じ。そりゃそうだ。
性格心理学の研究者が、現時点では気にしてもしょうがないと思うよって言ってるってのが面白い。 -
最近自分の性格について考えることがあって手に取った本。
「ありたい姿から逆算して環境や立場を変えてみて微調整していけばいい」とあってそれは確かに本質だよなぁと思いつつ、こういう変わりたい系の悩みは他者との関わりで出てくるものだからもう一歩踏み込んだ内容期待してしまってたので⭐︎3で。。!
========追記========
よく「ありのままの自分を受け入れてくれる環境に身を置けばいい」っていうけど、居心地が良い環境に身を置きすぎると変化がない退屈に耐えられなくなって長く居れないよな〜って考えてた時に出会ったのがこの記事。
https://bunshun.jp/articles/-/73602?page=2
「世界モデルの捉え方」と、「お互いの異なる性質を受け入れられるか(尊敬できるか)」が合致した時に素敵な人間関係って作れるんだろうなって思った。改めて大切な人たちとの向き合い方を考えさせられる良いきっかけになった!
-
2024/9/6 ざっと読了
性格を分類した過去の研究を、身近な題材から紐解く。筆者の博士論文か研究をベースに一般向けに書籍にしたような感じで、ちょっと私には難しく感じられた。
研究者の研究室の散らかりと性格との関連などの箇所は私には身近で面白かった。筆者が「締め切りが近づくと不安だから」計画的に物事に取り組む、というのは共感できた。私も勤勉だからではなく、締め切り前にパニックになる自分が目に見えるので計画を立てて取り組む。
仕事にとって必要なのは「コミュニケーション力」ではなく「勤勉さ」であるということも納得、その通りであろうと思う。
著者プロフィール
小塩真司の作品





