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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784121027856
作品紹介・あらすじ
武田の騎馬隊に対し、織田・徳川連合軍は鉄砲を駆使した新戦法で圧勝したとされる。史料を検証し、虚飾に彩られた合戦の実像に迫る。
みんなの感想まとめ
歴史的な戦いとして名高い長篠合戦の真実に迫る本書は、伝説と史実の境界を探る内容が魅力です。織田信長が鉄砲を用いた革新的な戦術で武田軍を破ったという一般的な見解に対し、著者は同時代の証言を基に、実際には...
感想・レビュー・書評
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☆☆☆2025年9月☆☆☆
長篠合戦は歴史上もっとも有名な戦いの一つだろう。天才・織田信長が鉄砲という新兵器を駆使して武田軍を破った、戦術の変換というイメージとして語られることが多い。鉄砲隊を三段構えとして、充填に時間がかかる鉄砲の弱点を補ったという話はあまりにも有名だ。
しかし、これらの伝説は史実なのか?史実ではない伝説なのか?もし伝説だとしたら、どのようにして生まれたのか?
まずこの戦争の起きた原因から始まり、同時代人の証言を中心に長篠合戦の真実の姿を浮き彫りにしていく。それによれば、鉄砲の使用というよりも「柵」の活用がもっとも強調されていることが分かる。
同時代に人にとって鉄砲の活用は「当たり前」のことだったから、特筆はされなかったのかもしれない。
ほかに興味深かったのは
この合戦の前に、信長に対して援軍を乞う徳川家康が「援軍をよこさないのであれば、武田氏と和睦する」と信長を脅したという逸話。家康ならやり兼ねないと思う。実際、本願寺という強敵と向き合っている信長にとって、ここでの家康の離脱は致命傷となっていただろう。
このような外交上の駆け引きにも触れられているところが本書の面白いところだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
有名な長篠の合戦を今残る文献から再現する、いかにも中公新書らしい。歴史の真の姿の見る練習になる。
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多角的な角度から長篠の合戦を見直し、織田信長が大量の鉄砲を使って革新的な戦術を編み出したという従来の見方がどのように作られてきたかを検証。
当然歴史的事実というものはすべてがクリアになるものではないが、長篠の合戦の真相はおそらくこうだったんだろうという想像はできるようになった。
結局長篠の合戦のキーポイントになったのは武田勝頼が織田徳川軍の兵力を過小評価したがゆえに長篠城を離れて近づいて行ったこと、酒井忠次に背後の付城群を奇襲させて成功したことにあったのかなと。そこで勝頼が速やかに撤退していれば損失を抑えられただろうが、織田徳川軍に対する過小評価を前提とすればその段階で一か八かの決戦に出てしまうのは致し方ない。そして不利な戦場で兵力差がある中で惨敗するのも当然。
勝頼の油断を的確に突いた織田徳川軍(付城の奇襲攻撃が忠次の発案か、家康の発案かははっきりしない。)の戦術が功を奏したと結論づけたい。 -
鉄砲三千丁三段撃ちの浮説は何故生まれたのか。それは家康が天下を取ったから。つまりは歴史とは勝者の歴史だから。同時代の人が書いた資料の中には三段撃ちも、勝頼の騎馬隊突撃なんてのもないらしい。著者は勝頼の敗因は、会戦を挑むはずだったのに、三重に組まれた馬防柵に行く手を阻まれ、まるで城攻めしているかのような力攻めをするしかなかったから、としている。
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戦国時代の合戦のうち五指にも入る著名な戦い”長篠の戦い”。世に名高い、鉄砲三千丁・三段撃ちで革命的ともいわれたことのある戦いの実像に迫る一冊です。
<こんな方にオススメ>
(1)合戦史に興味がある
(2)長篠合戦の鉄砲戦に疑問を抱いている
(3)織田信長が好き
<概要>
各種史料から多面的に事象にアクセスしてその実相に丁寧かつ精確に迫ろうとする、長篠合戦への実証的なアプローチという印象です。
全体は五章構成になっています。大きくいいますと四部に分けられると思います。第1章では、これまで長篠合戦がどのように語られてきたのかが振り返られています。第2章では、武田勝頼、織田信長そして徳川家康という三者それぞれの視点から長篠合戦の位置づけが考察されています。第3章・第4章では、長篠合戦が時代を経るごとにどのように伝承されてきたかが分析されています。最後に終章として、考察の結果、長篠合戦がどのような合戦であったのかが簡潔にまとめられています。
そのほかの詳細はブログ「note」内に記事を掲載しております。よかったら併せてご覧ください。
https://note.com/rekishi_info/n/n2ba42d6629de
(2024/08/12 上町嵩広) -
丁寧に長篠合戦について記述されていて、興味深かった。
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長篠の戦い=鉄砲というのは、江戸時代に定着したということを各種歴史書を紐解きつつ明らかにする。
鉄砲よりも柵にこもって織田軍が出てこなかった故に武田軍の被害が拡大したことや、ぬかるんだ道で入れ替わりで部隊を出さなければいけなかったことなど、鉄砲を用いた戦術というよりは、地の利を活かした勝利と言えるように思われた。
そして、著者の方の取り組む大日本資料の息の長い取り組みには本当に感服する。 -
武田・織田・徳川それぞれの合戦に至る経緯が整理され、それを踏まえた当日の経過や以後の影響が詳細に検討されている。旧来の合戦像を更新する内容であると共に、江戸時代における合戦をめぐる歴史観の変遷過程も興味深かった。
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女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000068833
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細かいことを積み上げていくという、根気強い分野なのだとわかった
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織田・徳川の連合軍が武田方に大勝した結果のみ見ると、直前まで武田が徳川を圧迫していた事、織田の主敵は本願寺だった事を見落としがち。長篠合戦は武田勝頼による長篠城攻囲に起因し、もし苦境の家康に信長が援軍を出さなかったら、家康が武田につく可能性も皆無ではなかった。この時期信長が徳川方から人質を取ったのはその緊迫感の表れだろうし、大兵で援軍を出しながら馬防柵を構築し攻勢に出ない戦法は、本願寺対応を控え兵を損じたくなかった為。この辺の説明には説得力を感じた。対峙後、徳川勢に奇襲を受け敵に背後に回られた結果、正面突破に活路を見いだせざるを得ず損害を拡大させた、とする見方にも納得。なぜ無謀な突撃を繰り返したのだろうと長年疑問だったが、前述の事情に加え、三方ヶ原の大勝から僅か2年しか経っていなかったこの時点、精神的に優者だったのはあるいは武田勝頼の方だったと想像すれば、押しに押せば勝てると考えたのも分かる気がする。無論、史料からだけでは分からない真実はあるのだろうが、後世の創作から史実と思しき事実を丹念に選り分ければ、自ずと見えてくるものがある、そんな面白みがあった。
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東2法経図・6F開架:B1/5/2785/K
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【請求記号:210.4 カ】
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登録番号:0142588、請求記号:210.48/Ka53
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長篠合戦の流れや戦いの様子 その後のことがよくわかった
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